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村上春樹・柴田元幸『翻訳夜話』2000・文春新書-翻訳という生き方

2024年05月20日 | 村上春樹を読む

 2019年春のブログです

     *

 村上春樹さんと柴田元幸さんの『翻訳夜話』(2000・文春新書)を久しぶりに再読。

 ついこの間読んだような気がしていたが、19年も経っていた(村上さん、ごめんなさい)。

 そういえば、この時点で、村上さんは、キャッチャー・イン・ザ・ライもグレイト・ギャッツビーもまだ訳していなくて、いずれ訳してみたい、と話されている。

 話したことでこれらの翻訳が実現をしたということもあったのかもしれない。

 村上さんと柴田さんの翻訳をめぐる話は読んでいて、とても楽しい。

 東大の柴田さんの教え子たちの質問に答えたり、翻訳学校の生徒さんとお話したり、翻訳家のたまごさんたちと議論をしたり、いろんなレベルの人たちとの話の中で、村上さんの翻訳や小説などについての考えが読めて、刺激的だ。

 そして、面白かったのは、村上さんの「カキフライ理論」。

 就職試験などで、原稿用紙3枚で自分について書きなさい、と言われた時は、自分の大好きなカキフライ(別に、トンカツでも天丼でもなんでもいいのだが…)について書くと、3枚で自分のことが表現できる、という理論で、これはすごいと思う。 

 つまり、部分を書くことで全体を表現できる、という文学のすばらしい面をうまくあらわしている、とじーじなどは感心する。

 ないものねだりだが、じーじのブログもそうありたい、と祈りたい。     (2019.3 記)

 


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