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レコ路地/2009.0211〜

吉祥寺、下北、新宿辺りの中古レコを玩味。

散歩と物探しと暇つぶしを兼ねた三位一体の娯楽です。

リンゴ・スター/TIME TAKES TIME

2016年08月09日 | ザ・ビートルズ

猛暑の東京よりお見舞い申し上げます。
リンゴの92年のアルバムがアナログ盤で再発。この秋来日することもあり早速購入しました。リンゴが叩くとどんな曲でもビートルズになる!、そう思える一枚です。鮮やかなグリーン・ワックス。



1990年、ビートルズの誰より先に武道館に戻ってきてくれたのはリンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドでした。その後、92年に実に9年ぶりの新作‘として、このがアナログタイム・テイクス・タイム」がリリースされました。


A
1.ウェイト・オブ・ザ・ワールド
2.ドント・ノウ・ア・シング・アバウト・ラブ
3.ドント・ゴ-・ホエア・ザ・ロード・ドント・ゴ-
4.ゴ-ルデン・ブランダ-ズ

1.オール・イン・ザ・ネイム・オブ・ラブ
2.アフター・オール・ディーズ・イヤーズ
3.アイ・ドント・ビリーブ・ユー
4.ランナウェイズ
5.イン・ア・ハートビ-ト
6.ホワット・ゴ-ズ・アラウンド


プロデューサーはドン・ウォズ、フィル・ラモーン、ジェフ・リン、ピーター・アッシャーが分担。ハリー・ニルソンやブライアン・ウィルソンがコーラスにいたり、ジェフ・バクスターやワディ・ワクテルがギターをひいていたり、ジム・ホーンがサックスを吹いたり、上質・良質なアルバムで、リンゴの天性のグルーヴ感をふりかけたようなサウンドはいつまでも流していたいような心地よさ。90年代にこういうアルバムが売れないことは分かっていても、本筋を貫くあたり粋なリンゴの真骨頂です。隠れた秀作です。

1992年の作品。2016年再発US盤。4497円(423)

ジョージ・ハリスン/マイ・スイート・ロード

2016年06月18日 | ザ・ビートルズ
時々遭遇しては買ってしまうジョージのマイ・スイート・ロード。飲み屋で一杯やりながら眺めています。


今回はフランス盤。


モノラル盤でスペクター・サウンドらしさが引き立ちます。


ちなみにB面の「イズント・イット・ア・ピティ」の再生時間は7分10秒。「ヘイ・ジュード」が7分11秒。ビートルズ最長シングルを超えない時間設定にジョージの謙虚さを感じます。


今日はポールの誕生日です。ハッピー・バースデイ、ポール(^-^)/
1970年の作品。フランス盤。1200円(422)

ポール・マッカートニー/ピュア・マッカートニー

2016年06月10日 | ザ・ビートルズ




アナログ盤4枚組を購入(^ ^)

LP1 SideA
Side A
01.Maybe I’m Amazed
02.Heart Of TheCountry
03.Jet
04.Warm And Beautiful
05.Listen To What The Man Said
06.Dear Boy
Side B
01.Silly Love Songs
02.The Song We Were Singing -
03.Uncle Albert / Admiral Halsey
04.Another Day
05.New

何も言えね( ; _ ; )。

LP2 SideA
Side A
01.Mull Of Kintyre
02.Sing The Changes
03.Jenny Wren
04.Mrs Vandebilt
05.Save Us
Side B
01.Let 'Em In
02.Let Me Roll It
03.Ebony And Ivory
04.Nineteen Hundred and Eighty Five

ビートルズ日本来日50周年の年だ。

LP3 SideA
Side A
01.Band on the Run
02.Arrow Through Me
03.My Love
04.Live And Let Die
05.Too Much Rain
Side B
01.Say Say Say
02.My Valentine
03.Goodnight Tonight
04.The World Tonight
05.Pipes Of Peace

武道館で、この曲、全部聴きてぇ。

LP4 SideA
Side A
01.Dance Tonight
02.Here Today
03.Wanderlust
04.Great Day
05.Coming Up
06.No More Lonely Nights - 7" SingleVersion
Side B
01.Too Many People
02.Only Mama Knows
03.With A Little Luck - DJ Edit
04.Hope For The Future - Main
05.Junk

