Randonneur旅日記

おじいちゃんの自転車一人旅
輪行サイクリングと
のんびりポタリング

小さな森林火災              2021年2月25日 木曜日

2021-02-26 14:28:52 | サイクリング・自転車旅
 寒いけれどいい天気だ。
 いつものように手賀沼へ向かう途中、金山落の谷津の、広々とした明るい道を走っていると、どこかで焚火でもしているのか、パチパチと火の燃える音に交じって竹のはじけるような音が聞こえてきたんだ。
 少し先の小山の斜面から白い煙が昇っている。あそこで焚火でもしているのかな。
 近付くにしたがって、竹のはじけるような音が大きく激しくなってくる。ボン、バンバンと鳴り響いている。焚火にしては音が大きすぎるよ。
 ボン、ボン、バンという大きな爆発音と一緒にパチパチ火が燃える音やザザッと木が崩れ落ちる音も交じっている。
 火は、竹林の奥で激しく燃えている。かなり広い範囲だよ。
 作業服姿の男性が一人、燃え盛る火に向かって水道のホースで水をかけている。火の大きさに比べたら、その細い水の線がなさけないほどだ。まるで小さな水鉄砲を浴びせているみたいだ。
 自転車を止めて見ていると、別の作業服の男性が近づいてきて、
「…を切っていたら、その火花で燃え移ったんですよ」
 何を切っていたのかは聞き取れなかったが、とにかくその時の火花が原因らしい。
「消防車は呼んだんですか」
「もう呼んでいるんです」
 と、向こうで水道水をかけていた作業服が怒鳴った。
「おい、いいから水をかけろ!」
 火は竹林の奥でどんどん広がっている。太い竹が燃えながら音を立てて倒れてきた。
 手前には民家もある。民家からも人が出てきて、慌てたようにどこかへ電話をかけている。
 消防車はなかなか来ない。
 
 10分ほども経ったろうか、ようやくサイレンの音が聞こえてきた。
 竹林の奥で、火はすでに20~30メートルくらいの幅に広がっているようだ。
 しかし、消防車が来たあとは早い。数分と経たずに放水が始まると、みるみる火は収まってくる。細い水道水とは大違いだ。
 栃木の足利山林火災はもう一週間くらい続いているが、いまだに鎮火の兆しが見えない。あんなひどいことになりそうもないので良かった。



 消防車があとからあとからやって来た。もう安心だ。
 邪魔にならないようにみみ爺は立ち去った。

 手賀沼は平日で人が少ない。空が青い。水も青い。
 火は無事に消えただろうか。


コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久しぶりのランドナー              2021年2月4日 木曜日

2021-02-08 08:06:38 | サイクリング・自転車旅
 雲一つない青空だよ。朝の空気はまだ冷たいが、明るい日差しはなんとなく春を感じさせる。これでコロナが収束していればどんなにいいだろう。
 この坂は、一昨年お世話になった北総白井病院へと続く。距離は短いが10%ほどの勾配だ。久しぶりのランドナーで坂を上るのは楽しい。



 北総白井病院の前を通り、県道59号・木下街道を北東方向へ行くと、左手に日本中央競馬会競馬学校がある。手賀沼へ行くときは、いつもはその前を通て行くのだが、地図を眺めていると、どうやら競馬学校の裏を回る道があるようなので、行ってみることにしたんだ。
 この給食センターの手前の細い道を入っていくんだね。



 道の舗装は、すぐに砂利道に変わった。でも、ランドナーなら大丈夫。



 何となく整備されているようだが、全く人の通る気配がない。とても静かだ。しかし、ちょっと寂しすぎるような気もする。



 なるほど競馬学校の裏だね、練習用のコースがあるよ。



 どこまで行っても人影がない。無事に抜け出せるのか心配になるような道だよ。



 おや、こんな寂しい裏道に神社があるよ。神社があったことで、なんとなくほっとする。



 水の神、弁財天だ。この弁財天はまだ新しいね。平成14年に建てられたらしい。人気のない寂しいところにあるが、人の手が入ってきれいに掃除されている。



 さらにしばらく寂しい道を進む。ほんとに静かな道だよ。競馬学校の裏にこんなにいい道があったとはね。



 清水口調整池のオオハクチョウだよ。まもなくシベリアへ帰っていく。それは南風の吹く満月の夜と言われている。今日は春一番の強い南風が吹くという予報だけれど、まだ飛び立ちはしないだろう。しかしもうすぐその日は来る。白鳥がいなくなると、一緒にカモたちもいなくなる。するとこの調整池は火の消えたように寂しくなる。





 春めいた日差しの中では保育園児たちが遊んでいる。



 普段なら、手賀沼へは大津川の谷津道をたどって出るのだけれど、今日は違う道を走ってみようと思う。
 県道191号に沿って続くこちらの道は車がほとんど通らない。のんびり走れていい。



 県道191号沿いを離れ、アップダウンを一つやり過ごす。


 
 いったん風間街道へ出るが、左の細い道へ入る。
 やがてその道は県道280号・白井流山線へぶつかる。そのまま県道を横切り、正面の落ち葉だらけの道へ入っていく。ランドナーでこういう道に踏み込むと、みみ爺はなぜかワクワクする。





 国道16号に飛び出した。反対側に渡りたいが車が多くて渡れない。右へ少し歩道を走り、国道に沿って折り返すように坂道を下ると、国道の下をくぐるトンネルがあった。



 道とは思えない、霜でふかふかになった路地を入ってくと、西輪寺の太子堂の裏に出た。



 正面が本堂、右手が太子堂だよ。この太子堂には、木造の聖徳太子像が収められているという。





 山門の内側には、箒を持ったかわいらしい小坊主と、水子地蔵が立っている。



 七福神の福禄寿だ。




 ひっそりとして静かなお寺はいいね。境内の空気までしんと澄み渡っているような気がするよ。





 金山落という変わった名前の川を挟む谷津道だ。



 その谷津を離れ、持法院というお寺に立ち寄った。



 立派な本堂と鐘楼。





 境内にはこんな不動明王像があったよ。



 この石段の上には観音堂があるはずだ。



 左右の青面金剛。



 六地蔵。



 春めく日差しの中に静かに建つ観音堂。こちらの観音堂には、運慶作といわれる如意輪観音像が祀られているそうだよ。



 持法院の手前の坂道を上って行く。自転車の下に、ホトケノザが咲きかけているよ。





 畑の中の道を行く。いいねえ、こんな道をのんびり走るのは。



 竹林のあるいい雰囲気のカーブを上って行く。



 ゴルフ場と工業団地の間の広い道を進み、途中から左の細い道へ。
 坂を下ると、染井入落という手賀沼へ流れ込む川の谷津道に出たよ。



 春一番の強風が吹き始めた上空を、下総航空基地へ着陸態勢に入ったP3Cと思われる機体が、ちょっと揺れながらゆっくりと旋回してゆく。



 染井入落という、金山落と同様に変わった名前の川の谷津も、なかなか広く静かでいい。




 この坂を下ると手賀沼だね。



 手賀沼は、今日は人が少ない。コロナと強風のせいかね。



 強風の中、手賀川の堤防上を走り、鮮魚街道の関枠橋を渡り、街道と並行して続く裏道を走る。



 亀成川の谷津道だ。



 そして亀成川の谷津を離れ、急な坂を上る。





 千葉ニュータウン中央駅を過ぎ、ここは神々廻街道に出たところだ。



 荒れた坂道を下ると、神崎川の谷津に出た。





 いつも走りなれた道ではなく、知らない道を走るのも楽しいね。



 春一番の強い南風の中を必死でペダルをこいで家に帰った。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする