やさしい時間

「写真でブログ」タイトルを変更しました
何気ない日常を写真とともに綴ります

ご飯は好きですか

2011年01月14日 | 家族  思い出
昨日は外ご飯。

一度食べてみたいと思っていた
ちょっと古い中華のお店に行ってみました。

カメラは持っていなかったので
今回は写真なしです。

食べたのは、
エビチリ
豚肉とキャベツの胡椒炒め
餃子
卵スープ
ごはん

ウォーキング仲間と二人だったので、
あまり沢山は頼みませんでした。

お店の外観に似合わぬ美味しいさ。
おじいさんとおばあさんの二人で
手際良く作ってくれたお料理は
どれも美味しくて、ご飯が進んでしまいました。


帰ってから、美味しかったご飯のことを考えていて、
ふと、思い出した事がありました。
それは、父の事です。



父はご飯が大好物でした。
お風呂上がりにタオル1枚腰に巻いて、、、
父はよく晩酌をしていました。
私たちが夕飯をすっかり食べてしまってから、
父はご飯を食べ始めるのが常でした。
今考えると、子どもたちにお腹一杯食べさせたくて
そうしていたのかもしれませんね、家は相当貧乏でしたから。

父の食べるご飯におかずはほとんど残っていませんでした。
それなのに、父はいつも美味しそうにご飯を食べていました。
あまりにも美味しそうだったので、
父から一口もらって食べた事があります。
何か特別な物が入っているのかと思ったんです。
でも父の食べているご飯は、さっき、私が食べたのと同じご飯でした。

「何だと思ったんだ?
 お父さんは、ご飯が大好きなんだよ。
 だから、何もなくってもご飯が食べられるんだよ」

父がそう言って、笑っていたのを思い出しました。


私は父が嫌いでした。
酒癖が悪くて、
酔っぱらうと物を投げたり、母を殴ったこともありました。
父は怖くて、近寄りがたい存在でした。

でも、ご飯に関する思い出の中で、
父はいつも笑っています。

「ご飯くらいはお腹一杯食べろ」

父はいつもそう言っていました。

子供の頃食が細くて
少ししか食べる事ができなかった私は、
父にとって可愛くない子供だったのかもしれません。






<東京・合羽橋で 蝋細工の果物とおすし>


小さいころに見たら、きっと食べてしまいそうなほど
本物そっくり。
こんな果物やおすしをお腹一杯食べたかった頃もありました。


今思うと、父が私たち兄弟を嫌いだったはずがありません。
表現力が足りなかっただけなのだと思います。
生きているうちに、父ともっと話したかった。。。

そういう私も、気持ちを表現するのがちょっと苦手。
すれ違ったまま、大事な物を失くさないようにと
父が教えてくれているのかもしれません。