ボクは雑草です

シフトクリエイティブ社長のブログです。

日本の景気対策

2008-10-30 22:54:48 | 報道/ニュース
今日、政府は追加景気対策を発表しました。これと言う程の事はないのですが一応記録しておきましょう。20兆円を超える規模だそうですが実際の支出は5兆円程で、主なものは2兆円のばら撒き(給付金と言うそうですが)と高速料金の上限1000円ですね。2兆円を日本の人口1億3000万人で割ると一人当たりおよそ1万5千円をばら撒くことになります。1万5千円をもらった国民がいっせいに買い物に走るとでも思っているのでしょうか。高速料金を1000円にしたら国民がいっせいに行楽に出かけると思っているのでしょうか。確かに一時的にちょっと得をした気分にはなりますが、そんなことでバラ色などとはとても思えませんね。長く続く不景気に加え今回の金融危機で国民はこの先どうなるのか、仕事はあるのか、収入は増えるのか、会社は大丈夫なのか、不安なのです。それらの不安を取り除くのが政治なのですよ。1万5千円もらったって一回ものを買ったら終わりでしょうし、高速料金が上限1000円と言ったってどこかへ行けばお金がかかります。そんな余裕すら今はないのです。目の前に現金を見せ付けるような対策ではなくこれから先の将来の生活が安心できるような経済対策が欲しかったね。こんな小手先の対策では選挙目当てと言われても仕方がないでしょうね。しかもこの2兆円のばら撒きと高速料金上限1000円で必要な5千億円合わせて2兆5千億円はその後に明言した3年後の消費税アップでまかなうというものです。それは違うでしょう。と言いたいね。そもそもこの2兆5千億円を含む財政支出5兆円と言ったってそれはすべて国民の税金なのですよ。国民のお金をばら撒いておいて後でそれ以上徴収していてはなんの意味もないではないですか。親が稼いだお金を子どもに与えるならもらった子どもは喜びますが、子どもからもらったお金を親があげると言って喜ぶ子どもがいますか。それはこちらのお金だろうって言いたいね。そのうえ後で利子付けて返してね、と言っているようなものじゃあないですか。とてもバラ色な気分にはなれませんね。昨日今日と日経平均は上がっていますが、この景気対策で上がったなどとはとても思えません。くれるというものはもらいますが、今回の対策はお上(おかみ)目線で上から国民を見下して政治をやっている結果の対策という感じすらします。目先のほどこしで喜ぶような国民ではありませんよ。国民は長期的に株価が上がり長期的に仕事が得られ収入が得られ十分ではなくても安定した生活ができるそんな政策を待っているんです。臨時総理大臣代理はこれで生活の不安を解消などと言っていましたが、そう言うあなたは生活の不安を感じたことがあるんですか?太郎くん。

