goo blog サービス終了のお知らせ 

天秤棒(てんびんぼう)

九十九里浜南端の町「緑と海と太陽の一宮」でEM菌を活用した自然農法により、自然と仲良く農業をしています。

花芽整理

2006年02月28日 | 農園の梨づくり
                  小筆の様な形の充実した花芽がベストです。

 民間気象会社ウェザーニュースでは27日、今春のサクラ(ソメイヨシノ)の開花予報を発表した。全国的にはほぼ平年並みで、昨年と同じか、やや早い所が多い見込みとのことで、千葉県では3月31日と予想。梨の花はサクラの開花から1週間から10日後くらいの開花となります。

こうした中、一宮・岬梨組合では梨の『花芽整理』講習会が27日開催されました。梨は開花そして結実と、この時期前年に蓄えた養分で成長します、従って限られた貯蔵養分を如何に上手に使うかです、開花の準備がすすむこの時期、花芽整理を確実に実施し、今後の管理作業の省力化と最終着果数(10a当り8000果)まで制限できるかが一つのポイントであり、しいては大玉生産につながります。

一宮町の梨園で行なわれた講習会には、曇りではっきりしない日でしたが約50人が参加され、長生・夷隅農林振興センターの職員から「花芽整理のやり方」、今なら芽を取るだけだが後になると葉をかき分け「摘果作業」となり、手間も大きく掛かり大切な貯蔵養分の浪費にもなる、そして小玉と大玉の価格の違いなどを説明。

                                 
                        寒い中熱心に聞き入る組合員

組合長からは、昨年は2L以上の大玉比率が49%と小玉傾向だった、思い切って花芽整理を行ない、今年は大玉生産に徹底して欲しいとの話。

誰しも小さい梨を作ろうとは思っていない、ちょっとした「手間を惜しんだり」、「欲を掻いたり」が、結果的に小玉になってしまう。梨農家として、プロ意識とプライドをもって目標点を常に高く持ち、弛まぬ努力を・・・

    『見る目』・『聞く耳』・『考える頭』・『語る口』
            すべてを活用して大玉の梨作りを目指す 


スパコン

2006年02月27日 | 我が家・近隣の出来事
 気象庁から発表される「天気予報」は、農家にとって農作業の計画に大いに参考になっています。しかしあくまで予報で今年の冬は暖冬との長期予報が厳しい寒さとなり、気象庁には苦情の電話やメールが相次いだそうです。

 現在の予報は、世界中から集めた気温、気圧や風速などの観測データをコンピューターで計算して天気図などを作成する「数値予報」だそうです。気象庁では、その数値を計算するスーパーコンピューターを五年ぶりに更新し、来月3月から新しいスーパーコンピューターが稼動すると新聞報道されていました。

 この新しいスパコン今までの28倍の演算能力があり、1秒間に21兆5千億回もの計算ができ、年間リース料は8億5千万円という。1秒間に21兆と言う、気が遠くなる様な想像も付かない数値ですが、来年度からは2週間先までの異常高温や低温の発生確率や時期を予測する新しい情報の提供も始めるという。

 今後は、より的確な情報が出せるようになり、農家にとってありがたい事ですが、近年国内をはじめ世界的にも異常気象の連続、農業を始め人間の経済活動が環境に負荷を掛け過ぎたのでは無いでしょうか。

          目をとじて、そっと静かに地球の声に耳を傾けましょう。 


   『参考』
       好かったら「お気に入り」追加しませんか?
       気象庁HP (気象に関するあらゆるデーターがいっぱい)
       ウエザーサービスKK (旅先の気象情報などに便利、成田市に本社)
       雨量・雷観測情報 (東京電力提供)
       



ホトケノザ(仏の座)

2006年02月26日 | 季節のかおり
                    2月26日 
 
 梨に春肥を施していたら、梨畑でホトケノザが咲いていました。春を彩る代表的な「雑草?」ですが、近付いて良く見ると、蕾はかざりの毛糸玉のようで、花は赤紫色して綺麗は花です。

