ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

スマートな社会

2012-01-18 13:00:07 | 報道/ニュース
スマホなどと言われ携帯電話がスマートフォンと呼ばれるようになりました。やがてケイタイという言葉も過去のものになってしまうかもしれませんね。Smartというのは賢いとか活発なとかすばやくきびきびしたなどの意味です。スマートフォンの登場でインターネットの活用が劇的に変わりました。持ち歩けるインターネットに変わったのです。スティーブ・ジョブズさんのおおきな功績ですね。
生活の中で必要なほとんどすべての情報が手の平ほどのスマホで見たり聞いたりできる、10年前にはずっと先の未来社会のようでしたがいまはもう普通のことです。ついていくのが大変。という人もいますが無理についていく必要はありませんね。便利だと思えば使えばいいし、面倒と思えば使わなくても生活は出来ます。今でもケイタイは持たない“主義”の人もいます。連絡がつかずに困るぐらいのことはあっても案外精神的には正常な毎日を過ごしているかもしれませんからね。
サービスというのはもともとあってもなくても良いものでした。でもそのサービスが当たり前のものになると今度はそのサービスがないと生活が出来なくなります。いま中学生に必要なものを聞くとケイタイが真っ先に出てきます。つまりあればいい程度のものが絶対なくてはならないものに変わったのです。広告はあってもなくてもいいものを必要なものに変える、これが究極の目的ではないでしょうか。ところがもともとあってもなくても良いものでしたから、もっと便利なものが現れるともう要らなくなります。民放のテレビがいまその危機に直面しています。テレビもインターネットが普及するまでは絶対必要なものでした。
スマートフォンに関心を持っているといまや何でもかんでもスマートです。スマートグリッド、スマートハウス、スマートテレビ、スマート菜園、何でもスマート、そんな社会が見えてきました。インターネットで家庭の電力使用量を調整するのがグリッド、家庭内の電気製品の電力量を調整するのがハウス、インターネット回線でテレビを見るのがテレビ、電気の光量で野菜を家で育てるのが菜園、といった具合です。未来の話のようですが電気自動車や太陽光パネルのようにやがて一般的に普及してスマートでない社会は過去のものになっていくのでしょうか。
あったら便利というサービスがなくてはならないものに変わるとそれは必需品となります。スマートが必需品になると生活はすっかり変わります。人が発明したインターネットに人がコントロールされる生活になるのです。いま停電になったらすべての生活が止まります。それと同じようにスマートな社会はインターネット回線の故障ですべてが制御不能となります。やっぱりケイタイをもたない“主義”の人が最後に勝つのでしょうか。

2012/01/18

日本の事件簿オウム~幼稚化のはじまり~

2012-01-14 16:55:05 | 報道/ニュース
昨年のおおみそか31日に平田信(46才)という人物が警視庁に出頭してきました。なんだこいつ?と思ったらとんでもない人物でした。オウム真理教の幹部です。丸17年も隠れて逃亡していたのです。あまりにも昔の話で「平田です。出頭してきました。」と言われても機動隊は取り合わなかったぐらい、というよりこの機動隊の人はもうオウムのことなど知らなかったのではないでしょうか。それほど昔のことなのです。
で、このオウム真理教はなんだ?と言うと、一時全国に1万人以上の会員をもつ大集団でした。宗教の名を借りてやることはハチャメチャです。批判した坂本弁護士一家を殺す、自分たちを追っている警察トップの国松警察庁長官を狙撃、地下鉄サリン事件ではたまたま居合わせた13人が殺され6300人が被害を受けました。主義もないテロでした。一体どういうイカレタ若者がやっているのかと思ったら結構学校では成績上位の連中ではないですか。東京大学、京都大学、いわゆる一流大学卒や在籍者も多く、だからペーパーテストだけで人を選別するとこんなになっちまうんだ、などと思ったものです。
で、この平田は何をやったかというと、目黒公証人役場というところがあり、そこの職員の妹がオウムに入信し数千万円を布施、さらに公証人役場の土地・建物(時価2億7千万円)を布施しろ、と言われ逃げ出した妹をかくまった公証人役場の事務局長を拉致して殺しちゃった犯人の一人です。「赤信号みんなで渡れば怖くない。」的にやることはすでに宗教どころではありません。で、問題なのはこの「みんなでやれば」です。弁護士を殺し、長官を狙撃、サリンを地下鉄に撒き、事務局長を拉致殺害、これ、ひとりで出来ますか?集団だから出来たのです。当時はマスコミも「ああいえば上祐」などと言って上祐とか言うオウムの広報係を頻繁にテレビに登場させていました。おかげで「上祐」ファンなども現れこの国にモラルはないのかと憤ったものです。オウムの会員の集め方も漫画チック、みんなで楽しく暮らしましょうってまるでサークルです。幼稚どころではありません。こんな連中が今40代になりました。
地下鉄サリンは1995年3月、拉致殺害は5月の事件です。それよりおよそ10年前、1984から85年にかけてはいまだに犯人のひとりも捕まっていないグリコ・森永事件でした。「キツネ目の男」は、いまどうしているんでしょう。「けいさつのアホどもへ、おまえらアホか・・」の脅迫文とともに店頭に青酸ソーダ入り菓子を置くという手口には日本中が驚きました。ところがこちらの犯人は無差別に人を殺していません。「どくいりキケン、たべたらしぬで・・」という注意書きを添えていました。金目当てとも警察への挑戦とも、どちらとも思える奇怪な事件、こいつらは何なんだと思わせ徹底的に逃げ延びる犯人像にちょっとドラマがありました。さらにその15年前はもはや伝説(?)にもなった東芝・府中の3億円事件、こちらはもうおよその犯人は推測されていますね。
事件の背景を探ると時代が見えてきます。オウムはまさに日本が浮かれていたバブル後期でした。まるでマンガの世界に若者が集まったのです。人が浮くわけないのに浮いた浮いた、と喜んでいました。アニメもコスプレもこの頃生まれました。お金を回すマルチもさかんに行われていました。今週からテレビで「13歳のハローワーク」という1990年に迷い込むドラマが始まりました。原作は村上龍さんの小説、バブル時代の話です。たしかにバブルはとんでもない時代でしたが欲は満たされていました。しかし同時に日本人が幼稚化する始まりでもありました。ところがバブルがはじけた以降20年間すべてがフリーズ、止まってしまいました、歴史が前に進まないのです。事件も広域のものから目先のものに変わり、付き合っていた男が女を殺したとか女が男を殺したとか、どこかの学校で先生が生徒を犯すとか、なにやってんだお前ら!的な事件ばかりです。幼稚なオウムに対してその10年前の「おまえらアホか」は緻密に計算された犯罪でした。そしていまは・・幼稚化だけがますます進みました。
先日広島刑務所を脱走した中国人(とは言っても残留孤児のこどもですから日本生まれです)がいました。幸い2日ほどで確保され騒動はなくなったかに思えますが、こいつはなんと23年の刑、なにやったんだと思ったら拳銃はもってるわ刃物は振り回すわ空き巣はするわ強盗はするわ、どうしようもないチャイニーズドラゴンのメンバーでした。チャイニーズドラゴン?中国孤児のこども?・・う~ん・・こちらは幼稚な事件では済まされませんね。

2014/01/14

2012/01/14