ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

ドラゴンフルーツ

2011年07月24日 13時14分01秒 | グルメ

タイのフルーツシリーズ 6

     แก้วมังกร ドラゴンフルーツ(ゲオマンコーン) 

      



ドラゴンフルーツ。
サボテン科、サンカクサボテンの果実。

タイ語では「ゲオマンコーン」と言う。
「ゲーオ」は「宝石」、「マンコーン」は「龍」という意味。
「龍の宝石」となる。
うろこ状の皮を持っていることから、 “ドラゴンの宝石”という名前がついたこの果物。
まるで伝説上の果物であるかのようなロマン漂う名前ではないか。


原産地は中央アメリカや南アメリカ北部といわれ、現在では
ベトナム、マレーシアなど東南アジア、台湾、中国南部とイスラエルなどでさかんに栽培されている。
日本には20年ほど前に輸入され、その多くが沖縄県で栽培されている。
ドラゴンフルーツとの最初の出会いは沖縄だったが、
なんというきれいな、不思議な姿、日本の果物にはこんな姿はない!と
衝撃的だったのを思い出す。


日本では一般的に味が薄いと思われているが、
それは日本で流通しているもののほとんどが輸入品であり、
日持ちさせるために未熟果の段階で収穫されているから。
収穫後のドラゴンフルーツは追熟して甘みを増すことがほとんどない。
その結果、日本で食べる輸入ドラゴンフルーツは味が薄いという評判になる。
タイで食べるドラゴンフルーツは日本で食べるものよりも当然甘い。
とはいえ、マンゴーなどに比べればひかえめな優しい甘さだ。


大きさは手のひらに乗せたときに少しはみでるぐらい。
濃いピンクでピカピカと光沢のある鮮やかな色。
見たことはないが、黄色のものもあるらしい。
中を開くと果肉は白もしくは赤、ゼリーのような感触で、一面にゴマのような黒い種子がある。 
食べるとキウイフルーツと同じような食感だ。
     


白い果肉は圧倒的に主流なドラゴンフルーツで、
切った時、白にピンクのふちの組み合わせがとてもかわいらしい。
味はほのかな甘味と酸味があって、淡白。 味も食感も、薄味のキウイといった感じ。

赤い果肉は少数派。 
皮の色とほぼ同じ強烈な赤い色素は服につくとまず落ちない。
味は、白い果肉のものよりも甘みが強い、それでも薄味。


タイでは1年中見ることができるドラゴンフルーツ。
さすがサボテン科だけあって、樹木は暑さ・干ばつに強く、最低気温が8℃以上あれば成長するという。
10メートルほどの高さに育った樹木からは、一年後には開花し、実がなる。
病害虫に強く、農薬もほとんど不要というたくましいフルーツだ。
花とつぼみも食べられるらしい。
      


体内塩分の排出を促すカリウムが豊富で、味の濃いタイ料理を食べたあとのデザートとしては理想的。
葉酸も比較的多いので妊婦や貧血気味の人にもいい。
赤い果肉にはポリフェノールが含まれ、強い抗酸化作用によりがんを抑制する。
食物繊維も豊富で、ゴマ状の種が腸に働きかけて、便秘も解消。
すばらしい。


何より、大きな種もなく汁が滴り落ちることもなく、皮はむきやすいため、
半分に包丁で割ったら皮を手でプリンっとむいてガブッとかみつける、そこが簡単でいい。
むいたり切ったりするのが面倒な朝には、私はよくドラゴンフルーツを食べる。


タイでは、1キロ(3~4個)で20バーツ(約70円)程度。

ドラゴンを模したゴージャスな外見。
だけど、中身は控えめでつつましい味の果肉。
強い日差しの下で、穏やかにやさしく生きるタイ人のよう。


   


  過去ブログ  
 タイの果物シリーズ 1 「トゥリアン アロイ」  「はまるドリアン」
              2 「カヌン ジャックフルーツ」
              3 「マンゴー」
              4 「マンゴスチン」
              5 「ランブータン」

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