 「春の七草」のなかにあるホトケノザはコオニタビラコのことで、これとは別の植物だそうです。葉が段々になってつくことからサンガイソウ(三階草)とも呼ばれています。

                 
                        毛糸玉のような蕾  
                     
 雑草は農家にとっては厄介者ですが、花は総じて小さいものが多くうっかりすると見逃してしまいますが、じっくりと観察すると、それぞれ特徴があって綺麗いです。


 ※ 雑草と言う「草」は無い、それぞれ名前があり「種の保存」ため綺麗な花を咲かせています。
    図鑑を片手に、名前を調べ季節の花の投稿に頑張ります。
   そうそう、カメラの腕を上げないと、せっかく綺麗な花も腕が悪いと
   今はデジタルだから簡単に修正出来ると言うが、小生の頭はアナログモードだから。

春 肥

2006年02月25日 | 農園の梨づくり
                        動き始めた花芽 

寒さの緩むと共に、硬く蕾んでいた梨の芽も次第に緩み、冬の間は茶色から、薄らと赤みをおびて参りました。
今日は、春の肥料の施肥です。施した肥料は『EMボカシ』と『米ぬか』です。我が家では、出来る限り農薬を始めとした『化学合成物質』を使用せず、梨作りに努力しております。小生の栽培技術では、現在完全な『有機無農薬栽培』とは行きませんが、最小限の農薬散布と緊急避難的に化学肥料を使用しております。

               

 今日撒いた、『EMボカシ』は、昨年の春に仕込んだ長期ボカシで、文書では上手く表現出来ませんが、甘く気持の良い「香り」がします。ボカシの原材料は、「米ぬか」「もみ殻」「種粕」「煮干」「カキ殻」に「EM菌」を入れ良く攪拌混合し、密閉容器で発酵させた肥料です。

               
               「ボカシ」へコイン精米機から「糠」を入れて攪拌施肥

 施肥料は10a当たり、ボカシ約100kg + 米ぬか約100kgで、ブレンドキャスター(タキカタ製)と言う機械で施肥、この機械、撒こうとする資材をホッパーに投入し必要に応じて攪拌(ブレンド)し、自走しながら肥やしを撒ける優れもの。

   EMボカシを始めとして、EM菌に関する問合せは齋藤農園
     詳しくはNPO法人関東EM普及協会へ、

『もったいない』&『ふろしき』

2006年02月24日 | 我が家・近隣の出来事
 ノーベル平和賞受賞者ワンガリ・マータイさん(ケニア副環境相)、「もったいない」、を世界共通語にしようと提唱している、先週来日され「世界中の人たちが、自分たちの文化や知恵の中に『もったいない』の概念や精神を見つけたときに、環境を大事にしようという気持ちが育つのです。もったいないという言葉を知り、この1年で大きなうねりを起こすことができた」と、今度は「風呂敷文化」を世界に広めたいそうで、来日されたさいに、小池百合子環境相からペットボトルを再利用して作った「もったいないふろしき」をプレゼントされたそうです。

 昔、ふろ場で衣類を間違えないよう包んだ布が「ふろしき」の語源とかと言われておりますが、包む物にあわせて自由に包め何度も繰り返し利用できる、時によってはテーブル掛けやスカーフにもなる。弁当を包む程度から布団などが包める大型まで、サイズの単位は『幅』と言うそうで、1幅は約34cmだそうです。

 我が家では、昨年父の法要の際の返礼に、「ふろしき」を贈らせて頂きました、皆さんタンスの引き出しに入れっぱなしにせず、利用してくれているかな。

 ふろしきの暦は、古く「奈良時代からの包む文化」を継承しつつ、いま平成の循環型社会に「ピッタリの優れもの」です。「ふろしき」「マイバック」を常に愛用し、ゴミは買わない様にしましょう。

  『古きを温(たず)ねて、新しきを知る』 温故知新 ですね 
         そう、日本人が忘れていた精神(こころ)
           ごはんは最後の一粒まで「ありがたくいただく」
             「いただきます。」そして感謝を込めて「ごちそうさまでした。」




   小泉内閣メールマガジン 第216号(2005/12/22)より、コピーです
     "もったいないふろしき"(環境大臣 小池百合子)

