ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

渋野日向子フィーバー

2019-08-22 20:45:22 | 報道/ニュース
久しぶりに女子プロゴルフが沸きましたね。全英女子オープンでプロ2年目初参加の渋野日向子さんが優勝しちゃったのです。日本人女子が全英で優勝するのは42年ぶり、しかも20才の女の子がやっちゃった。これだけでも大きなニュースなのに、この人、いつも笑っています。その笑顔が自然で共感度MAX,しぐさもプロっぽくないところがゴルフの本場エゲレス(イギリス)の紳士を引き付けました。「スマイルシンデレラ」とか「ゴルフ界に笑顔が戻った」と大絶賛でした。
となれば日本のメディアも大騒ぎ、全英のあと北海道と軽井沢の試合に休みなく出場したからもう大変。テレビ中継は優勝者より渋野さんばかりを追いかけました。
確かにこの人はどこからみても嫌味がない、子どもっぽさもありどこにでもいるお姉さんって感じ。もっとも好感度の高いタイプです。この初々しさが続けばしばらく渋野フィーバーは止まらないでしょう。
宮里藍さんや石川遼さんがフィーバーを起こして10年以上、プロゴルフ界はスター不足に悩んできました。男子にはスターがいません。松山選手はアメリカで参加していますがいまひとつスターのオーラがありません。女子にいたっては上位の半分が韓国や台湾の選手となり一体どこの国のツアーなのかと興味も薄れていました。
同時にゴルフそのものの人気もなくなり、いまやツアーでの試合は絶頂期の半分ぐらい、テレビ中継も年々減っています。ゴルフ人口が減ればゴルフ用品の売り上げが激減、もうゴルフはダメか、と思っていた矢先にこの大フィーバーです。ゴルフ業界はがぜん沸きましたね。PINGは早速ロゴも女子用に小文字のpingを採用、今後渋野フィーバーは多方面に経済効果を及ぼしそうですよ。
スポーツはプロに限らず、飛びぬけたスターがひとり現れるとがぜん活気づきます。水泳の北島康介、池江璃花子さんもそうです。4年前の五郎丸さんはラグビーでした。ゴルフで言うと昔の青木功、ジャンボ尾崎、中島常幸さんなんかもスター性がありました。これらの選手は成績が良いだけではなく人を引き付ける魅力を持っています。青木さんのパットなんか素人がマネしたら芝生をキズつけそうです。「コースにはカネが落ちていると思え」などとプロに徹していましたね。
最近のプロゴルファーはかつての独特のスタイルがありません。タイガー・ウッズのようにめちゃめちゃ飛ばす選手がいる訳でもなく、宮里藍さんのように何連勝もする選手もいません。みんな平均的でただゴルフが上手いだけでした。そうなってくると女子の場合、顔がいいとかスタイルがいいとかおっぱいが大きいとか小さいとか、見る場面がないのでそんなところにしか興味がわかない最悪状態でした。
ところがスマイルシンデレラの登場ですっかり場面は変わりましたね。先日の軽井沢は全英のプレイバックかと思わせる流れでした。ゴルフ場は超満員。ティーショットからグリーンまで観客が途切れていません。こんな光景は久しぶりです。こうなると試合にも熱が入ります。1打差で6人が並ぶ激戦の末、最終18番、渋野さんがバーディパットを入れれば優勝という劇的な場面、まさに映画のようでした。もうおっぱいを気にしている場合ではありませんよ。結果は3パットの3位でしたが、緊迫感がテレビからも伝わってきました。“バーディパットをもう少し丁寧にやれば入ったのに”などと映画の主人公を観ている気分になっちゃったのであります。いい試合でしたよ。
やはり、どんなスポーツにもスターが欲しいですね。渋野日向子さんはしばらくゴルフ界の宝になるでしょう。しかし今までがそうだったようにメディアに揉まれると状況が変わってしまいます。試合以外はあまりメディアに出ない方がいいと思うよ。私生活を見たいのではなく試合をみたいのですから。
20才の笑顔をずっと続けて欲しい、メディアは試合以外を放送するな、渋野フィーバーぶりを見た素直な感想。

