2015年のブログです
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山中康裕さんの対談集『心理臨床プロムナード』(2015・遠見書房)を読みました。
北山修さんらの専門家だけでなく,詩人の谷川俊太郎さんや哲学の中村雄二郎さん,ドイツ文学の池内紀さん,そしてなんと,手塚治虫さんとの対談まで収録されています。
そんな中でじーじが最初に読んだのが成田善弘さんとの対談でした(じーじは実は成田さんの大フアンでもあります)。
この対談もとても面白かったです。
成田さんはもう大先生で,じーじはいろいろな学会で,そのお姿をお見かけしたり,お話をお聞きしたりしていますが,成田さんははずかしがりやさんのようで,いつも目立たないようにひっそりとされています(でも,背が高いので目立っています。すみません,成田さん)。
山中さんと成田さんは中学の同級生ということで,お二人とも精神科医になられてから再会をされたとのことですが,静と動の対照的なお二人ながら(?),私も尊敬をしているような共通の先生がたとのお話も数多くあり,お二人の発言からいろいろと学ぶことがありました。
お二人とも患者さんを大切にする姿勢がすごいと思いますし,とても熱いです(山中さんが熱いことは以前からわかっていましたが,成田さんも内面は相当に熱いです)。
じーじも少しでも真似をして,熱く,そして,いい臨床家になりたいと思いました。 (2015.4 記)
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2021年春の追記です
久しぶりに再読しました。6年ぶり。
いい本なのに、勉強不足です(山中さん、ごめんなさい)。
再度、読んでみると、前回、読み落としてしたことがいっぱいあって、もったいないことをしてきたな、と反省です(当時のじーじの力量では理解できなかったのだろうとは思いますが…)。
今回、特に印象に残ったのが、北山修さんとの対談。
精神分析家北山修さんの誕生の秘密がわかります。
二人の掛け合いもとても愉快で面白いです。
ユング派分析家の武野俊弥さんとの対談も刺激的です。
武野さんは統合失調症の患者さんのための箱庭療法を工夫されたかたで、その臨床感覚はすごいです(さっそく武野さんの本を一冊注文してしまいました)。
6年といわずに、また再読をしたいな、と思いました。 (2021.3 記)