 私はこのたび『もったいないふろしき』なるものを作りました。ふろしきはその名のとおり、室町時代に風呂で敷いた布に由来するそうです。古くは奈良時代から布で包む文化がありました。
 ふろしきは、包装紙やレジ袋と違って何度でも再利用できますし、破れにくく、収納に場所をとらない、贈る人や季節によって好きな色柄が選べるなど、スグレものです。また、りんごでも、酒ビンでも、大きさや形を問わずに包めます。これは物を大切にする日本の文化ですね。

 今、容器包装リサイクル法の改正に向けた議論が進む中で、レジ袋の扱いが課題になっています。レジ袋は1年間におよそ60万トンがごみになっています。また、容器包装全体の量では、容積で家庭ごみの6割を超えています。
 そこで、私は、日本の伝統文化であったふろしきが、循環型社会を考える
きっかけになるのではないかと考え、レジ袋や紙袋に代わるものとして、「もったいないふろしき」と名付けたふろしきを作ってみました。ペットボトルを再利用した布地に、江戸時代の画家、伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)の花鳥図をあしらったものです。

 循環型社会を築いていた江戸時代のふろしき文化を、日本だけでなく、ぜひ世界にも広げていきたいと思います。新年の1月5日に東京日本橋の百貨店で、「もったいないふろしきトークショー」が開催され、私も『もったいないふろしき』を手に参加させていただく予定です。お時間があればぜひお越しください。ぜひ皆さんもご自分の"もったいないふろしき"をあらためて活用してみてください。

 ※ 環境大臣 小池百合子さんのプロフィール
    http://www.kantei.go.jp/jp/koizumidaijin/051031/11koike.html



春 霞

2006年02月23日 | 季節のかおり
                 2月23日am7:40
 
 このところ厳しい寒さも次第に緩み朝はだいぶ楽になった。今朝は庭の温度計も8℃と暖かい朝で、家の前の田んぼでは、地表近くで水蒸気が凝結して霧が発生し、辺り一面が靄(もや)って、田んぼの向こう側の道祖神の山は今日は「霧隠れ」。春近して感じです。

 立春を過ぎ、陽気は三寒四温と言う如く日に日に春めいてまいりました、田んぼ、畑そして山々も次第に緑色が増し、大地は冬の永い眠りから覚め、いよいよ活動開始です。

 今年も「お米」「梨」の栽培が本格的開始されます、田んぼの「雑草」そして梨の「病害虫」は旦那の言う事を良く聞いてくれるか不安はあるが、秋の豊かな稔りに向けてスタートです。

              
                 普段はこんな風(2月19日 

             
            

豊年満作

2006年02月19日 | 季節のかおり

 今日19日は、二十四節気の『雨水』、暦によると「冬の氷水が陽気に溶けて天に昇り、雨水となって下るの意で雨水」と言うそうですが、春の足音がだんだんと強く感じられるような気がします。

 庭に、春を次げる縁起の良い花『満作』が今満開です。花名の由来は、花がたくさんつくので「豊年満作」から命名されたとか、また春に他の花に先駆けて「まず咲く花」ということから「まんさく」となったと言う説があるそうですが、農家にとって、『豊年満作』はなかなか良い響きです!。我が家の満作の樹はまだ小さいですが、たくさんの花をつけて咲いてくれています、今年も花名の由来のように農作物が豊年満作でありますようお願いします。『合掌!』

        

               NHKラジオ深夜便の誕生花によると
                「まんさく」は2月11日の誕生花、
                         花言葉は「神秘・直感」

種の浸水開始

2006年02月18日 | 農園の米づくり
            2月18日  菜の花も段々と緑色を増し

 今年も米づくのスタートです。『田の神様』はまだ山の上から、里の様子を伺っているようですが、田んぼの方は春に向かってひたひたと歩き出しております。
そこで、今日は第一段「タネ播き」に向けてスタートです。昔から『苗半作』という諺がありますが、農作物の作柄は苗の「でき」で半分くらいウェートを占めると言われております。つまり良い苗を作らないと収量も上がらないと言う事ですが。

有機無農薬栽培のお米の場合、更にその苗の「良し悪し」が求められ「苗七部」とも言われております。無農薬栽培での最大のハードルは「除草」です、雑草を如何に抑えるかが最大のポイントで、皆さん「こめ糠」・「緑肥」・「屑大豆」・「二回代かけ」・「アイ鴨」などなどと色々な方法で取組んでおりますが、基本となる管理は最初から水を深く張る『深みず栽培』がベースとなります。