最後に「Junk」か。

2016年の作品。EU版。12000円。(421)

エリック・クラプトン/I STILL DO

2016年05月29日 | ザ・ビートルズ


これは名作です。まだこれだけのアルバムをつくれるとは・・。今回の武道館はこのアルバムのツアーだったと考えれば「レイラ」をやらなかった訳はすっきり納得。今、クラプトンの新境地は「I STILL DO」なんです。

1. Alabama Woman Blues
2. Can't Let You Do It
3. I Will Be There
4. Spiral
5. Catch The Blues
6. Cypress Grove
7. Little Man, You've Had a Busy Day
8. Stones In My Passway
9. I Dreamed I Saw St. Augustine
10. I ll Be Alright
11. Somebody's Knockin'
12. I'll Be Seeing You

Produced by: Glyn Johns

アナログのスリーブには、STUDERのマルチテープレコーダーの写真など機材が多く、グリン・ジョンズをプロデュースに迎えて音質に対する並々ならぬ自信が感じられます。本当に素晴らしい音です。




2016年の作品。EU版。3900円(420)

プリンス/パープル・レイン

2016年05月05日 | ザ・ビートルズ


1958年、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリス生まれ。言わずもがな「パープル・レイン」は1984年、全米アルバムチャート24週連続1位のプリンスの代表作です。4月21日に享年57歳で世を去りました。ほぼ同時に友の逝去の知らせがありました。同齢でした。


友が生涯追い掛けていた山下達郎の曲には「雨」が付くタイトルが多くあります。雨は手のひらにいっぱい、雨の女王(RAIN QUEEN)、2000トンの雨、RAINY WALK、RAINY DAY・・など。



80年代という時代に[パープル・レイン」のような美しい音楽が生まれたは奇跡の様に思えます。ジミヘンが降臨したようなあのギター・プレイが聴けないのも誠に残念です。

1984年の作品。UK初回プレス。1800円。(419)

エリック・クラプトン/Let It Rain

2016年03月27日 | ザ・ビートルズ


「Let It」で始まるロックの名曲は多い。ビートルズはLet It Be、ストーンズはLet It Bleed。そんな中、クラプトンは70年代に2曲のLet It で始まる名曲を残しています。「Let It Rain」と「Let It Grow」です。「Let It Rain」は、デラボニ繋がりで出来た曲で、デレク・アンド・ドミノスのメンバーを中心としたサウンドが魅力的。


シングルB面「Easy Now」もこの時期のクラプトンの趣向を強く表しています。クリームのギタープレイからは想像もつかない変貌の時期ですが、今ではクラプトンの1つのスタイルとなります。



国内盤スリーブの写真は、ブラインド・フェイスの時期のものだと思われますが、気になるのはテレキャスターのボディにストラトキャスターのネックのついたカスタム・ギター。クラプトンの苦悩がギターの姿に現れているようです。ギターは泣いている、ですね。



1970年の作品。国内盤。1000円。(418)

ジョージ・マーティン/INSTUMENTALLY SALUTES THE BEATLE GIRLS

2016年03月13日 | ザ・ビートルズ
ジョージ・マーティン様。あなたがいなければ、ビートルズの成長はなく、成功もなく、世界にインスピレーションは起こらず、きっと何かが大きく違っていたことでしょう。本当にありがとうございました。God bless you.



さて、マーティンの功績を偲びレコ棚から引っ張り出し出した1枚は、ジョージ・マーティン制作の「INSTUMENTALLY SALUTES THE BEATLE GIRLS」なる作品。ビートルズの原曲を魅力を損なうことなく、さらに万人に分かりやすく編曲されたアルバムです。

sideA
1ガール
2エリナー・リグビー
3シー・セッド・シー・セッド
4アイム・オンリー・スリーピング
5アンナ
6ミッシェル
sideB
1ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ
2ウーマン
3イエロー・サブマリン
4ヒア・ゼア・アンド・エヴリホェア
5アンド・ユア・バード・キャン・シング
6グッド・デイ・サンシャイン



