林間教育通信(「東大式個別ゼミ」改め「シリウス英語個別塾」)

私立中高一貫校生徒を対象とする英語個別指導塾。小田急線の東林間駅(相模大野と中央林間の隣駅)から徒歩3分。

学校によって英語教育はかなり違う。

2012年12月03日 | 英語学習
うちの塾には様々な私立中高一貫校や、県立高校あるいは公立一貫校の生徒が通ってくる。学校での英語教育について聞いてみると、各学校の教育方針によって多様性があると思わないわけではない。しかし、教育方針のかなりの部分は、校風というよりはむしろ学校に通う生徒の学力水準によって規定されているという印象を受ける。

良い英語教育が実施されていると思われる学校というのは、いわゆる偏差値的に上位の中高である。つまり、英語教育の王道を歩むことができるのが上位校であり、それができないのが中堅校以下だという印象を受けるのだ。何だか当たり前で当たり前すぎて申しわけないような観察なのだが、率直に言ってそうなのである。


良い英語教育というのは、まずは基礎力を重視しているということだ。いたずらに先を急がない。やさしい英文を完全に身につけるようにゆっくり進む。もちろん、なるべく落ちこぼれが出ないように、生徒全体を引き上げようとする姿勢があることが望ましい。以前、中堅校をあるいはそれ未満なのに『プログレス』や『バードランド』あるいは『ニュートレジャー』などを採用している学校があると書いた事があるが、それらの中堅校はいずれも基礎学力を軽視し、落ちこぼれが幾らでても構わないと暗に示しているのだ。

だがそれ以上に興味深く思えたのは、個々の教師に学習者へのサービス精神があるか否かという問題だった。というのは、上位校の学校の先生方は、非常に親切な補助教材を作り、それを生徒に配布していることがわかったのからある。たとえば、麻布・栄光・浅野といった中学の先生方は、非常に丁寧なプリントを生徒に配布している。とくに有り難いと思えるのは、教科書に出てくる新出語彙について丁寧でわかりやすい語彙表を配ってくれる点である。だが、私立中堅進学校では、そういう配慮は全くない。逆にわからない単語の意味を辞書で調べてこい、といった因習的な宿題が出されてしまう。英和辞典で単語の意味調べをしている暇があったら、音読筆写・暗記暗唱をすべきだと思うのだが、そういう学習者の配慮はない。むしろ、意味不明の提出課題だとか宿題が増えてしまうだけなのである。

なぜ、上位校の英語教師はわかりやすい解説を配布し、中堅校の教師はそういうサービスをしない傾向にあるのか? その本当のところは部外者の私にはわからない。だが、それが現実だ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。