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ディア・ハンター

2005-11-20 21:09:13 | 映画 タ行
DVDで、出演:ロバート・デ・ニーロ/クリストファー・ウォーケン/ジョン・サヴェージ/メリル・ストリープ/脚本:デリック・ウォッシュバーン/監督:マイケル・チミノ/の『ディア・ハンター』を観ました。

●ストーリー
マイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スチーブン(ジョン・サベページ)、スタン(J・カザール)、アクセル(チャック・アスペグラン)の親友5人は、ペンシルベニア州クレアトンの製鋼所に勤め、飲んで騒いだり、山で鹿狩りを楽しむ普通の若者達だった。

1968年のある土曜日、ベトナム戦争へと向かうマイケル、ニック、スチーブンの歓送会と、スチーブンとアンジェラ(ルタニア・アルダ)の結婚式が町の教会で盛大に行なわれ、みんなで楽しいひと時を過ごし、月曜日に3人は、戦地へと向かった。

1970年、北ベトナムでの激しい戦いの中で、偶然にもマイケルは、ニックとスチーブンに再会するが、ベトコンの激しい攻撃に晒され、間もなく3人は捕虜になってしまう。

マイケル達が監禁された小屋では、弾丸を一発だけ込めたピストルを捕虜が交互にこめかみに当てて撃ち合う、ロシアン・ルーレットというゲームが行なわれていた。

ベトコン達の賭けの対象にされ、捕虜達は次々と死んで行き、いよいよマイケルとニックの番になり、2人は、絶対絶命の窮地に立たされるのだったが……。

●感想
私がまだ幼い頃に、浜村 淳さんが番組の映画紹介のコーナーでこの作品の事を語っていたのですが、その時に観たロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンがロシアン・ルーレットをする映像がとても怖くて、思わず目を伏せてしまい、それ以来、この作品に対してトラウマが残ってしまい、今まで観るのを避けていました。

それでも最近になって、「どうしても話の全貌が知りたい!」という欲求が高まりDVDをレンタルするに至った次第であります。

ベトナム戦争によって親友達が離ればなれになり、やがて心までもが病んでしまうという戦争の悲劇を題材にした作品なんですが、前半は、マイケルとニックを含む5人の親友達の幸せな日々が時間を掛けて描かれており、後半の戦争の悲惨さを際立たせる構成がなされています。

毎日の仕事、車での暴走、バーでの暴飲、盛大な結婚式、鹿狩り等々。
これらの日常の何気ないシーンが、1時間以上も続くので、少し長く感じてしまいますが、ここさえ乗り切れば、後は展開が早くなり、観ていてストレスが少なくなると思いますので頑張って欲しいと思います。

監督のマイケル・チミノが「ワンシーン長回し」の手法を多用しているので、映像自体はとても観易く、見応えがあると思います。

特に、マイケル達が捕虜になり、ロシアン・ルーレットを強要されるシーンは、とても緊迫感があり、やはり劇中で一番印象に残ってしまいました。

最近はCGなどを使った凄惨なシーンを扱った映画が多く、私もそんな作品を、長年に渡りたくさん観て来たせいなのか、子供の頃に感じた「怖さ」を、今回は感じずに観る事が出来ました。
この事を素直に喜んで良いのか?今はとても複雑な心境であります……。

●採点
私のこの作品に対する評価は70点です。

さすがに、3時間を越える作品になると集中力を維持するのが辛かったです。
特に、前半の戦争に行くまでの幸せなシーンは、かなり長く感じてしまいました。

けれども、リンダ(メリル・ストリープ)を巡るマイケルとニックの心の動きにも注意して観ていたので、より深くこの作品を楽しめたと思います。

でも、どうしてニックは無事に助かったのに、リンダの元に帰らなかったんでしょうね?
もう、あの時点で既に精神を病んでいたんでしょうか?

それとも、ニックは、マイケルがリンダを好きな事を知っていて、彼に任せたのでしょうか?
ここが私には謎であります……。

『プライベート・ライアン』や『ブラックホーク・ダウン』等の戦闘シーンをメインに戦争の悲惨さを伝えるのではなく、壊れ行く人の心で戦争を非難している、実に見応えのある名作であると思います。

だから、この作品は、若きロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンの熱気溢れる演技のぶつけ合いを観たい方と、山に鹿狩りに行く事を趣味にしている方におすすめ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、マイケルがニックを探し出すシーンを観て「マイケルって、一体いくら金持ってんねん!」って思いもしないマイケルの金持ちぶりにビックリしてしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

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