同年に発表された『リボルバー』から9曲を選曲しています。リボルバーといえば、難解曲が多い。しかし、さすがマーティン。A3「シー・セッド・シー・セッド」、A4「アイム・オンリー・スリーピング」はどちらもアクの強いジョンの曲ですが、見事!こう来るかというアレンジに落とし込んでいます。B面「Woman」は、ビートルズの曲ではなく、作曲者は「B. Webb」のクレジット。ご存知の方も多いでしょうが、これはポール・マッカートニーの変名。ピーターとゴードンに提供された曲ですが、ポールを後押しするような優しい目線を感じる選曲です。また、B6「グッド・デイ・サンシャイン」では、ビートルズ・ヴァージョン同様マーティンのピアノが聴けます。サントラを中心に扱うUNITED ARTISTS RECORDからの発売。



マーティンとビートルズの初期の有名な話を1つ。
初めてのレコーディングが終わると、マーティンはビートルズ4人に「何か気に入らないことはないか」と質問した。すかさずジョージ・ハリスンが答えた。
「あなたのネクタイが気にいらないな」
このハリスンの言葉を、「機転のきく面白いジョークだ」と受け止められるマーティンの度量こそが、その後ビートルズに徹底的に付き合い、彼らの才能を覚醒させることになったマーティンならではの能力だと僕は思うのです。スペクターにはできないことだと思います。

1966年作。US盤。1000円。(417)

ダニー・オキーフ/So Long Harry Truman

2016年03月08日 | ザ・ビートルズ
知名度は超地味なのに、内容は超豪華な名盤です。



当時、日本で未発売。しかし、このアルバムへの参加メンバーは、リンダ・ロンシュタット、デビッド・リンドレー、デビット・グリスマン、トム・スコット、アンドリュー・ゴールド、ラリー・ネクテル、イーグルスのドン・ヘンリー、ランデイー・マイズナーなどなど、強者、曲者だらけ。の豪華アルバム。



また、ベーシストの起用も自在。5曲を弾くジム・フィールダーは、バッファロー・スプリングフィールド、BS&Tでプレイした人。チャック・ドマニコは言わずもがなの腕利きスタジオ・ミュージシャン。ジミー・ボンドは、チェット・ベイカーやヘンリー・マンシーニなど数多くのレコーディングで活躍したジャズ・ベーシスト、などなど。



ちなみにイーグルスの「ホテル・カルフォルニア」が大ヒットしたのが76年。このアルバムはその一年前の75年の作品です。77年に発売すれば、よかったのに。2013年5月、当ブログでダニー・オキーフのアルバムを一気に6作品ほど紹介してありますので、よかったらご覧下さい。

1975年の作品。USオリジナル盤。1600円(416)






マリーナ・ショウ/WHO IS THIS BITCH, ANYWAY?(USオリジナル盤)

2016年03月01日 | ザ・ビートルズ
前々回、このタイトルの紹介をしましたが、やっとUSオリジナル盤に遭遇しました。針を落とした瞬間に甦る聴覚。この音です、当時聴いていた音です。音質も音圧も申し分ありません。満足。



オリジナル盤は、前段の3分間の「You, Me And Ethel~Dialogue」と「Street Walkin' Woman」は一曲として編集されています。このレコードに初めて針を落とした時は戸惑いました。なにせ、冒頭3分近くも街の中での男女の会話が続くのですから。近年盤のCDはこの1曲を2曲に分割して編集していますが、90年代のCDはオリジナル盤に忠実で1曲として編集しています。



個が持ち得る究極の演奏力とバンドとしての一体感は最高レベルの一枚です。

主なメンバーと演奏リストは以下の通りです。
* Bass – Chuck Rainey (tracks: A1. to A4, B1 to B3) Chuck Domanico (tracks: B5)
* Drums – Harvey Mason (tracks: A1.b to A4, B1 to B3), Jim Gordon (tracks: B5)
* Electric Piano – Larry Nash (tracks: A1.b to A2, A4, B1 to B3
* Guitar – David T. Walker (tracks: A1.b to A3, A5, B3), Dennis Budimer* (tracks: A3, B1 to B2, B5), Larry Carlton (tracks: A2, A4, B3)
* Percussion – Harvey Mason (tracks: A2, B1)
* Congas – King Errison* (tracks: A1.b, B3)
* Piano – Bernard Ighner (tracks: A4), Bill Mays (tracks: B5), Marlena Shaw (tracks: A5), Mike Lang(trac
* Producer – Bernard Ighner