金融危機の正体

2008-10-27 21:17:51 | 報道/ニュース
大騒ぎは良くないと忠告しているにもかかわらず、今夜のNHKのニュースは日経平均がバブル崩壊後の最安値を下回ったことを巨大パネルのグラフCGを使って長々と説明していました。それを知ったからといって視聴者はどうすればいいのですか。これは大変だと思えばいいのですか。マスメディアの影響力をこういう時にこそ熟考しなければならないのに当たり前のように今までの慣習のような報道の仕方はあまりにも工夫がありません。これでは昔の戦時下の報道と同じですね。「日本海軍勇敢に戦えり。」なんて国民を鼓舞していたときのあの報道と同じですよ。グッドニュースは大きく細かくバッドニュースはさりげなくという報道のモラルをこういうときにこそ発揮してもらいたいものですね。ニュースの3分の1をさいて大騒ぎしていてはまるでこのときを待っていたかのようにしか受け取れません。もしかするとこの金融危機の正体は危機意識のない報道機関かもしれませんね。そもそも今回の危機はすべてが思惑から始まったことです。あそこが危ないとかここが持たないという思惑が思惑を呼びリーマン・ショックという現実になったのです。何千兆円といわれる投機マネーにしても機関投資家といわれる資金にしても中身をみれば国債、地方債、生命保険、投資家から集めた資金などの集合体なのです。もともとそれはひとりひとりのお金なんですね。この何千兆円の投機マネーを扱っているのも世界中でひと握りの臆病な人たちなのですよ。報道が大騒ぎしていたらまた大変だと思うだけです。このひと握りの臆病者たちはただでさえ毎日びくびくしながら大きな資金を賭けている訳ですからね。新聞も他のマスメディアも内容を熟考して報道する特別な時期に入ったと言えるでしょう。特に同じニュースを繰り返し報道するNHKは十分注意して報道しなければなりません。国の金融対策もいままでと同じような手法では新鮮味がありません。もともと頼りにならない政治家にいたってはこの期に及んで減税とか高速料金引き下げなどと言っていましたね。ピントはずれもいい加減にしろと言いたいね。巨大地震が起きている最中で家は崩れるかもしれない収入はなくなるかもしれないと不安にかられている時に減税などそんな先のことはどうでもいいのです。今の揺れてる状態をまず止めなくてはなりません。原油が大幅に下がってもこの先車に乗れるかどうか不安なのに高速料金の値下げなど今はどうでもいいことなのです。パニック状態の人を冷静にさせるにはじっと時間を置くかよほどのショックを与えなければ収まりません。この際国の埋蔵金(?)をすべて放出ぐらいの事を言ったらどうですか。ぼんぼん太郎くん。

世界金融危機

2008-10-25 19:28:57 | 報道/ニュース
とうとう昨日、日経平均が8000円を割り7649円まで下がりました。とんでもない事になっていますね。アメリカの金融危機が勃発してもう2ヶ月以上過ぎました。世界中の政治家やFRBのグリーンスパン氏があれやこれやと沈静化に動いてもまったく下げ止まりません。以前にも触れましたが世界の投機マネーはおよそ1京7000兆円。これが今回の危機で半分に減っているとしてもまだ9000兆円はあります。アメリカが資本注入と言ってもせいぜい17兆円、世界中の国々が頑張っても200兆円ほどのものです。とうていこの化け物にはかないません。もはや政治や国家資金の力では下げ止まらない猛烈な引き潮なのです。元々この危機を招いた元凶はブッシュ大統領のサブプライムローンだったのですから、彼の任期が終了するまでいくらあがいてもこのパニックは収まらないことでしょう。とすれば沈静化に動くのは来年の初めでしょうね。しかしさすがの化け物も体力が落ちています。再びこの化け物が体力を回復するのはそこからまたしばらく経ってのことでしょう。やれやれ困ったものです。そもそも政治家はこの危機にどう動いたのでしょう。今までの軽い危機と同じように、お決まりの公的資金の注入とか金利を小出しに下げるとか言ってきましたが、どっこい今回の危機は今までの症状なんかとは比較にならない重症なのです。というか手遅れの対策により重症になってしまったのです。なんと言っても化け物の体が巨大になり普通成人の薬では全く効かない超肥満児なのですからね。今まで通りの処方箋では症状は治まりません。ものすごい長い時間を掛けて自然に回復するのを待つか大量の薬をどんどん注入するしかありませんね。今まで原油やらとうもろこしでしこたま儲けてきたギャンブラーには頭を冷やす良い機会になったかもしれませんが、私達の生活にまで影響が及んでくるとなると一日も早く沈静化されなくてはなりません。ここは政治の出番なのですが、選挙の事で頭がいっぱいの日本の政治家では全く当てにはなりません。元凶のアメリカももうすぐ終わりのブッシュ大統領では動きが取れません。世界中の政治家もお手上げ状態です。政治家が頼りにならないとなれば、この化け物に危機はもう終わりだとサインを送るしかありません。そのサインとは株価の下げはもう終わりでここが底値と知らせるものです。これ以上下がらないとなれば今度は化け物が動きます。今こそ世界中の国がこぞってこの化け物に立ち向かい底値のサインを出しましょう。そして繰り返しますがこの危機から脱するために私達が出来る事はただひとつ、何もしない事です。日本の臨時総理大臣代理が言っていました「そろそろ動かないと。」だって。今ごろ遅いよ!太郎くん!

