ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

山岳民族 ラフ族の村へふたたび

2010年11月26日 18時26分34秒 | チェンマイ
10月にいってきたラフ族の村。 フィクップカップ村。
観光隊員で活動する先輩が、管轄する地区にある。
 → 過去ブログ 「ラフ族の村へ4 道中」   
            「ラフ族の村へ5 共生する村・ラフ族の学校を見る」
            「ラフ族の村へ6 脱穀・水シャワー」
            「ラフ族の村へ7 ラフ族の村の夜・ゆびきりげんまん」
            「ラフ族の村へで感じたこと」


観光化、商業化された山岳民族の村は多いが、
 → 過去ブログ 「ゴールデントライアングルツアー2 アカ族・ラフ族の村」
この村はさすが、先輩隊員がすすめるだけあって、素のままの人々の暮らしに触れることができる。

ここで活動する観光隊員が言うには、
チェンマイの旅行会社がファラン(西洋人・白人)をこれらの村につれてくるが、
宿泊代一人20バーツ(60円)という現状で、地域開発どころか村人たちの生活の向上もままならないのだと。
そういう問題を抱えながら、素朴なありのままの暮らしで横たわる村々。

そこで2日間すごさせてもらった。

タイに来たことのない日本人には、山岳民族の村への宿泊は厳しいものがあるのでは、と先輩が心配してくれたのだけど
すばらしい、私の友達。

水シャワーのみ寒くて苦しんではいたものの、トイレも茅葺き高床式住居も、食事も、すべてすっかり受け入れて自然に過ごしていた。





道中は、日本語が達者なガイドのベックさんと、トレッキング。
休憩中、ナイフを取り出し、竹を削って箸を器用に作る。
  

「サーイもやってみて」(サーイは私のタイネーム)
「はい!こういうの好きなんです!」
と、意気揚々ナイフをもって30秒後 指を切って、出血。
ベックさんがとても気の毒がって、代わりに作ってくれました。

 
 作ってみたかった・・・・

トレッキング中に出会う、ファラン(=西洋人・白人のこと)
滝に向かっているのだろうけど、それにしてもすごい格好だ。
蚊がわんさかいるし、とげのある枝や、手を切る葉っぱもあるのに。 すごいな。
 



2時間半、山を登って 到着。
 空に近い村。フィクップカップ村。
 

ああ、ここここ! 来たよ! また来ますっていう約束、果たしたよ-!
 




宿泊するホームステイ先  ああ、懐かしい感じ。
 


あの おかあさんがいる! 
 

前回は、帰る直前まで なかなか笑うことも話すこともなかったお母さんが、今度は抱きしめて迎えてくれた。
 

前回、カメラを向けるとぷいと顔をそらし、ほとんど口もきいてくれず、
最後の最後になって、一緒に遊んで笑いあったこの子、ポムとも再会。
「さちえ!」と名前を呼んで迎えてくれた。 覚えてくれていたんだ。



村の子どもたち。 この顔も、この顔も見たことあるぞ。 
前回よりもすんなり打ち解けてくれて、よく笑う。


これが当然のことだ。
初対面からにこにこ笑う方が不自然なことで、少しずつうちとけていくものだ。
この村の人たちはなんて自然なんだろう。


今回、友達が、福岡から古着をもってきてくれた。
先輩にもベックさんにも確認したところ、商業化された他の村はそれなりの収入があり、
難民とされるカレン族には古着支援がすでに定着してるが、
このような知られていない村には、それがどこからも届かない。
村の人たちは欲しがっているが、そのルートがない。

私も、日本の家族に、私の服を送ってくれるように頼んだ。
個人的にではあるが、これから、日本の知人や学校関係者と連携してなにか出来ないだろうかとも考える。



電気のないこの村で、薪で火をたき、かまどで夕食を作る。
夜がやってきて、子どもたちの歌が始まる。
2度目だけど、かわらず 胸にぐっとくる。
友達を見ると、やっぱり目に涙がいっぱいたまってた。
   
