レコ路地/2009.0211〜

吉祥寺、下北、新宿辺りの中古レコを玩味。

散歩と物探しと暇つぶしを兼ねた三位一体の娯楽です。

ジョニー・ロビンソン/メンフィス・ハイ

2009年08月30日 | Weblog
「メンフィス・ソウルの名盤。超おススメ」とCDの触れ込みに書かれてあったので、レコ、見つけたら買おうと思っていました。もっと大雑把で濃厚かと思いきや、意外にもすっきりとまとまった1枚です。さすがメンフィスだなぁ、と思わせるのは全体の音作り。このギター、誰?デュプリーみたいなグルーヴで超うまい。ドラムもベースも腕がいい。良質のメンフィスサウンドが展開されています。
「ジョニ・ロビ」なんて略称で呼ぶと、ロバ・ジョンみたいな感じになりますが、この人のプロフィール、私はまったく知りません。国内盤CDのライナーでも立ち読みしてみます。

1970年の作品。US再発盤。945円。(83)

ジャクソン5/CHRISMAS ALBUM

2009年08月29日 | Weblog
夏にクーラーの効いた部屋でクリスマス・アルバムを聴くのが好きで、この夏も数枚購入しました。実はこの時期は安いのです。昨日はジャクソン・ファイブのクリスマス・アルバムを見つけたので思わず(にやり)でした。
69年にモータウンからデビューし、「I want you back」「ABC」「I'll be there」とヒットを飛ばし、人気絶頂の中で作られたこのクリスマス・アルバム。内袋のつくりも彼らがスーパー・アイドル・グループであった証しです。
クリスマス・ソングはルーツがゴスペルにあるので、正規アルバム以上にモータウンっぽい音。やはりマイケル・ジャクソン(当時12歳)は兄弟の中でも特筆。11曲中6曲、メインボーカルをとっています。
「I SOWMOMMY KISSING SANTA CLAUS(ママがサンタにキスした)」はとりわけ秀作です。

1970年の作品。USオリジナル盤。1575円。(82)

ベン・シドラン /THE DOCTOR IS IN

2009年08月28日 | Weblog
彼の生い立ちや経歴などを含め、音楽に対する芯がしっかりしています。77年と言えばフュージョン全盛期ですが、シドランのジャズ&ソウルを敬愛する音作りは揺るがず、傾かず。オリジナルに加えて、ホレス・シルヴァーやチャーリー・ミンガスのカバーもよい出来栄えです。参加メンバーは、ブルー・ミッチェル、トニー・ウィリアムス、ラリー・カールトン、フィルアップ・チャーチ(ベーシストで参加)などなどジャズ&ソウル系で固めております。

1977年の作品。USオリジナル盤。630円。(81)

ソルト・ウォーター・タフィー / ファインダー・キーパーズ<No.80>

2009年08月25日 | Weblog
彼らにとってのデビュー・アルバムであり、唯一のアルバム。「ソフト・ロック」の名盤として高い評価を受けているようで、すでにCD化されています。以前から(一度、聴いてみたいなぁ)と思っていたところレコで見つけました。
モータウン風のベースラインに支えられた好感がもてる楽曲が満載。ジャケ写の男性&女性ヴォーカルもクセがなく親しみやすいコーラスを聴かせてくれます。
曲者レーベル(?)、ブッダ・レコードからリリースされたなぜだか不思議とさわやか過ぎる良盤です。

1968年の作品。US再発盤。1160円。(80)

ジョン・セバスチャン/Tarzana Kid

2009年08月22日 | Weblog
ラヴィン・スプーンフルからソロ活動へと歩んだセバスチャンの傑作アルバム。
例えば、せっかくの休日の朝なのに、まだ前日のストレスや緊張が残っている時ってあります。そんな時は、まず本盤でも聴いてダラダラしてみるといいかもしれません。ゆったりと時間が動き始めます。
参加メンバーは、エイモス・ギャレット、ローウェル・ジョージ、ライ・クーダー、デヴィット・グリスマン、デヴィット・リンドレー、ジム・ゴードン・・・などなど。アメリカのよき時代の音楽を継承する最強メンバーが、控目に、確実に、ツボを押さえた演奏で支えています。

1974年の作品。USオリジナル盤。630円。(79)

レス・ポール&メリー・フォード/SWING’N SOUTH!!