アメリカ大統領選挙

2008-10-25 13:48:51 | 報道/ニュース
いよいよアメリカ大統領選挙の投票日が近づいてきました。アメリカの大統領は任期4年で2期以上同じ人が続けることは出来ません。ブッシュ大統領の8年間はテロとの戦争で始まり金融大混乱で終わります。次期大統領はオバマ氏にしてもマケイン氏にしても大変困難な状況からのスタートになりますね。それにしても4年の任期のうち2年も予備選も含めて選挙態勢を取り続けるのはどこかの総理大臣のように10ヶ月で辞めるようなやわな政治家ではとても勤まりませんね。この2年間に及ぶ選挙戦を見ていると、彼らはまだアメリカが世界のリーダーだと思い込んでいるし、事実、選挙戦のド派手さとエンターテイメント性は世界ナンバーワンと言っていいでしょう。メディアも派手なバスでアメリカ中を駆け回っていました。これはもうロングランのビッグショウですね。さて、アメリカの大統領選挙ではよく後々言い伝えられる名スピーチが登場します。古くはケネディ大統領の「国が何かをしてくれると考えないで、自分が国に何が出来るかを考えよう。」は有名な名スピーチでした。もちろん選りすぐりのライターが頭をひねって考え抜いたものでしょうが、現状を把握して自分の言葉で話すのは候補者本人ですし、それが自分のものになっていなければ観衆には伝わりません。ケネディ大統領は名スピーチを数多く残した大統領のひとりでしたね。今回はやはりオバマ氏の”Change”と“Yes, We can!”でしょう。これはスピーチではなくキャッチフレーズですがある種のブームになりましたね。少し前の話になりますが、そんなブームにもなったオバマ氏が民主党大会での大統領候補指名受諾演説でどんなスピーチをするのか興味を持って聞いていました。スピーチその内容は過去の大統領候補とそれほど特別なものではなくうまくまとめた感じのものでしたが、いかにもアメリカ的と感じた言い方がありましたので残しておきましょう。2008年8月29日コロラド州デンバーで8万人の観衆とテレビ視聴者4000万人にアピールした“Barack Obama’s Acceptance Speech” の冒頭のこの部分です。
Four years ago, I stood before you and told you my story, of the brief union between a young man from Kenya and a young woman from Kansas who weren’t well-off or well- known, but shared a belief that in America their son could achieve whatever he put his mind to.
ボクはこれを聞いて思わずう~んとうなってしまいました。そしてこのワンセンテンスに多民族国家アメリカとアメリカのにおいを感じました。離婚した両親を「brief union」と言い、しかも「brief」のあとにキー表現「belief」を持ってくるところは、やっぱり米語の方がおもしろいと素直に拍手しました。このスピーチはインターネットを始めいろんなところで日本語に翻訳されていますが、さすがに「brief union」を離婚と訳しているものは見あたりませんでした。日本でもいつかアルゼンチンから来た人と仙台の女性が結婚し離婚して、その子どもが総理大臣候補になんてあるかも。と、思ってみたけど、当分日本ではあり得ないことでしたね。なんせちょっと前に辞めた大臣が言ってたように日本は単一民族(?)だそうですから。夢がしぼみましたね。
ちなみに、この英文は日本語にすると味わいがなくなりますので、意訳しておきます。
「4年前、私は皆さんの前で私の両親の話をしました。ケニアからきた青年とカンザスの若い女性が結ばれ、短い結婚生活の中で息子が生まれました。二人は金持ちでもなく有名でもありませんでしたが共通の信念を持ちました。それは自分たちの息子はきっとこのアメリカで自分の心に決めた事を実行し必ず成し遂げるであろうと。」といったところでしょうか。もうひとつケネディ大統領のスピーチの原文は「Ask not what your country can do for you, Ask what you can do for your country.」です。これは1961年1月20日大統領就任演説の一節でした。

