レコ路地/2009.0211〜

吉祥寺、下北、新宿辺りの中古レコを玩味。

散歩と物探しと暇つぶしを兼ねた三位一体の娯楽です。

ザ・ビートルズUK盤/THE BEATLES

2010年05月30日 | ザ・ビートルズ
通称「ホワイト・アルバム」。全30曲収録の2枚組。今回は「モノ」を手に入れました。ホワイト・アルバムは、「モノラル」と「ステレオ」で多くのミックス違いがあることから、このアルバムに関してはそれぞれが必要となります。また、付属品も豪華なので完品であることも大切な条件です。私が今回購入したものは、4人のポートレートがオリジナルとUSものが混在していました。こだわる人はこういうの要注意です。
ちなみにそれでも購入した理由は、レーベルを見ると”An EMI Recording”のクレジットのない、いわゆる初回盤だったから。質盤もかなり綺麗でした。付属品までこだわっていると買い逃しをしそうでしたので購入しました。


ホワイト・アルバムに関しては、レーベルやシリアル・ナンバー、付属品やジャケット等々の比較研究がされ尽くしていますので、ここではあまり深みに入らず軽くご紹介させていただきます。なお、最近、ホワイトアルバムのモノラル盤の値段(価値か?)は高騰しているようです。今回は現在の時価からすればかなり安く手に入れたと思います。


1968年の作品。UKオリジナル・モノ(MAT:-1/-1/-1/-1)39,900円。(171)

Sergio Mendes&Brasill 66/Sergio Mendes&Brasill 66<No.170>

2010年05月23日 | ザ・ビートルズ
ジャケの上部中央にあるように「HERB ALPART PRESENTS」、ハーブ・アルパートのA&Mレコードからデビュー。「マシュ・ケ・ナダ」を含む本アルバムは全米でヒット、もちろん日本でもボサノバ一大ブームの火付け役となりました。バンドのスタイルにも影響力がありました。髭のバンマス(セルジオご本人)にロングヘアーの女の子、そしてバンドマン・・・そんな大人系クラブバンドがやたらに日本歌謡界にもいました。すでに発売から44年ですが新鮮なサウンドです。音楽ってすごいなって思います。雨の日曜日もこれで晴ればれ気分。
US盤の内袋がかわいいです。


1966年の作品。USオリジナル盤。900円。(170)

スタッフ/スタッフ!!&モア・スタッフ

2010年05月22日 | ザ・ビートルズ
70年代中期からのフュージョン・ブームをリアルタイムで体験した私にとって「スタッフ」はあこがれのバンドでした。スタッフの音楽の魅力は、楽器のテクがどうたらこうたら、という次元ではなく、バンドが一体となってたたみ掛けてくる団子状のグルーヴ感でした。本日アナログで聴き直し、それが当時以上に感じられて鳥肌が立ちました。
「スタッフ」のメンバーはアメリカのミュージック・シーンで既に十分な力量を発揮していた6人で編成されました。リチャード・ティーのキーボード、ゴードン・エドワーズのベース、エリック・ゲイルとコーネル・デュプリーのツイン・ギター、スティーヴ・ガッドとクリス・パーカーのツイン・ドラムス。このメンバーが「バンド」として一体となりオリジナルの曲を届けてくれたのですから今にして振り返ればなんとも贅沢な話です。残念ながら、ティーとゲイルはすでに他界しており、彼らのエモーショナルな演奏は二度と生で聴くことはできません。

1976年の作品。国内盤。各1枚300円。(169)

ジョージ・マーティン/ガール

2010年05月19日 | ザ・ビートルズ
言わずと知れたビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンのアルバムです。近所のレコ屋で見つけました。
選曲はほぼ「ラバー・ソウル」と「リボルバー」から。聴けばなかなか興味深いアレンジです。例えば「ミッシェル」のベースは、ビートルズ(つまりポール)とまったく同じ。たぶん、マーティンがコピーし、スコアーに起こし、スタジオ・ミュージッシャンに弾かせたのだと思います。ロンドン・ギャルに囲まれたジャケのデザインもいいです。
1966年の作品。US盤。1200円。(168)

Stackridge /THE MAN IN THE BOWLER HAT

2010年05月17日 | ザ・ビートルズ
70年代初頭に英国からデビューしたStackridge(スタックリッジ)の傑作と言われる3枚目のアルバムです。ジョージ・マーティンのプロデュース。邦題「山高帽の男」。恥ずかしながら初めて聴きました。ビートルズを基軸とした英国ポップ音楽、その正統な流儀で仕上げた1枚、といった感じです。ブリティッシュ・トラッドとブリティッシュ・ロックが品よく融合しています。ジャケのデザインも申し分なく、音楽の内容も悪くない。
1973年の作品。US盤。630円。値段も安い。(167)


ニール・ヤング/After The Gold Rush

2010年05月16日 | ザ・ビートルズ
ニール・ヤングのアルバムの中でも最も印象深い作品です。
この作品がリリースされた1970年といえば、CSN&Yの「デジャ・ブ」も制作されていますから、彼自身も意欲的に音楽に向き合っていたのでしょう。とりわけ「Only Love Can Break Your Heart」は美しい。とは言え、傷つきやすく不安定で神経症的なニールがそのまま出ています。僕はどうしても同時代に作成されたジョン・レノンの「ジョンの魂」とセットでこのアルバムを聴いてしまいます。続く「Harvest」(1972)とともに名作。

1970年の作品。US盤。1000円。(166)

