次は邦画『県庁の星』。昨年末、図書館に原作本をリクエストしたけど、まだ順番が回ってきていません。映画の方を先に観ちゃいました。 県庁のエリート青年、野村聡クンは県政の目玉である、民間企業との人事交流研修のメンバー7人のうちの1人に選ばれます。
研修先は今にもつぶれそうな三流スーパー満天堂。教育係の二宮あきは自分より年下のパート店員。とりあえず半年の研修期間をやり抜こうと気持ちを新たに頑張るのですが、役人のスキルがまったく通用しない。野村が「マニュアルはないのか」と聞くと、二宮から「そんなものなくても回っていきますから。民間は!」と言われグゥの音も出ません。
野村は、細かい点をいちいち指摘(「手を洗て」の標語の横に小さい「つ」を書き入れたり)したり、高級弁当の企画をブチ上げ、さっぱり売れなかったりとスーパーの中では浮きまくりです。
時々は県庁にも顔を出すのですが、展望室のエスプレッソは贅沢に飲み放題。マシンの横に「県民の税金によってまかなわれております」と書かれているのに誰もそんなこと気にかけない。
そんな展望室で、研修に出された7人のうち6人が呼び戻されることを聞き愕然とします。研修から戻ったら「特別養護老人ホーム」建設プロジェクトに関われるはずが、自分だけ外されていることを知るのです。婚約者である社長令嬢にもフラれ、失意のどん底に。
同じ頃、満天堂はGメンの査察を受け、改善されないときは“閉店”の最後通告を受けます。
二宮は反発し合っていた野村に助けを求めます。口惜しいけど野村の打ち出した改善策が全部正しいとわかったからです。目的をなくしていた野村にもこれが立ち直るきっかけになりました。
研修期間が明け、県庁に戻った野村は自ら生活福祉課への異動を希望し、県民の側に立った改善策を打ち出すのです。そして二宮と野村の関係は・・・。
たとえパートでも10年近く働いていれば職場の隅々まで知っている。職場に足を踏み入れるときの「いらっしゃいませ」は、剣道や柔道をやる人が道場に入るとき一礼するのと同じ。ウラ店長とも呼ばれる二宮が頼もしいです。
織田裕二のエリート県庁職員はハマリ役でした。ネクタイがどれも素敵だったんですけど、映画のエンドロールに「田屋」を見つけました。銀座三越横の田屋でしょう。ここは個性的なネクタイが多いんですけど、映画ではエリートらしくカチッとしたものが多かったですね。
製作に亀山千広の名前がありました。この人の名前を見ると「面白そうな作品だな」と思ってしまいます。
◎公式サイト ⇒ 『県庁の星』
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