ジム・ゴードンが一曲(B5)叩いていたのには改めて発見です。ベースはチャック・ドマニコ。シブい!。



70年代のブルーノートのオリジナル盤でぜひ聴いてほしい一枚です

1975年の作品。USオリジナル盤。7800円(415)

ジョージ・ハリスン/My Sweet Lord(BLAIRカッティング)

2016年02月09日 | ザ・ビートルズ
いつもお立ち寄り頂き、ありがとうございます。本日で当ブログも開設から7年を迎えます。私も歳を重ね、更新はますますスローペースになりがち。時々、勝手に休んでもいますが、もう少し続けていきます。

さて、7年目の1枚目は、ジョージ・ハリスンの「My Sweet Lord」のシングル、UK盤セカンド・プレスです。ピクチャー・スリーブは、LP盤のデザインそのもので、いいような悪いような(-.-;)y-~~


裏面はさらに手抜き度アップです。



ジャケは冴えませんが、このシングル盤は、名カッターのクリス・ブレアにカッティングされたもの。A面には「BLAIR」の手書きの刻印があります。


一聴では分かりにくいのですが、繰り返し聴くと、確かに違いがはっきりしてきます。音質のよさは、耳が慣れ、耳が疲れてきてから、その実力を発揮します。


他にもUK初回盤、フランス盤(モノラル)や国内盤など、徐々に増えている「My Sweet Lord」のシングル盤。でも。何枚あっても邪魔にはならない不思議なレコです。



1976年再発。UK盤。2800円。(414)

マリーナ・ショウ / WHO IS THIS BITCH, ANYWAY? (2015年盤)

2016年02月02日 | ザ・ビートルズ
アルバムタイトル「WHO IS THIS BITCH, ANYWAY?」 は、実際にマリーナ・ショウ本人が酔いどれ男に言われた言葉だそうですが、この酔っ払い、ジューク・ボックスでマリーナ・ショウの歌を繰り返し聴きまくっていた、というから面白い。



40年くらい前、ユーミンがラジオ番組で話していたこと。電車に乗っていると、2人組男子が乗って来て、一人が「お!あれ、荒井由美じやない?」。すると、もう一人が「え~?あんなブスじゃないよ!」と言われてしまい、ずっと下を見て寝たふりをしていた、という話を思いだしました(笑)関係ないけどね。



レコに針を置き、3分間近いおしゃべりに続き、一曲目の「Street Walkin' Woman」が始まります。
Hey! Street walkin' woman Got a heart of stone
Use your money for your bus fare And leave me alone
Because I gotta go home I gotta go home…

この一曲目のインパクトがこのアルバム全体を象徴しています。チャック・レイニーのベースが凄い!ハーヴィー・メイソンのドラムが凄い!デヴィッド・T・ウォーカーのギターが凄い!三者の絡み合いがもの凄い‼これがファンキーだ!これがグルーヴだ!歌も楽器と一体となり、まさにこれこそ完璧な一曲。ちなにみに「Street Walkin' Woman」と前段の3分間のダラダラしたおしゃべりの間にはオリジナル・アナログ盤に溝はなく、1994年のCDも溝はなし。しかし、2009年のCDや2015年の再発アナログ盤は、「Street Walkin' Woman」に飛べるようになっています。

SideA
1.You, Me & Ethel~Street Walkin' Woman
2.You Taught Me How To Speak In Love
3.Davy
4.Feel Like Makin' Love
5.The Lord Giveth And The Lord Taketh Away
SideB
1.You Been Away Too Long
2.You
3.Loving You Was Like A Party
4.Prelude For Rose Marie
5.Rose Marie (Mon Cherie)



