中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

ミーシャ

2006-08-16 21:32:15 | 身辺雑記
 妻の死後淋しくなった我が家に1年後に1匹の茶虎の雌猫が来た。以前2回ペキニーズ犬を飼ったことがあり、その犬達を世話してくれた卒業生の獣医の、犬は散歩と餌やりが煩わしいだろうからと言うアドバイスもあって猫にした。あるタウン紙で飼い主を探している記事を読んだので見に行ったところ、一目で気に入って貰うことにした。その家の中学生の女の子が拾って来てしばらく飼っていたが、犬がいるのでいつまでも飼えないということだった。生後3週間ほど、体長20センチ足らずの小さな子だった。
 家に連れて帰ってケージから出すと、ミャアミャア鳴きながら部屋の中を覚束なさそうに歩き回る姿はまことに可愛いく心が和んだ。最初の家庭での躾が良かったのだろう、予め用意していた砂を入れた小箱のトイレですぐに用を足す様子も微笑ましかった。犬を飼っていた頃には犬にしか関心がなかったが、この子猫にはたちまち愛情が湧いてきた。名前は幾つか考えてみたが、結局は前の家でつけられた「ミーシャ」にした。
 幼い頃のミーシャはパソコンに向かっている私の膝に乗ってパソコンの端に前足を乗せ、大きな目で画面を見ている様子などは幼児そのものの愛くるしい様子だった。成長するにつれて突然猛烈な勢いで走り回るようなお転婆娘になったが、やがてそれも落ち着いた。7年が過ぎた今ではもうすっかり「おばさん」になり、尻尾だけでも来た当時の身長より大きくなって、気ままに家の中の好きな場所で過ごしている。どの猫もそうらしいがミーシャも、こちらの呼びかけにはあまり反応しないくせに、呼びもしないのに横になっている私の胸の上に来て気持よさそうに目を閉じていたり、犬に比べるとかなり気儘なところがあるが、それはそれなりに好ましいものだと思うようになった。
 猫を飼うことにしたのは、犬は長生きするだろうから余生がそれほど長くないないと予想される私のことを考えたことも理由の一つだった。だがいろいろ聞くと猫も結構長生きするようで、それではミーシャより先には死ねないなと思い、それも生き甲斐のようなものになっている。