「気付き」
出身産別の定期大会に参加してきました。
かつて、単組で共に闘った仲間が8月から産別本部に入局したのは知っていましたが、会場で久々に会えた事はとても嬉しかったです。
また、かつて静岡で大変お世話になった大先輩が定年まで2年と迫る環境で本部の政治局長に任命され、「(この年になって)頼む方も頼む方じゃが、受ける方も受ける方じゃ。ガハハハ!」と笑い飛ばして話して下さったのが印象的でしたが、
「労働組合の活動領域の中でも最もパワーの要る仕事の一つなのに、65歳の定年前に大変だなあ」と思いつつ「きっとこの人ならやってくれる」と、組織から期待されている大先輩が「かっこいいなあ」と思いました。
ロビーでは、先日広島で起きた土石流災害の被災者に対する義援金活動をはじめ、電機連合さんや基幹労連さん、国交連合さんが、ジョイセフと共に展開しているNGOで、途上国の母子保健が改善されることを応援している
「労働組合国際協働フォーラム母子保健グループ」が物販コーナーを設けていて、一つ購入すると「100円」の募金となるピンキーリングがあり、「これは共感できる!」と、思わず購入しましたが、あらためて支援する事の大切さや意味を考える機会になりました。
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「いまさら何を言う!」と、多くの大先輩の皆さんに叱られそうですが、労働組合の大会は単なる大会に止まらず、地域の在り方や人種をこえた協力の大切さまで幅広い分野に関わりを持っていますね。
もちろん、一言で「大会」と言っても、支部、単組、労連、産別と単位ごとに、そのありようは違いますし、事情によって「出来る・出来ない」もありますが、いまさらながら、組織の活動領域をキッチリと示し、互の組合員が確認する場なんだよなあと、再認識です。
大会は「顔の見える労働運動」の屋台骨ですね。
大会セミナーでは、講師に藻谷浩介氏を招いて「人口動態から見た日本の将来の課題〜女性•地域の問題を中心にして〜」といったタイトルの講演がありました。内容は先日行われた県との部局懇談会で、私たちの静岡県にとっても、
息の長い取り組み課題であるとあらためて認識するに至った「人口減少」についてであり、既に過去となる2010年から来年2015年の15歳から64歳の働く世代の就業者減少において、放っておけば220万人も減少して5700万人となり、
驚く事に2060年には3400万人に至ってしまうという試算の説明がありましたが、その数字を現実と捉えた対策が急務だと、あらためて「ぞくっ」としました。
このような人口減でモノが売れなくなるのが当然となる中、いかにして利益を確保して所得を増やし、人口減少に対策を講じるか、「息が長い取り組み課題」と言うか、「急務」なんですよね。
就労開始の下限を15歳と捉えれば、15年後の状況は既に決まってしまっているのですからね。
また、いわゆるブラック企業がいくら従業員に過重労働を課しても、利益なんか上がっていくはずがないという実態を裏付ける人口減少の数字でした。
また、働く側も残業手当を生活費として頼っていては大事な家族との時間も取れず、ワークライフバランスも進まない結果、一向に女性の就業機会は増えないとの話しがありましたが、15歳から64歳の家事専業女性約1,000万人の5人に1人が働き出せば、迫る就業者減の220万人を補えると結論付けていた事は真剣に考えなくてはならないと思いました。
随分、固い話しになってしまいましたが、組織率に課題がある状況にあっても、労働組合の活動領域は益々広くなって行くんだろうなあとあらためて感じた大会でしたし、「数字ってホントにコワイなあ」とあらためて気づかされましたよ。
次元