スーパーマーケットのセルフレジ

2008-10-24 22:44:51 | 報道/ニュース
最近、近くの食品スーパーのレジがセルフになりました。お客が自分で商品のバーコードを読み取らせ金額が表示され、合計金額を自分で投入して完了と言うものです。ガソリンスタンドもセルフが主流となり、すべてがセルフ化されていくのでしょう。そう言えば電車や地下鉄はずっと前からセルフでした。ボクは前々から感じていて人にも話していたことがあります。「今のスーパーではお客は一言もしゃべらなくなくても買い物が出来ます。レジ係の人は「いらっしゃいませ。」をはじめマニュアル通りの言葉しか発しません。「お会計は1580円。」「2000円からいただきます。」「ありがとうございました。」That’s allです。まるで自動販売機で商品を買っているみたい。せっかくレジに人がいるのだから「こんにちは。」とか「今日は暑いね」「寒いね」ぐらい言ったらいいのに。」とね。女子高生のバイトがレジをやっているところなんかではこちらが「ありがとう。」と言っても返事すらありません。外国のスーパーマーケットに行くと、特に南の国ではレジのおばさんと近所の主婦が長々と話をしていたり、ブラジルなんかだとレジで並んでいるうちに友達になってお互いの家を訪問なんて事がよくあるのに、日本ではほとんど見られなくなってしまいました。ちょっとさびしい事だと思っていたら、いよいよレジが無人になってしまいました。しかしセルフレジも導入されたばかりなので、そのスーパーでは6列ぐらいあったレジの2~3列に今まで通り店員が立ってレジをやっています。ちょっと興味があり、今まで通りの有人のレジにお客が並ぶか、それとも無人のセルフレジに並ぶか、そのスーパーに行くたびに気をつけて見ていたところ、最初は慣れないせいかやはり有人レジに並んでいる人の方が多かったのですが、1週間もしない内に逆転し、今では圧倒的に無人セルフレジに多くのお客が並んでいます。有人レジがガラガラなのにセルフの方が列を作っている状況です。やはり、みんな同じ事を思っていたんですね。自動販売機のような対応のレジにはみんな行きたくなかったんです。自動販売機のような人に自分が買った商品を見せたくないのです。う~ん、店員とお客とのコミュニケーションがなくなってしまったのは、コンビニの普及が発端ですね。24時間営業のコンビニはまさに巨大自動販売機です。防犯のために深夜も店員はいますが、店員とのコミュニケーションは必要ありません。お金を払って商品をもらうだけですから。気を使わなくてもいい利点はありますが、なにか物足りなくはないですか。銀行もATMかパソコンで店員とのやり取りはありません。昔の商店のように、魚屋さん八百屋さんに「今日は何がある?」と聞いて、「鯖が安いよ。」「いいキャベツが入ったよ。」「はいおまけだよ。」などとやり取りができればこの無機質な世の中も少しは温かく変わるかもしれません。音声付きの自動販売機もありますが、自動販売機に向かって話していても心は温かくなりません。せめて人にぶつかったら「ごめんなさい。」ぐらいのコミュニケーションは欲しいものですね。