ザ・ビートルズUK盤/Let It Be

2010年05月15日 | ザ・ビートルズ
訳ありの1枚の話です。
本日、「Let It Be」のUK盤初回プレス(MAT:‐2U/-2U)を見つけました。なんと「1,700円」です。(えぇ~!)っと思いきや安いのは訳ありで「盤反り」でした。一応、視聴してみました。すると確かに1曲目から豪快に(!)針飛びしました。普通はここでパスなのですがめげずに針圧を調整したら、なんと2曲目以降は普通に聴けました。また、盤のゆがみ以外はジャケも内袋も綺麗なので購入。
家に持ち帰って改めて聴きました。以前購入したセカンドプレス(-3U)と聴き比べると初回プレス「-2U」は「B面」の音がすばらしい。聴き比べするには悪くない1枚でした。ジャケの裏面は初回プレスがレッド・アップル。セカンドプレスはグリーンアップル。


内袋の広告には1970年の先行発売盤の「マッカートニー」や「センチメンタルジャーニー」、BOXの「LET IT BE」などが見られます。


1970年の作品。UKオリジナル盤。1,700円。(165)

ザ・ビートルズUKシングル盤/Lady Madonna

2010年05月09日 | ザ・ビートルズ
これまたすごいベース音にびっくり。シングル盤の中でも「Rain」と、この「Lady Madonna」のベースは特筆すべき音だと思います。マーク・ルーイスンのデータに由れば、1967年に「サージェント・・・」と「マジカル・ミステリー・ツアー」をリリースしたビートルズは、年明けの68年2月3日の土曜日の午後にポールとリンゴによってこの曲のベーシックトラックを録音し、2月15日にはミキシングが完了。さらにこの間、「Across The Universe」「Hey Bulldog」も録音。それからインドに渡ったと思いきや、さっさと戻ってきて、5月末からは「ホワイト・アルバム」のレコーディングに入っています。ホントにまじめによく働くバンドです。


B面にはジョージの作品、「The Inner Light」。これがジョージのシングル・デビューです。

1968年3月15日発売。UKオリジナル盤。3,990円。(164)

ポール・マッカートニー&ウイングス/Wings Over America

2010年05月05日 | ザ・ビートルズ
連休3日目。ドイツ盤「Wings Over America」を購入しました。
まず、見た通りジャケットの色味が異なります。ドイツ盤(手前左上)はジェット機の機体の色が濃いグレー系で、コーティングされています。右はUS盤です。
見開きのイラスト。インナースリーブは堅い厚紙使用。


特筆すべきは音質です。ドイツ盤は「音」の抜けがすばらしく良く、愛用のリッケンバッカー・ベース特有の「ブリブリ感」が分かります。US盤のベースは輪郭がはっきりしません。
ボーカルも野太く、ポールのシャウトに思わず(すげー)と声をあげてしまいましたロックの激しさと爽快感が堪能できます。
改めてこの時代のポールのライブ・パフォーマンスの高さを満喫しました。
内容を簡単に触れておきます。1976年5月3日、フォートワース公演から6月23日のロサンゼルス公演まで全26都市で31公演を行い、ツアー全体では約60万人を動員したポールとウイングスの偉業を収めた作品です。

(アルバム裏面のクレジットも異なります)

ポールのライブ盤は数多くありますが、今もってこれが最強の1枚(3枚組ですが)だと確信しています。

1976年の作品。ドイツ盤(初回プレス)。4,410円。(163)

ザ・ビートルズUKシングル盤/Strawberry Fields Forever

2010年05月03日 | ザ・ビートルズ
汲めど尽くせぬ魅力満載の作品。数あるビートルズの傑作の中でも偉業ベスト3に入る1曲。いくつか思いつく特徴をあげてみると、①録音は「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」と同時期。②「From Me To You」以来のシングル盤で唯一「No.1」にならなかった作品。③キーやテンポ、演奏も全く異なる2つのテイクを繋ぎ合わせるという荒業によって創られた作品。④当時の最新テクノロジー楽器であるメロトロンがイントロで利用されていて、⑤ミュージック・クリップ(カラー映像)も合わせて作られた作品・・・などなど記憶だけでも色々と出てきます。
当時のイギリスでは、シングル盤はいわゆるカンパニー・スリーブですが、このシングルでは初めて「オリジナル・スリーブ」が使われています。



スリーヴの裏面には各メンバーの幼年期の写真が使われいます。「Penny Lane」とは両A面扱いとのことですが、裏面のデザインを見る限りやはり「ストロベリー・・」をメインとしたシングルだったのだと思います。とは言え、これぞ世界最強のシングルです。

1967年2月17日発売。UKオリジナル盤。10,500円。(162)

James Taylor/MUD SLIDE SLIM

2010年05月02日 | ザ・ビートルズ
少し前の話になりますがジェームス・テーラー&キャロル・キングの武道館コンサートに行ってきました。簡素なステージに清楚な熟年シンガー二人が手を繋いで現れ、ジェームスがギターをつま弾き「Blossom」を歌い、キャロルの「So Far Away」と続きます。気が付けばベースのリー・スカラーがすっくと立ち甘く太いトーンで二人をサポート。ジェームスのギターが実によい音で鳴り、キャロルはピアノにコーラスにと実に楽しそう。バンドは後半に登場するのかと思いきや、出し惜しみなしでステージに登場。ギターのダニー・コーチマー、ドラムのラス・カンケル、キーボードのロビー・コンドールが奏でる魔法のグルーヴに酔いしれました。テネシーから来たコーラス隊もよかった。本アルバムに含まれた名曲「You’ve Got Friend」をラストナンバーに据え、懐かしさ以上に新しい何かを感じさせてくれた素晴らしいステージでした。
で、それだけに、この回顧主義的な宣伝広告のセンスには疑問を感じます。以前にも書きましたが、イメージダウンにつながっていたのでは。私的には残念。


1971年の作品。US盤。1080円。(161)