1974年12月に録音された数々の曲は、40年以上を経ても今もなを輝きを増すばかり。すべて一発録りとのこと。当時、クロスオーバーと言われ、後に軽視された音楽の本質は凄かった!ただただ必聴の一枚です。このレコ、長い間捜していましたが、なかなか遭遇できず、やっと手に入れたのは「Free Soul 20th Anniversary」の再発盤でした。改めてオリジナル盤で聴きたい(≧∇≦)

74年の作品。2015年再発盤。2800円。(413)

ルーファス/Rufus

2016年01月29日 | ザ・ビートルズ
仕事帰りにふらっと寄った渋谷宇田川町の小さなレコ屋にて「ルーファス」のデビューアルバムに遭遇です。



オリジナル美US盤800円は安い!69年ルーファス結成、72年にチャカ・カーン加入。このアルバムでデビューとなりました。チャカ19歳。才能溢れています。



 A
 1. Slip 'N' Slide
 2. Keep It Comin'
 3. There's No Tellin'
 4. Maybe Your Baby
 5. I Finally Found You

B
 1. Feel Good
 2. Satisfied
 3. Haulin' Coal
 4. Whoever's Thrilling You (Is Killing Me)
 5. Love The One You're With / Sit Yourself Down (Medley)


圧巻は、ステファン・スティルスの10. Love The One You're With / (Medley)Sit Yourself Down 。アコピによるイントロはS&Gの「明日に架ける橋」。じわじわとゴスペル風な盛り上がってきます。この一曲だけでも探して買う価値ありの一枚。



レコ屋巡りは、散歩と物探しと暇つぶし。三位一体の娯楽です。

1973年の作品。USオリジナル盤。800円(413)

デヴィット・ボウイ/ジーン・ジニー//ジギー・スターダスト

2016年01月24日 | ザ・ビートルズ
デヴィット・ボウイをUK盤シングルで楽しむ休日。



高校生になり音楽の話ができる友人ができ、彼が初めて持って来たレコが「ジギー・スターダスト」でした。国内版帯には「屈折する星屑の上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群」という邦題が書いてありました。当時、デヴィット・ボウイは音楽誌ミュージック・ライフでその異形を見て興味はあったものの近づき難く、「ジーン・ジニー」も流行りのグラム・ロックとして敬遠気味でしたが、アルバム全体を聴いたら、「ひと耳惚れ」!以来、ジギー・スターダストは40年に渡る愛聴盤となっています。



シングル盤「ジーン・ジニー」は73年のアルバム「アラジンセイン」の収録曲ですが、72年に先行発売されています。改めて聴くと、マディ・ウォーターばりのブルースです。かっこいい。そしてUK盤ではB面が「ジギー・スターダスト」。こちらは、ジョン・レノンを想起する作品。ミック・ロンソンのギターが鳴ってます。UKシングルならではの堂々とした音です。ロンドンのトライデント・スタジオで、ケン・スコットのプロデュースで作られた音。悪いはずがありません。ちなみにケン・スコットはビートルズのホワイトアルバムのエンジニアです。



日本盤ジーン・ジニーのB面は「ジョン,アイム・オンリー・ダンシング」、US盤B面は「君の意志のままに」(Hang On to Yourself)、と未統一で集めてみたくなる各国盤シングルです。



デヴィット・ボウイに合掌。

1972年の作品。UK初回プレス盤。(412)

ジェフ・マルダー &ザ・ナイト・ライツ/ アイ・エイント・ドランク

2016年01月08日 | ザ・ビートルズ
2016年を迎えました。よい年になりますように。



さて、今年もレコ屋に初詣。そして、レコ御神籤を引き、みごと「吉」を当てました。明るく陽気なジャケットが印象的なジェフ・マルダーの一枚。「ナイト・ライツ」をバックに、テキサスらしいキレの良いご機嫌なジャンプ・ブルースをたっぷり聴かせてくれます。ちなみに地域の八幡宮で引いた御神籤は、「末吉」でした。「凶」の一歩手前です(ー ー;)



当ブログでも、これまで数枚のジェフ・マルダー関連のアルバムを紹介してきましたが、本アルバムもいつもながらグッド・タイム・ミュージック満載の1枚です。お薦めします。
A
1.Boogie Chillen' II※
2.That's How I Feel About You
3.Nobody Knows ※
4.I Ain't Drunk
5.Natural Ball
B
1.Down For The
2.Meanest Woman Blues※
3.As Long As I'm Moving
4.Caldonia
5.Sea Sea Rider※
※ジェフマルダーのリードボーカル




