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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が新潟市で公園カウンセリングなどを相談、研究しています

ビオン(松木邦裕ほか訳)『ビオンの臨床セミナー』2000・金剛出版

2024年08月23日 | 精神分析に学ぶ

 2018年のブログです

     *   

 イギリスの精神分析家のビオンさん(というのもなんか変なのですが、ビオンと呼び捨てにするのも失礼なので、ビオンさんと呼びます)の『ビオンの臨床セミナー』(松木邦裕・祖父江典人訳、2000・金剛出版)を再読しました。

 ビオンさんのご紹介も初めてでしょうか。

 なかなか難しい本で、うまくお伝えできるか、やや心配です。

 もっとも、じーじの尊敬する藤山直樹さんでも、ビオンさんは7割くらいしか理解できていない気がする、と、ある本でおっしゃっていますので、じーじなどは1~2割がいいところかもしれません。

 本書は、ビオンさんのケース・スーパーヴィジョンを紹介している本で、なかみはなかなか深いです。

 おそらく、経験のある人ほど、学べることは多いと思いますが、じーじのような初学者にはうわべを理解するだけで精一杯、しかし、それでもそれなりに勉強になると思います。

 今回、印象に残ったことをひとつ、ふたつ。

 一つめは、ビオンさんがよくおっしゃいますが、セッションはすべて初回セッションである、ということ。

 このことは本書でも、何度も何度も繰り返し強調されています。

 同じ内容を、今日は昨日ではない、とも表現されています。

 二つめは、これも有名な言葉ですが、記憶なく、欲望なく、理解なく、という精神分析についての言葉。

 一つめとも関連しますが、今、ここで、に集中することの大切さを強調されています。

 ビオンさんは、大切なのは今、起きていること、私たちが何かできるのは現在だけ、とも述べておられます。

 三つめは、キーツさんの言葉を引かれていますが、シェイクスピアさんは確かさに性急に到達しようとせず、あいまいさに耐えられた、と述べている点。

 ここでもキーツさんが出てきて驚いたのですが、それがさらに、あのシェイクスピアさんが原典らしく、びっくりです。

 じーじは今、ようやく古本屋さんで購入したキーツさんの書簡集を読んでいる最中なのですが、さらに遅まきながらシェイクスピアさんも読まなければならないのかもしれません。

 年を取ってもどんどん忙しくなりそうで、今でもくたびれきっているじーじにはうれしい悲鳴の今日この頃です。       (2018. 11 記)

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 2021年夏の追記です

 じーじはこの時、初めてビオンさんーキーツさん-シェイクスピアさんのつながりを知ったようです。        (2021.8 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  


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