2019/08/22

表現の自由

2019-08-20 20:57:35 | 報道/ニュース
“愛知県で3年に一度行われる国内最大級の現代アートの祭典“と華々しく開催されたあいちトリエンナーレ。その中の”表現の不自由展・その後“が中止されました。8月1日から始まって3日目です。従軍慰安婦像の模型と天皇の写真を燃やすものが含まれていました。それに対して「もっともだ」とか「検閲だ」とか「表現の自由がおかされた」とか、まあ、いろんな人がああだこうだと大騒ぎ。検証委員会なるものまで税金を使って始まりました。トリナーレは10月で終わってしまうのに検証委員会の結果は11月になるとのこと。いつものことだけど無意味な検証に終わるでしょうね。
という訳で、きょうは表現の自由について考えます。と、その前に、ちょっと寄り道。愛知県は人口750万人、名古屋市は230万人、今回の企画展は共同開催でした。ところが愛知県知事と名古屋市長、これがとんでもなく仲が悪い、言わば犬猿の仲なのです。知事の大村さんも市長の河村さんも国会議員からの転身組。スタート時は河村市長が大人気で地域政党「減税日本」もイケイケどんどん。それに便乗した大村さんは河村さんの強力な後押しで知事に当選しました。二人は手を取り合って選挙カーで満面の笑みでした。当時、大村さんは人気がなく河村さんの票で当選したようなもの。と思っていたら、知事になったとたんに手のひら返して自民党にすり寄りました。自民党の支持を得られた大村知事は恩人の市長を突き放します。他人を利用してのしあがる典型的なNasty Person (いやな奴)でした。ところが政界は安倍一強です。自民党に寄っていれば落ちることはありません。市長より知事の方が上と言わんばかりの言動が目立ち、とうとう二人は絶縁関係になりました。
今回の企画展も「これはまずい」と言ったのは初日に内容を知った名古屋市長、会長の大村知事へ連絡、知事が翌日見に行って「権力が中止させるのは検閲にあたるが、これだけ抗議や脅迫が来てはスタッフの安全が守られない」とスタッフの安全を理由に中止となりました。いちいち面倒くさい、中止なら中止でいいじゃないの、それより開催されるまでふたりとも内容をまったく知らなかったことに「仕事をしてないなあ」と思ったものです。
と、寄り道はここまで。今回中止になった「不自由展」は公立美術館で「ふさわしくない」と展示が断られたり撤去された作品を集めたもののようです。これを表現の自由だと抵抗するのはちょっと違うと思いますね。そもそも表現には枠があってその枠の中での自由が「表現の自由」です。
アートも同じです。なんでも自由というのは無人島にひとりで暮らしているような場合に限られます。作品を不特定多数に見せたい場合は社会の枠の中での自由です。その枠にはまらないものには自由という概念があてはまりません。
テレビのコマーシャルなんか、スポンサーの意向や放送倫理などとんでもなく制約があり、その中で自由に作っています。なんの制約もなく予算も無限で好きなものを作ってくださいと言われたら、できませんね。もし「できます」と言うCM制作者がいたら、その人は素人です。プロではありません。映像にも制約があります。画面サイズが決まっているからです。16対9という“枠“の中で、自由に表現ができます。枠をはみだしたら見えませんから。自由とは”枠“の中での自由なのです。ファッションも陶芸も絵画も映画もみな同じ、枠の中で作者は自由に表現しているのです。しかし、戦時下や共産国家のようにプロパガンダで制作する場合に「自由」はありません。作りたくないものを作らされるのは「自由」とは言えませんからね。
と、言う訳で、今回の「不自由展」の中止を表現の自由で論じるのは焦点がボケてしまいます。それよりこれらの作品がなぜ美術館で展示を断られたのか、その理由についてみんなで考えた方がいいと思うよ。慰安婦像が断られたのはあきらかに美術館が関わりあいたくないからです。「表現の自由」とは別問題。それに断られた理由はそれぞれの作品ごとにあるかもしれませんよ。中には断る理由がない、ただの下手もの、と言う場合もあります。もうちょっと上手くなってから持ってきて、という理由です。それやこれやを集め「不自由展・その後」なんて、ちょっとセンスがないな。と感じました。
なんでもかんでも自由と言っている人たちは実は自由が分かっていない、そんな人たちを多少は知っています。しかし今日本で問題なのは今回の「単発的自由の侵害」ではなく、じわじわ長期的に国民の自由が失われていることです。安倍政権下で「報道の自由」がなくなりました。報道の自由がないということは国民が何も知らされていないということです。国民にとって必要な統計や役人の記録が次々と隠されました。日本の経済状態や国民の暮らしぶりなど、数字で表されるものが信用性のないものばかりになりました。こちらのほうがむしろ問題です。いっそ「報道の不自由展」でもやったらいいのに、と思いますね。今回の中止で空いたスペースが使えますよ。でも今度は安倍さんが中止と言うだろうな・・・ジャン

2019/08/20

こら!NHK!