1981年の作品。USオリジナル盤。1800円(411)

コーラル・カート と イッツ・ア・ポッピン・タイム

2015年12月31日 | ザ・ビートルズ

「あの下宿で聴いたこの一枚」(その十)

10月末から連続で今年の8月に亡くなった盟友を偲んで、2人でよく聴いたレコードを紹介させて頂きましたが、今回が最後の1枚になります。

去って逝った友に敬愛の意を表して、思い出深い10枚目のレコードを紹介します。




山下達郎の「イッツ・ア・ポッピン・タイム」。このアルバムを聴くたびに、凝縮されたかけがいのない時間がよみがえってきます。アルバムとともに、ドラマーであった盟友とリズム隊を組んだベースの僕、そして腕利きの学生ミュージシャンたちの話を少ししたいと思います。


1.僕たちが描いた妄想
77年12月末、下北ロフトに山下達郎のライブを見に行きました。開始時刻になってもメンバー(ポンタや岡沢さん等)が現れない。理由は、夕食を食べに行って帰ってこないという(笑)。そこで場つなぎ的に達郎が即興で歌い始めるが、サプライズにファンは盛り上がる。そんな頃、ぞろぞろとメンバーが戻ってくる・・。そして、いきなり襲いかかるバンド音。これは今に思えば「演出」だったのだと思います。「ニューヨーク・ミケールズのstuff」もこんなラフな感じなんだろう、って妄想は拡大。このバンドは、達郎のライブなのにアンコールでは平気でstuffの曲をやっていました。さらにその1年後の六本木ピットイン。78年3月8、9日の公開録音。このライブは1年前よりさらに衝撃でした。



「stuff」に加えて、「ダニー・ハザウェイ・ライブ」に近いディープな空気感が漂い、ラスカルズの「ユー・ベター・ラン」の解釈は間違いなく、ダニーのライブの再現でした。このバンドは、「エブリシング・イズ・エブリシング」も演奏し、そのエンディングで達郎が「金魚~え、金魚~ぉ」と締めくくったのには大笑いました(これは翌年のライブだったかも?記憶が曖昧です)。ともかく僕たちは、「遠くの偉人より、身近な達人」をモデルにしようと考えるようになりました。ドラム、ベース、ギターのトリオでのスタートでした。


2.達郎命の男が現る
78年4月。桜が咲き、桜が散り、僕らトリオはそれぞれ進学し、同じ音楽サークルに所属し、相変わらずレコードを聴いて、ミーティングして、地道に練習していました。そんな時、フェンダーのテレキャスターとツインリバーブを持った新入生が入学してきました。楽器のセットがコーネル・デュプリーに似ていたので僕は早速に自宅に泊めてバンドに勧誘しました。そうしたら、彼が「実は僕、山下達郎さんが好きなんですが、好きですか?」と聞いてくるので、「うん、まあ」と返すと、新入生はシュガー・ベイブの「ユーミン」(当時未発表曲)を歌い始めました。その歌に感銘・感激。その時、これまで想い描いていた1つの絵が完成しました。早速3人のメンバーにその話をして、セッションをしました。同じ頃、2枚組LP「イッツ・ア・ポッピン・タイム」が発売され「妄想」は一気に明確な目標に変わりました。


3.コーラル・カート結成
初夏の大学の音楽サークルはバンドが決まらない学生が大勢います。限定された目的は人生を簡潔にします。6月は、メンバー集めが最優先事項でした。盟友の下宿に呼び出し、自分たちのやりたい音楽を聴かせて、熱く語りました。おかげで、リズム感の良いキーボード、ソロも歌える実力派のコーラス隊が仲間になりました。さらにコルトレーンに傾倒する才能溢れる女性サックス奏者を説得し、いよいよモデルとするバンドの形に近づきました。集まったメンバーは皆センスが良く、練習の度に共鳴し合いながらぐんぐんと上達しました。7月になると、音研の仲間が、「音を録ろう」と声をかけてくれました。場所は、彼の下宿の横を走る小田急線の線路を挟んだアパートの一室。リヤカーにドラムやアンプや録音機材を運び備えました。録音した曲は2曲。「ピンク・シャドウ」(ブレット&バター)と「時よ」(吉田美奈子)でした。はじめての本格的な録音環境での演奏には緊張しました。空調機のないただの居抜きの部屋で8時間くらい、暑かったです。この時のテープは、まだ手元に残っています。若くて新鮮な音です。バンド名が「コーラル・カート」と決まったのはその後のことでした。