2009年08月21日 | Weblog
レス・ポール氏が13日ニューヨークの病院で亡くなりました。94歳でした。ドキュメンタリー映画『レス・ポールの伝説』を見れば、氏どれだけ多くのギタリストに敬愛されていたかが分かります
名機「ギブソン・レスポール」の創造者。この1本のギターが多くのギタリストの個性や感性を引き出し、幾多の名演を残してきたわけで、これだけでも「音楽」の世界に与えた影響は多大にして偉大です。
また、ギタリストとしても名プレイヤー。妻のメリー・フォードとのデュエット作品は、50年代を象徴するかのようなゆるやかで煌びやかなサウンドです。当ブログ内→2月と8月にも二人のアルバムを紹介しています。

本盤は1963年の作品。USオリジナル盤。1260円(78)


ザ・ビートルズUK盤/アビー・ロード(レフト・アップル)

2009年08月16日 | Weblog
40周年ということでUK盤(レフト・アップル)を記念に購入しました。コーティング・ジャケがとてもきれいです。「アビー・ロード」は4人がビートルズであることの信念の演奏が聴けます。火事場の馬鹿力、最後ならではの結束力が静かに伝わってきます。


「アビー・ロード」の録音は69年7月1日から8月20日。その1カ月後にはほぼ世界同時発売となりました。信じられない勢いで最後の1枚を作り上げ、ビートルズの夏は終わりました。そして、2度と4人がここに集まることはなかったわけです。

1969年の作品。UK盤(MAT:-2/-1)13440円。(77)

ザ・ビートルズ/アビー・ロード//モービル・フィデリティ盤

2009年08月16日 | Weblog
またまた、アビー・ロードで恐縮です。今回はモービル・フィデリティ社の「高音質レコード」についてです。
このレコは、英国EMIのマスター・テープからハーフ・スピード・カッティングによって新たにラッカー盤を切り直し、高音質をめざしたもの。楽器・ヴォーカル・コーラスの分離が非常に良く、それぞれがバランスよく明瞭に聴き取れます。
でも、先の国内盤やフランス盤などに比べると音圧が弱く、ついついボリュームを上げてしまいます。
私見ですが、名盤といえども、所詮は「60年代のロック」。そこを前提として考えると、モービル社の音づくりは「芸術作品」を扱うような手の掛け方となっています。そのあたりの哲学の違いが「音」の違いになっているのかもしれません。
今回のリマスターCD(09/09/09発売)の音がどうなっているか。その是非を判断する基準になるのがこのレコードかもしれません。能書きたれ過ぎました。

1979年発売当時の購入価格は5000円位だったでしょうか。忘れました。(76)

ザ・ビートルズ/アビー・ロード//フランス盤

2009年08月15日 | Weblog
「アビー・ロード」が続きます。その弐はフランス盤のアビー・ロードです。
レーベルには「Made in France by Pathe Marconi」(フランスのEMIスタジオの所在地)とあります。
このレコ、実は16歳の時にゴミの中から拾ったものです。中古レコの上を行く廃品レコです。(これぞ廃盤?)家に帰って聴いてみると「Come Together」の冒頭の「シュ」が聞こえず、妙なフェード・インで始まります。その時は(プレスミスだから捨てたのかぁ)と思っていましたが、これがフランス盤の特徴だと知ったのは、30年以上も経ってからでした。
しかし、「シュ」のない「Come Together」は、首のとれたお地蔵さんのようで何んともしがたい。なんでこんな編集を許したのかなぁ。

1969年の作品。0円。(75)