その深水は、田植え当初の段階から「深水管理」となりますので、苗も大きくて強い苗「健苗」が要求されます。我が家では、育苗期間に約45日かけ、正葉5.5葉、草丈20~25cm、既に「分けつが開始」している成苗で田植えをしています。



今日の作業は


① 種籾の「芒(ノゲ)」を取り、


② 塩水で、種籾を選抜(充実した籾)


③ 温湯消毒 60℃のお湯に約10分間浸け、高温に浸ける
  ことで病原菌を死滅させ、直ちに冷水で冷やす。 

                
④ 浸 水 水に浸け、眠りから目を覚まさせる。我が家で
       約1ヵ月浸水して、今年は3月21日か25日に
       種まきを予定している。



 ※ 今年も稲作の各種作業をこのブログ、詳しい内容は齋藤農園HPで順次公開
    して参ります。不明な点や疑問については遠慮なく問合せ下さい。

新規就農者

2006年02月17日 | 我が家・近隣の出来事
 この度は、「Sugino farm’s today」で齋藤農園の「谷津田にトキを」を皆さんに紹介を頂きありがとうございます。
手賀沼を相手に「トラスト運動」壮大な計画ですね、確か手賀沼って、つい最近まで水質汚染ではワースト・・・でしたよね。色々と苦労も多いと思いますが、それを越える「楽しみ」とか「喜び」があるのではないでしょうか。柏市や我孫子市は人口密度が高いので自然環境に対する市民意識の高揚など意見調整が大変ではないかと存じます。

 私ども一宮町では、行政面積(23.02k㎡)の12%が宅地、58%が田畑山林と一見自然が豊富に見えますが、農業用ため池や河川の汚染は非常に気になります。昔小さい頃、大人の目を盗んで泳いだ農業用ため池、今とても泳ぐ気にはなれないほど、汚れています。
小生は、『農業は地球環境を守り、国土保全の役目も負っている』と誇りをもって百将(姓)をしていますが、私どもの地域も農家の後継者が段々いなくなり、今後このまま進むと地域の農業が維持出来なくなるのではと不安を抱く。
最近、2007年団塊世代の大量定年と新規就農と行政側は言っていますが、農家側も変な「むら社会(最近は少なくなった)」の垣根を外し、新規就農者を地域で協力し合い就農しやすい条件を整えるなど、真剣に取り組まないとどうしようもない段階にきているのではと思っています。

しかし、現状では新規に農家の資格を得るのには現行制度では大変ですね。国は規制緩和で、法人の農地取得の門を少しずつ開いて来ましたが、今回の谷津田のオーナーの様に、真に農業に取り組もうとしている人達には、まだまだ色々な面で厳しい制限があります。しかしその様な方々は、農業に対する思いは強く親から相続して仕方なく農業をしている人達よりはるかに考え方・行動力・熱意はあります。
今回、谷津田の地主は、NTT出身で「役所の機構」を知っていただけに比較的に楽?であったようです。最終的には一宮町の職員を連れて、県農業会議へ出向き、直接談判をしたそうです。

また、EM菌の仲間で、田んぼを借りて自然農法で古代米(黒米)を作り始め、段々その規模を広げ、現在では確か150a(殆んど借地)くらいまでとなり昨年漸く農家の資格が取れた、俺もこれで「胸を張って農協へ買い物に行けるよ!」と非常に嬉しそうな顔が印象的であった。
ほかに数人新規就農者ともお付き合いをしておりますが、何れの方も「役場」や「地元農家」との関係で苦労している。この辺の問題を何とかしないと新規就農の希望者はいてもどうにもならない。小生は2007年問題児で、来年は「兼業農家」から「専業農家」になる、従って時間にも余裕が出来るから新規就農者の応援をしたいと考えている。

米の自給率
一宮町は人口12,000人と小さな町ですので、外房の圏域としては一宮町を含めた長生郡市(一市六町村)で計算してみますと、人口162,000人、田んぼは5,200haで柏市と同じ方式で計算しますと、256%となります、一宮町の基幹産業は農業ですから。