2019-08-19 18:31:52 | 報道/ニュース
さて、久しぶりのブログです。トランプやら安倍さんやらに飽きちゃったこともありますが、どんどん悪い方向に向かっていると思うと気持ちが暗くなり、笑ってブログが書けなくなりました。しかしそれを理由にしていると自分の記録も残らなくなってしまいます。奮起してもう一丁行ってみよう!
と、気合を入れたのはいいけれど何から書いていいものか。まずは昨日8月18日日曜日NHK午後7時のニュースから。
昭和の天皇陛下が宮内庁長官に話した記録が突然NHKのニュースに出てきました。時は昭和25年(1950年)「ソヴィエトの侵攻や北朝鮮の南下に備えて日本も再軍備をしたほうが良いのではないか、そのため憲法改正について話された」と言うものです。「ただしこれは総理をはじめ政府には話さないように」と言われ長官は総理に言わなかったと言うものです。
最初は今頃何を言っているの?と耳を疑いましたがNHKがあからさまな安倍放送をしている、と考えれば納得でした。今や北朝鮮の国営放送とNHKのニュースは似たようなものですから。
8月15日の終戦記念日前後は毎年、戦争の悲惨さや原爆のニュースなど二度と戦争を繰り返さない的ニュースが多くなります。するとこの時期は平和憲法を守ろう派が強くなります。それに危機感を感じたのか、昭和天皇も憲法改正と再軍備について述べられた、というニュースを流すように指示でもしたのでしょう。それをまたNHKはまるで昭和天皇から憲法改正のお墨付きを与えられているように編成、30分ニュースの10分間も延々と放送し、さらに明日19日もまたこの事実について放送します。と言っていました。
こら、NHK、いい加減にしろ!8月15日前後は、静かに戦争を反省し、戦時下で亡くなった350万人の日本人と世界中の戦没者に思いを寄せる日々なのだ。昭和天皇の話がしたかったら時期を変えろ!と思いましたね。
そもそも昭和25年(1950年)は朝鮮戦争の始まった年とされています。アメリカ占領下で仕事のない日本人もお金のため輸送などに参加しています。釜山まで侵攻されていた韓国はほとんど壊滅。朝鮮半島は共産主義国家になろうとしていました。
日本を占領していたアメリカのマッカーサー司令官は急きょ戦闘態勢を整えなくてはなりません。治安維持にあたっていた警察を警察隊に格上げ(後の自衛隊となります)警棒だけだった警察に銃の所持を認めました。それからおよそ3年間、戦死者400万人とも言われる壮絶な朝鮮戦争が続きます。
朝鮮戦争は共産主義の脅威であり、北方4島を不法占拠しているソヴィエトの脅威も増してきました。しかしアメリカ占領下の日本は独立もしていません(サンフランシスコ条約で独立が認められたのは1952年です)焼け野原の東京にバラックが少しずつ出来ていた頃です。食べ物にも困窮し、住む家も着る服もない人があふれていました。そこへ復員兵がどんどん帰ってきます。いくら共産主義の脅威が増してきたと言っても再軍備できるような状態ではないし、なんと言っても大半の日本人は戦争なんかもういやだ、軍隊より米をくれ、と言う時代です。
これは多くの人が知っている話です。天皇陛下が言ったのかどうかはわかりません、当時の吉田茂総理に、「日本も憲法改正して再軍備を」と提言したとき、吉田総理が間髪いれずに言いました。「カネのかかることはアメリカにやらせればいい。今の日本は食べ物にも困っている国民がいっぱいいる。日本は経済復興が先だ!」この発言はテレビでも放送されました。吉田総理のツルの一声で再軍備の話は一気になくなりました。
それから日本は経済復興まっしぐら、東京オリンピックで先進国入り、絶頂期はアメリカに次ぐGDP世界第二位の経済大国になりました。経済一流、政治は三流と揶揄(やゆ)されました。
しかし奢る(おごる)平家は久しからず、アメリカの圧力で郵政民営化、政治の無策で消費税導入後はただただ下り坂、経済一流どころか経済三流、政治はランク外まで落ち込みました。貧乏国へまっしぐら。それが残念ながら今の日本です。
昭和25年とは状況は違いますが、手取りのお金が年々減っていきます。国民のほとんどが貧乏を感じています。お金はあっても使える余裕がないのです。家はあっても家賃やローンが大変、服はGU、食べ物はギリギリです。
吉田茂さんが生きていれば、こう言うでしょう。「今こそ、再軍備より経済立て直しが先だ!」とね。
そんなこんなで、こらNHK!再軍備や憲法改正の後押しを昭和天皇の名を借りてするんじゃない!そんなお手盛りニュースに時間を割いてやっていると次の選挙で“NHKをぶっ壊す”と訳の分からないことを叫んでいる変な政党に一票入れちゃうぞ! 以上です。

2019/08/19