4.コーラル・カート2年目
1年間の活動後、79年3月にはキーボード女子が卒業したので、5月には新しいキーボードA君をメンバーを勧誘しました。その彼曰く、「別に達郎はそんなにやりたいわけじゃないけど、このバンドは上手いから入ってもいいかなぁ」って(笑)。A君もまた才能高いピアニストであり、彼の加入によって「ガットとティーの名演」を再現することができ、おかげてstuffの追求意欲も衰えることなく続きました。これだけのメンバーが揃うと、もっと色んな人に聴いてもらいたくなります。そこで僕は大学祭の実行委員を引き受て、大学内の広場で野外ライブの企画を担当しました。11月の学園祭、秋晴れの空の下で存分に演奏を終えた後、盟友にお礼を言われたのを覚えています。「こんな恵まれた環境の中でライブやらせてもらって、ホントに感謝するよ」と。いつも「感謝」の言葉を口にすることを忘れない温かい人でした。そのライブ・ビデオは20年間以上、僕が個人的に保管していました。特に理由はないのですが、いつかそのうち、みんなで観よう、と思っていました。ところが、ふとしたことから2002年に盟友に「昔の演奏だけど、聴いてみる?わりといいよ」と手渡しました。彼はそのテープを地元の音楽仲間にこっそりと見せては、当時を自慢していたようです(笑)。


そして80年3月、彼は卒業し地元に戻りました。バンドは新ドラマーに彼の弟を迎え、僕は新パートナーと残りの1年間、楽しく学生バンドを終えることができました。弟もまた素晴らしいドラマーで、コーラル・カート二代目ドラマーとしてバンドに新たな生命力を吹き込んでくれました。

5.コーラル・カートその後
卒業から20年近く経った2001年には、78年の「コーラル・カート」の結成時の3人と、もう1人の旧友・親友であるドラマーと4人で「peacetones」というバンドを結成し、その後は2009年まで毎年、母校大学の学園祭でストリート・ライブをやりました。若かりし日の友情に支えられたフレンドリーなブルース・バンドでした。その9年間は学生時代の3年間に比べると3倍も長かったわけですが、本当にあっという間に過ぎてしまいました。

そして、2015年6月にスタジオで「コーラル・カート」は再会し、それが最後となりました。信じ難いことです。そのわずか一週間前、僕と盟友は、新宿の飲み屋で5時間ほど酒を酌み交わしながら、35年ぶりのスタジオワークについて、どんなグルーヴを目指そうかと笑顔で語り合っていたのですから。濃密で懐かしい空気感は昔のままで、それが余計に悲しく悔しくて取り戻せないやるせなさを増幅させます。

しみじみと、このアルバにはかけがいのない時間が凝縮されています。その時間は、今も少しずつですが前に向かって進んでいるように感じます。



A
1. スペース・クラッシュ
2. 雨の女王
3. ピンク・シャドウ
4. 時よ
5. シルエット
B
1. Windy Lady
2.素敵な午後は
3.ペイパー・ドール
4.Candy
C
1. エスケイプ
2. Hey There Lonely Girl
D
1.Solid Slider
2.Circus Town
3.Marie
(CDのみボーナストラック)
LOVE SPACE
YOU BETTER RUN

BAND: 山下達郎(G,VO、Key)、村上ポンタ秀一(DS)、岡沢章(B)、松木恒秀(G)、坂本龍一(Key)、土岐英史(Sax) 、吉田美奈子、伊集加代子、尾形道子(VO)。

1978年の作品。国内盤。4000円。CDは2002年2月発売。3200円。(410)