トリノの感動

2006年02月15日 | 季節のかおり
 今、イタリアで開催されているトリノオリンピック、各競技で記録の更新・活躍そして勇気と感動を与えてくれています。日本人の選手団、大きな期待を背負って各競技にチャレンジしていますが、あと僅かでメダルに届かず残念な思いがしますが、今後の競技に大いに期待をしております。

 日本時間で昨日(14日)早朝に行なわれた、『フィギアスケートのペア』、個人的には、父の死、自らのガンの闘いなど多くの試練を乗り越え、米市民権を取得し米国代表となった井上怜奈・ボルドウィン組を応援していました、フリーの演技が無事終わると、スタンドで見守っていたお母さんが、亡きお父さんの遺影を高々と揚げている様子に胸に篤いものを感じました。

 その後、優勝候補でもある中国選手の『張丹と張昊組』のペア、フリー演技の開始直後のスロージャンプで四回転の大技に挑戦したが、着氷に失敗して変な形で転倒した、起き上がり演技を続行しようとしたが、苦痛で張丹は顔をゆがめた、見るからに痛そう。張昊は張丹をいたわりながらリンクサイドに戻った。誰しも演技は中止になるものと思ったと思う。しかし2人は何やら話し合い暫らくの時間をとり、再びリンク中央に戻った、そして残りの演技を続け転倒の恐怖もなく連続ジャンプも成功させた、演技が終了すると場内は総立ちの拍手、熱気と会場の雰囲気の後押しもあったのか、銀メダルを獲得した。
 
 小生、この演技初めから見ていたが、スロージャンプで転倒したとき『アッ』と声を出した気がする、そして誰しも競技は中止と思ったにちがいない。しかし痛みをこらえての競技続行の精神力には本当に頭が下がった。無事に早く終わる様にと祈る気持ちで見守った。そして転倒にもめげず後半の連続ジャンプも成功させ、演技終了後、ふたりの抱き合う姿を見て、涙が込み上げ大きな感動を覚えた。

 オリンピックをはじめ色々な大会では、見ている人達に『夢』『勇気』『感動』を与えてくれます、小生も今回中国の『張丹と張昊』のペアの精神力に本当に頭が下がった、今後の人生そして農業の「かて」として頑張りたいと感じた。

  毎度・・・小生への教訓
   『練習は、不可能を可能にする』
         『覚悟にまさる決断なし』
               『念ずれば花開く』
         常に、自分をレベルアップする事を忘れるな

谷津田にトキを

2006年02月12日 | 悠久の里 御堂谷
2月12日  谷津田(御堂谷)の全景
 
 
谷津田や棚田の風景で何処となく心が癒されますね、日本人の心の原風景でしょうか?。一宮町の西部地域の山間に小さな小さな谷津田があります、街から離れていた為か、高度成長・バブル期などの開発ブームから逃れ、原形のままの形で田んぼは耕作もされず、最近まで眠っておりました。
 もともと耕作条件が悪く、農地として基盤整備する程の面積も無く、手付けずの状態で早くから耕作が放棄され、竹や雑木が生え藪化した状態となっていました。現在の地主は定年退職後、自然豊かな所で農業をしようと、藪化した農地を平成13年に取得し直ちに開墾を始めた。

 その後、この谷津田に「トキを呼び戻そう」と千葉県立茂原農業高校(小生の母校でもあります。)の農業土木部の生徒達が、昆虫や小動物、植物などが復活するよう畦を広くし中央部にくぼみを作り湿地帯を設け、動植物が生息しやすいように機能を高めるなど色々と研究を重ねてきた。



冬季湛水の田んぼ(昨年から試み)
    春を待つニホンアカガエル若しくはヤマアカガエルの卵のう



そしてこの田んぼを『ビオ田んぼ』と名付け、無農薬・無化学肥料で古代米を作っている。稲作と並行して、トキの餌になる生物の生息状況も調査を行っている。現在では、このビオ田んぼの生物の個体密度は標準田んぼの1.9倍、カエルは6倍も生息し、「タコノアシ」や「イチョウウキゴケ」などの希少植物も甦ってきたとのことです。