金融パニックからの脱出

2008-10-11 18:56:15 | 報道/ニュース
昨日の日経平均8,276円は今年1年で株価がおよそ半分になったことを意味します。NYダウはもちろん世界中の株価がこの1ヶ月間でおよそ30%のダウンです。まさに金融パニックですね。75兆円で不良債権を買い取るとか、世界の銀行が協調利下げとかG7が緊急声明とかどんなニュースを出しても下げ止まりません。昨日の大和生命の破綻で日本も確実に巻き込まれています。当面の危機から脱するにはまず投資家が冷静になることしかありませんが、パニック状態の人間に冷静になれというのはブタに木に登れというぐらい難しいことです。すべては人に迷惑をかけることをなんとも思っていないアメリカのおごりが招いたことなのに、彼らにはもはや収拾能力がありません。アメリカ政府が抑えられる程度のパニックではないからです。世界恐慌などと大騒ぎしてもさらにパニックが広がるだけですよ。世界中が協調して沈静化することになるでしょう。では私たちはどうすればいいのでしょう。答えは何もしないことです。行動を起こさずじっとしていることがパニックに巻き込まれない唯一の方法なのです。株を持ってる人は売らないこと。ともろこしや金が値上がりしていると聞いても買わないこと。じっと見ていると世界の動きが分かりますよ。アメリカはもはや超大国でも世界のリーダーでもありません。それが今回のパニックで検証されました。世界中がアメリカの工場となっていた時代はブッシュ大統領の任期とともに終わります。もともと元凶のサブプライムローンもブッシュ大統領の人気取り政策でした。世界中がそれに巻き込まれてしまいました。今後アメリカが同じ事をしてももう誰もアメリカの債権は買わないでしょう。アメリカも同じやり方はできません。それは次期大統領がどちらになっても変わりません。これからの世界は先進国も新興国も途上国もそれぞれが国や人種の特徴を生かし役割を果たす共存の時代になることでしょう。いま、ロシアや中国が狙っているような一国に富が集中する大国時代はしばらくはありませんよ。残念でしたね。60年以上続いた超大国アメリカの終焉の始まりという歴史的節目に遭遇したわたしたちは子孫に今回のパニックについて伝えていくことになるでしょう。これが歴史なのですね。しかしながら今現在では日本経済を含む世界の経済はまだアメリカ経済と密接につながっています。75兆円の不良債権の買い取り資金もアメリカの国債の発行なのですよ。そのアメリカ国債の40%を日本と中国が買っているのが現状ですからね。アメリカの終焉はイメージとしてはできても現実的にこのパニックの余波はまだまだ簡単には収まりませんね。昔、世界がオイルショックに直面したとき、日本ではトイレットペーパーがなくなるとパニックになりお店からトイレットペーパーが消えましたね。パニックは騒ぐほど大きくなるものです。報道関係者にはくれぐれも慎重に報道する事と、ひとつひとつの出来事をいちいち大きく報道しない事を要望して、ひとまずは破格値となった株でもコツコツと買いますか。コツコツとね。

アメリカの富

2008-10-03 20:00:23 | 報道/ニュース
1945年日本の無条件降伏により第二次世界大戦は終結しました。その後、戦勝連合国の中で中心的役割を果たしたアメリカには世界中の富が集中しました。世界の金の80%がアメリカのものとなり、世界共通の通貨はアメリカのドルになりました。それまで世界を制覇していたイギリス、フランスは徐々に力を弱め、世界はアメリカ、イギリス、フランス対ソビエト、中国という冷戦構造が生まれました。歴史上類を見ない超大国となったアメリカは自由主義経済を守るため、共産主義・社会主義の侵攻をなんとしても食い止めなければなりません。そのため朝鮮戦争・ベトナム戦争が起こり、ケネディ大統領時代にはキューバ危機も起こりました。その間、世界経済は戦後の復興も相まって急速に発展し、工場が世界中に作られ、車の生産は倍々ゲームのように増え、電気需要が急速に伸びました。エネルギー資源は石炭から石油へ変わり、同時に中東戦争が起こりました。当初アメリカは自由主義を守るという大義で戦争に参加しましたが、その後大義は正義(Justice)に変わり、戦う相手は聖戦(ジハード)に変わっていきます。そして今、アメリカはイスラム社会を背景とするテロと戦っています。第二次世界大戦後60年以上アメリカは休むことなく戦争を続けてきました。(この間、アフリカ諸国をはじめ多くの国々がイギリス、フランスから独立し、東西ドイツは統合、ソビエト連邦崩壊という変化がありましたが。)さすがの超大国アメリカもこれだけ戦争に明け暮れるとその戦費は莫大な金額となり、日本などの同盟国に求める負担だけでは維持が難しくなりました。またその間に中国が台頭し、ロシアも復興、インドは頭脳で稼ぎ、ブラジルは資源で稼ぐ、いわゆる新興国がメキメキ経済力を伸ばし、独占していたアメリカの富はいまや世界中に分散されてしまいました。すでにアメリカ一国に富が集中するような世界情勢ではありません。独立したアフリカの国々は自国の資源を手放しません。テロとの戦いは終わりが見えません。戦争に明け暮れるアメリカの富はこのままでは益々失われ、いずれアメリカ経済は疲弊してしまいます。そしてその時がやってきました。アメリカの富を再び取り戻す為、苦肉の策として考えられたのがサブプライムローンの債権の証券化です。アメリカの債権を他の金融商品と混ぜ証券として世界中に売りまくりました。これで再び世界の富はアメリカに戻り、超大国アメリカの繁栄は守られるはずでした。ところが集まってきた富はかつての金(ゴールド)のような現実のものではなく、投機で稼ごうとする実態のない投機マネーでした。そもそも投機マネーというものは数字だけの富で姿形はありません。住宅の担保価値が下がると見れば瞬く間に姿を消してしまいます。こうして小規模金融機関の破綻からリーマン・ブラザーズの破綻へアメリカの金融機関はあっという間になくなりました。これは単にアメリカの富が消滅したという個の問題ではなく、世界中が富を失うことを意味します。なぜなら世界中がアメリカの不良債権の入った証券を買っているからです。ではどうしたら私たちはこの金融危機から脱することが出来るでしょうか。それは次回につづくということにしましょう。

