マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

『ひまわり』

2013年03月14日 | 映画

 

月に2回、地元の福祉センターで映画解説をして、早3年がたってしまった。

邦画、洋画と交互に解説している。最近作で、一番感動を与えてくれたのがビットリオ・デ・シーか監督の「ひまわり」(1970)だった。

リアルタイムで見たのが中学1年生の時。戦争に巻き込まれる夫婦の姿、その悲しみが、幼かった私には衝撃的だった。

戦争の愚かさを初めて教えてくれた作品でもあった。ソフィア・ローレンが、行方不明になった夫を捜し、ソ連のひまわり畑に佇むシーン。

その夫となるマルチェロ・マストロヤンニには現地の妻がいたという悲劇。

ヘンリー・マンシーニの不朽の名曲が悲しく流れ、まるで映画音楽に奇跡が起こったように、ストーリーに溶け込んくる。

サウンドトラックを聴いているだけで、映画のシーンが思い出され、涙が溢れる。

こんな素晴らしい作品に出会うのは一生に1度と言っても過言ではない。

執筆と違って、解説という仕事は自分のありったけの言葉を駆使して、観客に訴える。

まるで、ライブハウスのような乗りで、観客が私の肉声に反応するまさにその瞬間、活字では味わうことのできない快感が体を走る。

これもまた、映画の感動を伝える手段としては重要なエッセンスだと、実感している。

さて、来週は、どんな作品のリクエストがあるのか…。



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