清水の流れる溜り場には
  トウキョウサンショウウオの卵のうが

渡邉教諭の話では、カエルやバッタなどはトキが生息できる自然環境づくりの目標値をほぼ上回ている、生徒達は「谷津田にトキが戻ってくるかも知れない」と期待を膨らませている。今後も計画の充実、継続により生物が住みやすい畦の改良や冬季湛水(たんすい)など研究を重ね、地域の人達に理解協力により点から面へ発展し、トキの飛来を期待したいとのこと。
 我が家では、この谷津田に接して山林があり、隣の良し身また後輩達の活躍などで、古代米の苗の提供や田んぼの作業に一緒に参加させて頂き、色々な期待と楽しい一時を過ごしております。

 『冬季湛水』
 一方、今日12日の日本農業新聞12面に、宮城発信「ふゆみずたんぼの歌」がCDになったと紹介されていました。宮城県の蕪栗沼周辺に広がる冬季湛水の水田に集まる多様な生物をイメージした歌。
作詞作曲は我が千葉県在住のシンガーソングライターの「田中卓二」さん、その田んぼに訪れた際に、「命あふれる田んぼに自分が生かされている」との思いから歌が生まれたそうです。今、各地で『冬季湛水』が色々な意味で試みています。チョット立ち止まり、本来の環境と言うことを『ふゆみずたんぼの歌』を聞きながら考えて見ましょう。

 冬の田んぼに水を溜めて置くから「ふゆみずたんぼ」、冬季湛水などと難しい専門用語でなくそのものズバリ、歌も覚え易く心が和むメロディー、ネットでも試聴できるから、是非アクセスを http://www.jgoose.jp/fuyumizu2/
   ふゆみずたんぼのシンポジューム
    

朝はまだ寒い。

2006年02月11日 | 季節のかおり
               2月11日  am08:13

 日の中は大分暖かくなり春近しですが、朝は寒く天気のよい日は大霜。先月NHKの朝のテレビで『食えの挑戦者』と言う番組で、岩手県山形村で北国の知恵『寒締めほうれんそう』の栽培が紹介されていました。雪国ならでは、山形村の1月の平均気温は氷点下3度になるそうですが、その寒さを上手に利用して「寒締めほうれんそう」を栽培している。

 その栽培方法は、ハウスを使って出荷できるまでに成長したほうれんそうを、わざと20日間ほど寒気にさらす栽培法。そうすると、ほうれんそうは、寒さから身を守るために、根からの吸水を抑制し始める。そのため全体的にしおれたような、地面を這うような独特の形に変わっていく。寒締め効果で、ほうれんそうには光合成で作られた糖分などが多く蓄えられ、葉が厚く甘いほうれんそうができるそうです。

            

 今年の冬は温暖な一宮町でも例年にない寒さ、上の画像は、我が家の『天然露地栽培の寒締めほうれん草』です。

アナログ時代の終焉?

2006年02月10日 | 我が家・近隣の出来事
                      小生の愛機 

 テレビやカメラなどの家庭用の機器がアナログからデジタルへの移行が加速している。特にカメラ業界では今年に入り再編成やフィルムカメラ事業かの撤退など激しい動きが見られる。

 ホームページやブログの写真には欠かせないデジタル画像、平成14年にフィルムカメラを抜いたデジカメは瞬く間にその市場を奪った。確かに便利、何も考えずシャッターが切れる、その場で確認し失敗すれば撮り直しが効き、必要なデーターだけ保存すれば良い。

 その結果、フィルムカメラは衰退の一途をたどり、ついに今年一月には老舗のコニカミノルタは、カメラ・フィルム事業から撤退すると発表された。
明治6年に創業した旧コニカ、「小西屋六兵衛店」は1940年に国産初のカラーフィルム「さくら天然色フィルム」を発売した老舗、また1928年創業の旧ミノルタは2003年8月にコニカミノルタとして経営統合した、カメラ・フィルム事業は赤字が続き撤退に踏み切った。一方勝ち組とされていた「ニコン」もフィルムカメラから事実上の撤退を発表している。

              
                 ちょっとレトロな6×6 「Yashico Flex」
                   今でもフィルムを入れればバッチリ
                     大判の静止写真はグッドです。