中山元国土交通大臣の辞任

2008-10-03 13:18:55 | 報道/ニュース
五日で辞めた大臣がいたことを忘れちゃうといけないので、残しておきましょう。中山成彬(なりあき)と言う国会議員は国土交通大臣になった後、報道各社とのインタビューで「成田闘争はごね得」「日本は単一民族」「日教組が悪くて学力が下がる」の三点セットで辞めました。これを聞いたボクは思わず「私はこれで会社を辞めました。」という禁煙パイポの昔のCMを思い出して笑っちゃいました。そのCMで言うこれとは小指を立てての女のことでした。今回の辞任はこのCMといい勝負ですよ。これは中山議員がずっと思っていて一度はみんなの前で言いたかったことでしょうね。でもちょっとタイミングが悪くて空振りでしたね。そもそも成田闘争はごね得ですか。う~ん、そんな一面もあるかもしれませんが、成田闘争の歴史を考えれば分かることです。新空港を成田と決めたとき、国は地域の住民に十分説明しましたか。住民は納得しましたか。答えはNOです。いわば国のごり押しで成田に決まったんですね。住民が納得してないから歴史に残る闘争になったのです。ごねて得をした人もいるかもしれませんが、政府がウソをついたと思っている住民が今でもいますよ。国会議員は双方の立場が理解できないといけませんね。日本は単一民族というのはアイヌの人も含めてまあそんなに目くじら立てて怒ることではありません。観念的には同一民族でしょうね、でも日本人が内向きなのは同一民族だからではありませんよ。日本は回りを海に囲まれた小さな島国です。日常の生活の中で外国の人との接触がありません。英語がうまくならないのは必要がないからですし、世界に目を向けられないのも必要がないからです。この小さな島国でうまく生活していきたいという気持ちが強いだけですよ。外国人がいっぱい出入りすればすぐ変わります。さて、最後の「日教組」の問題ですが久しぶりに聞きましたね、この「日教組」という言葉を。これは中山議員の功績(?)でしょう。日教組はもう古い組織と言うイメージしかありません。しかし日教組の言い分もあるでしょうから一方的に学力低下を日教組のせいだけにしては収まらないでしょうね。でも間違っていけないのは、国会議員は国の事を考えるのが仕事。教員は生徒(子ども)の事を考えるのが仕事です。国会議員が教育だけに目を向け外交や経済のことを考えなかったり、教員が子どもに目を向けず政治の事ばかり考えたりではお互い仕事をしていることになりません。専門分野としてプロの自覚がまず必要ですね。自覚が足りないアホな大人がいっぱいいますからね。

