マリリンの映画日記

エッセイスト瀧澤陽子の映画ブログです!新作映画からオールドムービーまで幅広く綴っております。

ドリームガールズ

2007年02月18日 | 映画
やはり。

 この作品はダイアナ・ロスとシュープリームスがモデルになっていたんだ。詳しく言えば、「シュープリームス」が「ダイアナ・ロスとシュープリームス」に変わるまでのプロセスがよくわかった。

 それにしても、期待の新人、ジェニファー・ハドソンの声量は凄い。ダイアナ・ロスを演じたビヨンセもセクシーでいい。実際のダイアナ・ロスの若い頃よりも綺麗かもしれない。

 アメリカのショービジネスの裏話も凄い。時代背景がベトナム戦争激化のアメリカだったので、反戦メッセージを歌にすることを隠滅するプロデューサー(ジェイミー・フォックス)の存在も興味深々だった。また黒人差別問題もジワっと胸に刺さる。どうてもいいところに実力派の男優、ジョン・リスゴーが出てきて、これも懐かしかった。

 2年前、ニューヨークでブロードウェイの「シカゴ」を見たけど、実を言うと、映画の「シカゴ」の方が良かった。これは音楽で言えばスタジオテイクとライブの違いかもしれない。ライブには生の迫力があるが、失敗したら修正がきかない。しかし、スタジオテイクは納得のいくまで修正がかけられ、ほぼパーフェクトな状態まで持っていける。

 「ドリームガールズ」はスタジオテイクのミュージカルとしては最高峰の作品だった。挿入される歌の迫力と魅力に溜め息が出、アメリカの黒人シンガーのリズム感や声量の凄さに改めて驚いていた。

 ひょっとすると、ジェニファー・ハドソンは、「バベル」の菊池凛子ちゃんの伏兵になるかもしれないぞ!(アカデミー助演女優賞ノミネートの二人のこと)



監督・脚本
ビル・コンドン

出演
ビヨンセ・ノウルズ
ジェイミー・フォックス
エディー・マーフィ
ジェニファー・ハドソン
アニカ・ノニ・ローズ
ダニー・グローバー


2006年度アメリカ映画 UIP映画配給