今日の女王サマ

映画、本、音楽、お出かけ、思ったことなどズラズラ書き連ねています。

やっぱり面白い-奥田英朗 『無理』

2009年12月08日 | 映画&本&音楽&TV
ユーモア小説、爆笑エッセイも好きだけど、奥田英朗は悪いヤツが出てくる小説が最も面白い。

最新刊『無理』は『最悪』・『邪魔』に続く群像劇。

結構な厚みの単行本は、図書館で予約してわずか2週間で私の手元にやってきました。
千葉市から通っている会社の同僚に聞いたら、あちらでは470人以上の人がこの本を待っているらしい・・・。
ちなみに私が読み終えて返却したとき、予約客はいなかったようです。すぐに書架に戻されていましたから。

合併してできた「ゆめの市」は寂れつつある地方都市の典型。合併したから発展するってもんじゃないというのは、私が今住んでいる佐原を見てもよくわかります。
何せ、にぎやかであるはずの駅前が一番寂れているんですから。
そんな地方都市で腐っている人たちが、自分の意思とは関係なく、さらに腐っていく・・・出口の見えない暗さ、諦観。

文藝春秋社も力入れてるようで、特設サイト作ってます。

奥田サン、こんなに厚い本を出しちゃったから、新作はしばらくナシかなぁ。