大臣とは

最後に中山議員にひとつ忠告します。あなたはなぜこの時期に持論を持ち出して辞任したかという問いに「ずっと言いたかったがマスコミは誰も来てくれなかった。大臣になって問題点を話せばマスコミが取り上げてくれると思った。そしてその通りマスコミが来てテレビに出て発言できた。」と言っていました。これはとんでもない間違いです。いいですか中山議員、それならあなたは最初から自分の言いたいことをマスコミの前で言って辞任するつもりで大臣を引き受けたことになってしまいます。それも就任から五日ですよ。甘ったれるのもいい加減にしなさい。今回の内閣はどちらにしても長く続くようなものではない。それはみんな分かっていたことです。大臣になって自分の言いたいことを言ってさっさと辞任してそれですっきりなどと考えているようではとても国会議員の資格はありません。あなたは日本人が世界からものを見ていないなどと分かったようなことを言っていますが、世界からものを見ていないのは中山議員あなた自身です。日本は山のようにうじゃうじゃ国会議員がいます。多すぎます。だから埋もれてしまうんです。マスコミに取り上げてもらいたかったら方法はいくらでもあります。マスコミをあやつるのは「日教組」をなくすよりはるかに簡単です。あなたのような甘ったれ坊やがいるから日本は世界からなめられるんですよ。中山議員、あなたはあなた自身の教育が間違っています、もう一度一から勉強し直しなさい。

太郎くんと一郎くん

2008-10-03 13:18:27 | 報道/ニュース
訳が分からないうちに日本の国会が開かれていました。補正予算を決める臨時国会なのか、解散して選挙をするための臨時国会なのか分かりませんでしたが、そうこうしているうちにリーマン・ショックで日本も経済不安だということでこの大事な時期に選挙している場合ではないとか言って解散を先延ばすなどと二転三転しています。その中で、昨日は民主党の小沢一郎党首が野党第一党として最初に代表質問しました。ところが、代表質問というには程遠い選挙用のマニュフェストを発表している選挙演説でした。その前の麻生太郎内閣総理大臣の所信表明にいたってはこれまた野党第一党の民主党に質問という形での選挙演説でした。いったい日本の国会は何やってんだ。と思うよ。そもそも国会は法案を決める予算を決めるそのための議論をする、そして国家予算のすべてを決める国の最高議決機関ではありませんか。こんなことは小学校の社会の教科書にも書いてありますよ。その国会で内閣総理大臣と野党第一党党首が所信表明でもない代表質問でもないそれぞれがばらばらに自己主張だけの選挙演説をするなんてとんでもないことなのです。それを新聞やテレビは異例の所信表明だとか異例の代表質問だとか言っていますが、お前らアホかと言いたいね。こんな前例を作ってしまったら今後同じように代表質問で選挙演説する党首がぞろぞろ現れるでしょう。NHKが全国に生中継するのですから選挙の立会演説会場としてはこれ以上の良い機会はないのです。でもそんな国会でいいんですか。だいたい一回の国会運営にいくら税金を使っているのか議員の先生方は考えたことがありますか。ただでさえ日本の議員は数が多すぎるのにこの先生方がほとんど仕事をしていません。中には選挙が仕事だと考えている議員がうじゃうじゃいます。こんな有様でいいですか。今、世界はリーマン・ショックやらテロやら物価高やら大変なことになっています。日本の臨時国会が開かれたなら、総理大臣は「リーマンぐらいでがたがた騒ぐな、この混乱は私にまかせろ。」とか、また野党第一党の党首なら「この金融不安に政府はどう対応するのか。」という質問から始めるとか、せめて政治家だったらそのぐらいのやりとりは欲しかったね。日本の国会議員のトップのふたりがこんなんでは国民はそっぽを向きますよ。太郎くん、一郎くん、よく聞きなさい。君たちの仕事は政治をすることです。選挙をすることではありません。