歌のお礼に、お菓子をプレゼント。
チェンマイに来る途中のバスターミナルで選んだ、巨大いちごポッキー。

ものすごく喜んでくれて、子どもたちがみんなで顔をつきあわせて分け合い、
わけられたお菓子を、お母さんやお父さん、おじいちゃんおばあちゃんにもっていく。
なんとも、あったかい、素敵な光景。

電気のかわりにろうそくに火をともし、
道中で拾ってきたマコーという木の実を焼き、
お茶を飲み、薪をくべながら、
寒い寒いチェンマイの山の上で ゆっくりと夜が更ける。


夜中から、時間を間違えているニワトリの声がうるさく響くけれど、
朝は、ニワトリにくわえて、ブタと犬の声が加わり、けたたましい大音響。
これもなつかしい。


朝になると、お父さんにも再会。
 
この子、昨日あげた巨大ポッキーの箱を大事そうに抱えている。

どこに行くにも抱えて歩く。
 

分かるなあ。
私も初めて巨大ポッキー、巨大チョコレート、巨大シリーズを買ってもらったときには
箱が捨てられなかったもん。

その箱に、宝物を大事に詰める。
   

宝物を見せてもらうと、お札。 ドラゴンボールのお札がどっさり。
  


朝食をつくり、
にんにくのきいたおいしいカオトム(おかゆ)をいただいて
  


友達の要望により 村の学校を見学
  


休日なので、子どもたちが入り込んで遊んでいる。
   

    


今回は子どもたちと遊ぼうと思って折り紙とはさみを持参。
折り紙を広げると、子どもたちの食いつきが違う。
「アオマイカ?」(=いりますか?)
ときくと、
「アオ!」(=いる)
何度かそのやりとりを繰り返すと、子どもたちの声がそろいだし、大きくなりきれいに
「アオ!」
と声がそろったとき、ゾクッとした。
学校の教壇にいる感覚が一瞬だけ走って、目の前に中学校の教室が一瞬見えたような。
ああ、そうだったな、学校で教師やってたなと思い出す。
    

    


村を出るとき、虫さされ用の塗り薬を置いていくこにした。
お母さんが、「アブヤーッ」(=ラフ族の言葉で「ありがとう」)を何度も繰り返す。
別れるのがさびしいと、奥に入って泣いたお母さん。
 
私もさびしくなる。
今回も感動して、考えさせられたな。


この村に来たことのある日本人は、すべて協力隊員。 
ここで活動する隊員の紹介でやってくる。
だけど、先輩隊員も任期終了間近。
任期を終えて日本に帰ってしまったら、ここにはもう日本人は来なくなるのでは、と心配しているよう。

私の友達は、協力隊以外で初めてこの村に足を踏み入れた日本人ということになる。
「ここに友達を連れてきたいと思う、その気持ちが分かる。」と言ってくれた彼女。
誰でもオッケーというわけではない。
この生活をいいと思える人でなくちゃ連れてこられない。
いい友達をもったものだ。

この先、また、誰か友達がタイに来てくれることがあれば、この体験をぜひ勧める。
普通の旅行やツアーでは絶対に体験できないものと、心に響くものがある。

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2 コメント

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素敵すぎる!! (kaori)
2016-08-13 23:56:28
初めまして27-1JVマレーシア派遣のものです。タイに行きたいと思っていて、ちょうどブログに出会いました。私も特別支援学級で働いています。この素敵な村に行けば、観光地化されていないタイの山岳民族の暮らしを見れたり、特別新学級が見れたいするのかなと思いました。個人でアクセスできるものなのでしょうか?タイ語は全くできません。同期は2人いますが、1人は日本へ一時帰国中、もう1人は返事待ちです。

帰国されて、5年もたってしまっていますが、このコメントが読まれる日は来るのかな?(笑)
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Re:素敵すぎる!! (sachi-thailand)
2017-10-18 02:08:04
はい、読まれる日は来ました(笑)
自分のブログは、日本に帰ってみると読むのも照れ臭くて、なるたけ見ないようにしていました。

ラフ族の村、いきたければつなげます。
またご連絡ください。
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