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カッコーの巣の上で

2005-11-21 22:50:37 | 映画 カ行
DVDで、出演:ジャック・ニコルソン/ルイーズ・フレッチャー/ブラッド・ドゥーリフ/クリストファー・ロイド/ダニー・デヴィート/原作:ケン・キージー/脚本:ローレンス・ホーベン/ボー・ゴールドマン/監督:ミロス・フォアマン/の『カッコーの巣の上で』を観ました。

●ストーリー
1963年9月、一人の男がオレゴン州立精神病院に運ばれて来た。
その男の名はランドル・P・マクマーフィ(ジャック・ニコルソン)。
刑務所の強制労働を逃れる為に、精神病を装ってやって来たのである。

そんな彼の行動を担当医が監視し、精神鑑定を行う為にマクマーフィは、病院に移送されて来たのである。

そのマクマーフィが収容された病棟は、婦長・ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)が絶対権を持ち、専制のもとに統治されている所だった。

ハーディン(ウィリアム・レッドフィールド)、ビリー(ブラッド・ドゥーリフ)、テーバー(クリストファー・ロイド)、マーティー(ダニー・デビート)等の様々な精神異常を持つ患者達を相手に、完全にラチェッド婦長が取り仕切る、異様なディスカッション療法を目の当たりにして、マクマーフィは不快感を覚えてしまう。

独断的なラチェッド婦長に一泡吹かせようと考えたマクマーフィは、次の日のディスカッション療法の際に、ワールド・シリーズの実況をテレビで見れるよう日課の変更を要求する。

ラチェッド婦長はこの提案をすぐさま却下するのだが、病院の方針により、患者たちの投票に委ねられる事になる。
しかし、結果は、婦長の顔色を伺う患者が多く、賛成したのは僅か3人だけだった。

この結果を、悔しく思ったマクマーフィは、何とか患者達の協力を得ようと、病院内で様々な活動を開始するのであったが……。

●感想
観る前は、刑務所内で繰り広げられる脱走話だと思っていたのですが、舞台は精神病院だったので少しビックリしてしまいました。

まず感じたのが、ジャック・ニコルソンの目付きが今よりも遥かに鋭いですね!
現在も普通の人に比べたら充分に危ない目付きなんですが、若い頃は本当に何かやらかしそうで、かなりヤバイです。

そのジャック・ニコルソンが演じる受刑者のマクマーフィが、ルイーズ・フレッチャーの演じるラチェッド婦長に反抗心を持つ事で、病院内の患者達を一つにまとめて行く過程がとてもユーモラスに描かれています。

この作品でアカデミー主演男優賞を獲った、ジャック・ニコルソンの演技が素晴らしいのは、もちろんの事、周りを固める精神病患者役のウィリアム・レッドフィールド、ブラッド・ドゥーリフ、クリストファー・ロイド、ダニー・デビート等の、今では絶対に集められない程の豪華な俳優陣のリアルな演技は、見逃せないものばかりです。

特にダニー・デビートの演技は、「本物の患者なのかな?」と間違うくらいに、動きや仕草がとてもリアルに見えました。

また、ラチェッド婦長を演じたルイーズ・フレッチャーの表情を一切変えない威圧感を与える演技は、アカデミー主演女優賞を獲るにふさわしいものだったと思います。

それにストーリー展開もテンポが良く、起承転結もハッキリしていて、オチも意表を突くものになっているので、総合的に見るとかなり良く出来た作品だと思います。

だから本作を、まだ観ていない人には、是非観てもらいたいですね。

●採点
私のこの作品に対する評価は85点です。

最近、名作と呼ばれている昔の作品を意識して観ているのですが、この作品は素直に「観て良かった!」って思いました。

ラストに行く程、先の展開が読めなくなり、意外な人が思いもかけない行動をとってエンディングを迎えるのですが、この終わり方が自分にとってはとても素晴らしく感じ、監督の演出の上手さにすっかりやられてしまいました。

だから、この作品は、先の読めない名作を探している方と、大事な時に酒を飲みすぎて、後悔してもしきれない程の大失敗をした事のある方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、『最初から最後まで「チーフ」にはすっかり騙され、かなり驚かされたなぁ~』って心地良い裏切りに拍手を送りたくなってしまったのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みます。

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