ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

ネット選挙はじまる

2013-06-28 00:54:10 | 報道/ニュース
このブログは当初から大学2年生ぐらいを対象と考え、政治・経済・社会問題などを分かりやすくまとめてきました。それは4年ほど前、ほとんどの大学生が新聞読まない、ニュースは見ない、国会の参議院と衆議院が分からない、興味があるのはケイタイゲームやAKB48にアニメやコスプレばかり。そのためニュースなど見ている暇もありません。ラジオも聞いたことがない、そんな大学生の実態を知り、少しでも興味の視線が政治・経済に向けばと思ったのがキッカケでした。最近は池上彰さんがニュースを分かりやすく解説する番組が高視聴率となり少しは一般的になりましたが、まだこの国では若者が政治について真剣に論じる空気がありません。意に反してこのブログもアクセス分析によれば当初は20代が多かったものの今はほとんどが40代以上になってしまいました。就活に役立てばと思って書いてきた当初の対象年齢から大きく外れてきています。やはり若者に政治や経済の話は難しいのかもしれません。しかしこれはまた見方を変えるとネットが若者だけでなく一般的なものになってきた表れでもあります。むしろこちらの考えの方が合っていますね。
なぜこんな話から始めたかというと、今度の参議院選挙からネットでの選挙活動ができるようになりました。ネット先進国アメリカでは当たり前のことが日本ではネットで選挙活動することにとんでもなく長い時間の議論が必要でした。ネット選挙が解禁できなかった理由は信用性に欠けること、なりすましや無用に主張や中傷が飛び交うこと、などが問題でした。それでも解禁を決めた決定的な理由は若者の政治への関心と投票率アップでした。ボクはこれを聞いたとき思わず笑ってしまいました。つまりネットは若者というとんでもなく古い先入観がこの国のおじさんおばさん達には蔓延していたのです。また若者の中にもネットは若者と言う気持ち悪い優越感が広がっていました。ずばり言いましょう。ネットで選挙活動ができるからと言って、若者の投票率が上がることはありません。
もともと政治に関心があるかないかは自分にどれだけの影響があるかにかかっています。また投票率が上がるか下がるかは自分の一票にどれだけの価値があるかにかかっています。自分の一票がなんの影響もないと思えば行く気になれないし、また応援したい候補者がいなければ一票持っていることすら何の価値にもなりません。
日本の政治は戦後70年間一時期を除けばほとんど自民党の独裁でした。そのため自民党と官僚。役所と業者の癒着が当たり前になり、天下りも溢れています。そんな癒着はもういやだと寄せ集めの民主党に政権交代したもののもっと惨めな結果でした。やはり自民党が中心になるしかないと270年続いた江戸幕府に戻ったのです。政治にますます安定を求めていくのは必至です。民主党の罪は重大ですが3人の元総理大臣には意識のかけらもありません。もともと政治に関心もないのが今の若者です。結果のわかっている選挙に行ってもしようがないというのが先日の都議選です。投票率は下がり結果自民党と公明党の与党は候補者全員当選という圧勝でした。たとえ投票率が多少上がったとしても結果は同じ、なら行かない。これが今の投票行動です。
ネットで選挙活動ができてもこの投票行動に変わりはありません。自分の一票で意志が表せるという緊張感のある選挙になれば、ネットがあろうがなかろうが投票率は上がるし若者も政治に参加してきます。ネットなどはいまどき誰もが使っている普通のツールです。ネット活用で若者の票を集めようとあの手この手を使う政党や候補者があふれることは容易に想像できますが、そんな時間とお金があったら本来の政治とは何かを考えた方がよほどマシです。大事なことですからもう一度言います。ネット選挙で若者の票は釣れません。

2013/06/27