ザ・ビートルズ/アビー・ロード//国内・赤盤

2009年08月14日 | Weblog
この秋は「アビー・ロード」が発売されて40周年となります。
この有名な「横断歩道ジャケ」は、1969年8月8日正午前に撮影したもの。左奥にはアビー・ロード・スタジオの白くて低い壁が見えます。ジャケのデザインは、すべてを成し終え、スタジオを去っていく4人の姿を表現したものと思われます。しかし、記録によると彼らはこの日に「I Want You」と「The End」を録音しています。だから実際には、ジャケ写の撮影後は再び逆を向いて歩き、スタジオに入り、「The End」のギター・ソロなんかを、3人で「せーの」って録った可能性も高いわけです。

1969年の作品。国内赤盤。3500円。(74)

VOORMANN&FRIENDS/A SIDEMAN’S JOURNEY

2009年08月13日 | Weblog
クラウス・フォアマンの記念すべき初アルバム。彼の長い経歴からすると「初」とは驚きです。
ガキの頃(ハンブルク時代)からのダチのポール(1曲)とリンゴ(2曲)が参加しています。さらにジョージの作品を3曲もカバーしたり、ジョージがプロデュースしたDoris Troyのアルバムからも1曲。とんでもないことをあっさりとやってくれました。
参加メンバーは、Dr. John、Bonnie Bramlett、Jim Keltner、Cat Stevens、Don Prestonなど豪華。ジャケも彼の作品でしょうね。言うまでもなく「リボルバー」を想起させます。ビートルズファンのみならず必聴盤。

2009年の作品。3280円。新作・新品(73)

ジェフ・マルダー/ワンダフル・タイム

2009年08月12日 | Weblog
選曲の素晴らしさ、曲の解釈、アレンジの品のよさ、どこを切っても絶品です。
ブルース、アーリー・ジャズ、ゴスペル等々の彼が愛すべきアメリカの音楽を高水準に凝縮した作品群。中でもA2「Gee Baby Ain’t Good To You」はエイモスの天国的ソロも含めてまさに夢見心地。
ジャケは超ボロボロ。よくぞここまでボロくしたもんだ。でもレコ盤はきれい。前オーナーが大切に、そして一杯聴いた証拠です。

1975年の作品。US盤。1260円。(72)

レス・ポール&メリー・フォード/LOVERS' LUAU

2009年08月09日 | Weblog
皆様、残暑お見舞い申し上げます。
毎日蒸暑いので涼しげな音を求めていたら、それらしい1枚に出会いました。
巨匠レスポールのギターのクラシカルなエコーがなぜかハワイアンにぴたり。メリー・フォードの歌をかなり期待したのですがメリーの歌はなし。ジャケ写のみの参加でした。
いずれにせよ「巨匠」がハワイアンの名曲をたっぷりと聴かせる必超盤です。

1959年の作品。USオリジナル盤。6アイレーベル。1800円。(71)

カーティス・メイフィールド/Superfly<No.70>

2009年08月08日 | Weblog
黒人スタッフによる映画「SuperFly」のサントラ盤。72年、全米チャートで1位の名盤です。
カーティスの作品はインプレッションズの代表曲、「People Get Ready」をはじめとして、黒人社会が抱える問題を直視したメッセージそのものでした。70年代初頭、彼のファルセットボイスは、疲弊した黒人の心に力強く響いたことでしょう。
音楽に宿る「祈り」の精神を最後まで純粋に貫いた音楽家。1999年12月に57歳で他界。

1972年の作品。US再発盤。989円。(70)

Klaatu/HOPE

2009年08月07日 | Weblog
帰り道、ふらりと寄ったレコ屋で「クラトゥ」のセカンド・アルバムに遭遇しました。本盤はビートルズへの畏敬の念を持ちつつ、ビートルズとは異なる形で表現した秀作です。
ご存知のように、SF映画『地球の静止する日』に登場する宇宙人の名前が「クラトゥ」。リンゴの『グッドナイト・ヴィエナ』(74年)のジャケは、ゴートとクラトゥが円盤から出てくる場面のパロディ。
こうしたちょっとしたつながりもビートルマニアはニヤっとするわけです。

1977年の作品。国内盤。700円。(69)