マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

『エンド・オブ・ホワイトハウス』

2013年05月29日 | 映画

「CIA」「FBI」「テロリズム」と、アメリカ側から撮ったアクション・エンタティメント作品は、毎年、たくさん公開されるけど、あんまり見る気になれないのは年のせいかもしれない。

でっかい音でドンパチやるシーンにいささか食傷気味なのかもしれない。

現に、今年のアカデミー賞作品賞受賞した、ベン・アフレック監督主演の『アルゴ』なんか、どこが面白いの理解できなかった。

だから、こういった種類の映画を見る時は、半ば諦念、時間があって心がゆとりのある時しか見ないようにしている。

そんなシニカルな気持ちで見たのが『エンド・オブ・ホワイトハウス』だった。

だが、しかしである。見始めると、これはめっけもん、最高の掘り出し物だと思った。

大統領一家が移動中の車の中で事故が起きるオープニングシーンから、乗せる、乗せる、素晴らしく乗せてくれるたのだ。

ある意味では、初代の『ダイハード』に出会った瞬間に類似している。

北朝鮮のテロリストが「ホワイトハウス」をぶっ壊すまでの息を呑むような展開。

アメリカを訪問していた韓国の首相までも殺してしまう暴走とあらっ削りな展開。

アメリカ大統領が人質にされるという前代未聞の展開。

何よりも、ただ一人、ホワイトハウスに侵入し、果敢にもテロリストから大統領を救い出す、ジェラルド・バトラー演じる元大統領専任のシークレットサービスのタフネス。

なぜにこれだけの臨場感や高揚感を与えてくれるのか?

考えてみた。

一つは監督の力。もう一つはシナリオの力なのである。

『トレーニングディ』の監督アントワーン・フークアの力。シナリオのクレイトン・ローゼンバーガー&ケイトリン・ベネディクトの力なのである。

怖いもん知らずの還暦間近の変わりもんのオババの心をここまで鷲づかみにし、乗せてくれたこの二人に乾杯!

6月8日から公開

【監督】アントワーン・フークア

【出演】ジェラルド・バトラー  アーロン・エッカート モーガン・フリーマン