 こうした中、産経新聞(2/10 15面)で最近ニュースについて意見をネットで募集するコーナーで「フィルムカメラの衰退」と言うテーマで意見募集を行なった、622人から回答があり、「デジカメにない味」「現像などコスト高だが」「ぬくもりを感じる」など惜しむ声が多かった。
◎ デジカメを使っていますか? ⇒ 86%YES
◎ パソコンで画像処理・保存していますか? ⇒ 86%YES
◎ フィルムカメラは残したいと思いますか? ⇒ 80%YES
色々な方々から意見がありましたが、愛知県の男性「フィルムで撮ったものは『写真』・デジカメで撮ったものは『データー』」愛機が修理不能またはフィルムがなくなるまで「写真」を撮り続けたい。と言うコメントに説得力を感じました。また、神奈川県の女性からは「フィムルがなくなると、『目に焼き付ける』という言葉もなくなっていくだろう。」と言っているのが脳に焼き付いた。

 小生も現在はデジカメ愛好者、改めてフィルムカメラを思えば無くなってほしくない。

     レコードがCDに、オープンリールがカセットそしてCDに、
               ビデオテープがDVDなどと技術革新は進むが
                “ふり向けば、恩を受けた人(もの)ばかり  
                   走り続けると目に入らない事がある。”

自然の循環

2006年02月09日 | 季節のかおり

 立春となり、早春の気配は紙をはぐ様に近付いている感じ、気象庁では七日東京都内の梅の開花を発表しました、例年にくらべ十日ほど遅いとのことですが、この日秋篠宮妃紀子さまに、「ご懐妊の兆し」とのホットニュース、心からお慶び申し上げます。寒さはまだ厳しいですが、明るいニュースにふっと「心の春」を感じました。

 しかし、野は冬の真っ最中、野鳥達は食糧難らしく、ここ2~3日庭の南天や万両の「実もの」が段々無くなっている。野鳥の「ナッピー(ヒヨドリ)」の仕業、別に惜しむ訳でありません。野鳥も冬は大変、特に今年は野菜も寒波で少なくこの時期苦労しているのではと思われます。

 万両など実を野鳥が食べても、種までは消化はできず、種はそのまま糞と一緒に自然に蒔かれる?、一説によると鳥のお腹を通った種の方が発芽が良いとも言われている。人間の言い分とすれば、自然と実が落ちるまで生りていた方がいいのかも知れませんが、鳥たちにしてみれば、野に餌が無くなった時に生きるため、人間が観賞用に植えてある万両などの実を食べ餓えをしのぎ、その結果、新たな万両などの樹が更新されると言う大きな意味で「自然の循環」です。

 今各地で、イノシシやサルを初めとした動物が里に下りて来て、農作物を食い荒らすなどが大きな問題となっていますが、人間の都合だけを優先せず「自然循環を壊さない」方法で農業を初めとしてあらゆる経済活動が必死です。


  こんな気持ちで百将をしています。
     種は3粒播いて
     「一粒は、空を飛ぶ鳥のために!」
     「一粒は、地の中の虫のために!」
     「残りの一粒は、人間のために播く!」


   経済産業省では、3R政策
   3R(スリーアール)とは、環境と経済が両立した循環型社会を形成していくためのキーワード。 
   ① Reduce(リデュース)・・・廃棄物の発生抑制
   ② Reuse(リユース)・・・・・再使用
   ③ Recycle(リサイクル)・・再資源化

毎日続く剪定作業

2006年02月08日 | 農園の梨づくり
 
 節分も過ぎ、寒さも次第に緩んで参り今日は暖かい日でした。この処毎日梨の剪定作業が続いております。当地での梨の開花は、ソメイヨシノ桜開花後7~10日後、例年ですと4月中旬です。それまでに剪定・枝の誘引(余分な枝を切取り・枝を再配置)そして花芽の整理(余分な花を取除く)を終わらすため只今フル回転です。

 梨の管理作業はどれも大切な仕事ですが、特にこの整枝剪定作業は2、3年後、枝によってはもっと先までの配置を考慮しての作業で、直接収量にも影響する大切な作業です。この剪定作業、わが家では、前年の葉が落葉した12月から3月上中旬までの長丁場の作業で只今ピーク、今日の様に天気が良く暖かい日は、作業時間も長く能率が上がります。

          
               小さな虫達は
                  早くも活動開始