マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

柴又帝釈天と寅さん記念館

2012年02月05日 | 映画

3月に開催する「昭和の銀幕を語るパート2」の講演会の資料作成のために、柴又帝釈天まで行ってきた。

昭和の映画を語る上で、私は山田洋次監督のフーテンの寅さんこと「男はつらいよ」シリーズは絶対に外すことのできない作品だと思ったからだ。

柴又を訪れてからもう15年の歳月がたっていた。さくらが旅に出る寅さんを見送る柴又駅のホームもあんまり変わっていなかった。

新発見と言えば、駅前に寅さんのモニュメントがあったこと。たくさんの寅さんファンたちは、このモニュメントの側にたち、写真を撮っていた。

寅さんファンといえば、年配者を思い浮かべるが、若いカップルの寅さんファンがたくさんいてくれて、私はうれしかった。

そうだ!昭和と言えば、寅さんなんだ!と、実感した。どんなに観念的な優れた芸術作品を作っても、日本人にはやっぱり寅さんなんだ!

山田監督は今、小津安二郎監督の傑作「東京物語」のリメイクとなる「東京家族」を取り始めている。去年、クランクインするはずが、東日本大震災のため、大きなリスクを抱えながら、クランクインを一年延ばしたそうだ。山田監督にとって東日本大震災は避けて通ることのない大きなショックであり痛手であったからだろう。

庶民に笑いと希望を与えた48作の寅さんシリーズを成し遂げた山田監督。「東京家族」のクランクアップが楽しみでならない。

帝釈天をお参りし、その側にある「寅さん記念館」まで足を伸ばしてみた。入場料500円という安さなのに、入館した途端、フーテンの寅さんの世界に巻き込まれていく。寅さんの生い立ち、おいちゃんとタコ社長と寅さんがよく喧嘩した、あの暖かい居間も再現されていて、私はマドンナ・リリーさん(浅丘ルリ子)になったつもりで、居間の脇にちょっこり座っていた。

「ねー、寅さん、あんたってさ、死んでも、こんなに皆に愛されているだよ!寅さん、あんたはやっぱ、一番私の恋しい人だからさ」と、私は勝手にリリーのセリフを作っていた。



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