Randonneur旅日記

おじいちゃんの自転車一人旅
輪行サイクリングと
のんびりポタリング

三沢峠と津久井湖北側の道を走り、奥牧野の木の吊橋へ   2017年5月20日 土曜日

2017-05-25 14:29:08 | サイクリング・自転車旅
 初夏だ。空には雲一つない。最高の天気だよ。
 今日は、ブログで知り合った自転車友達のBさん、IWAさん、断腸さんと4人で走ることになった。
 中央線高尾駅のバスターミナルは、高尾山や景信山など周辺の山々へ出かける登山客でにぎわっていたよ。
 9時過ぎ、我々4人は駅を出発して、車の多い国道20号を走っていく。京王線の高尾山口の先にある梅ノ木平併用林道への入り口を目指す。
 山は初夏の日差しを浴びて、まぶしいくらいの緑だ。





 先頭を行くのは、いつも道案内を買って出てくれるBさん、その後ろが髭の断腸さんだよ。IWAさんはみみ爺の後ろを走っているんだ。たぶん最年長のみみ爺を気遣ってくれているんだと思うとうれしいね。
 国道20号をそれ、案内川に架かる橋を渡ると、懐石料理で有名な「うかい竹亭」だ。



 とても雰囲気のある超高級そうな「うかい竹亭」の前を過ぎ、しばらくは榎窪川沿いの気持ちのいい道を進む。沢の水音が心地いい。日差しは強いが風は涼しい。



 ほどなく、いよいよ道はダートに変わり、どんどん山の中へと入っていく。空気が急に変わった気がしたよ。冷たくひんやりとした感触だ。山の空気はおいしいね。





 ゲートがある。ここからが梅ノ木平併用林道だね。どんな道だろうかね。はたして自転車で上れるのだろうか。



コース
<高尾駅→三沢峠→城山湖→津久井湖北側の道(県道515号)→桂橋→道志道→伏馬田の道→綱子→奥牧野の木の吊橋→上野原駅>



 ゲートを抜け、少し上ると東屋があった。まだほとんど上っていないが、とりあえずここで一休み。東屋があると何となく休みたくなる。



 三沢峠までは“関東ふれあいの道”のうち「湖のみち」というのだね。



 さあ、再び出発だよ。かなり石ころの多い走りにくいダートだ。



 突然、目の前を行くIWAさんの自転車からシューッという音がした。
「わかりやすいパンクだね」
 と、言ったのはひげの断腸さん。空気の抜ける音がそれほど大きかったのだ。





「時間はたっぷりあるので、ゆっくり直してください」
 と言っても、IWAさんはやはり焦っている様子だ。大汗をかきながら必死にタイヤと格闘していた。みんなに迷惑をかけている、とそんなふうに思っているのか、大変気にしているみたいだったよ。気にしなくていいのに、そのことがかえって気の毒になってしまうね。パンクは、誰の自転車にも起こり得るんだから。

 IWAさんのパンク修理が無事終わって、出発。
 道は次第に勾配を増してきたよ。



 さほど時間もかからずに三沢峠についた。



 樹木の間から城山湖の明るく静かな湖面が眺められ、思わずペダルを止めた。みみ爺が急に自転車を止めたので、すぐ後ろを走っていた断腸さんを驚かせてしまったようだ。ごめんなさい。



 城山湖まではガタガタ道の下り急勾配だ。自転車のどこかでネジが弛みそうだよ。





 城山湖だよ。とても静かな湖だ。ダムは城山ダムというのではなく、本沢ダムというんだね。城山ダムとは、これから行く津久井湖にあるダムなんだ。間違えやすいね。







 この湖は人造湖なんだ。



 景色をゆっくり楽しんだ後、津久井湖へ下っていく。



 城山発電所・発電総合制御所の前にあったよ。この大きな弁は、発電機に送る水の量を調節するものなんだろう。



 どんどん下っていく。下りはやっぱり気持ちがいい。



 津久井湖の三井大橋だ。丹沢山塊が遠くにかすんでいるよ。いい景色だなあ。
「房総とは距離感が違うね」
「山が高いね」
 そんな会話を交わしているBさんたちは、もっぱら房総半島を走り回っているのだ。





 慈眼寺観世音の小さなお堂があった。武相卯歳観音霊場の38番目になる。調べたところでは、武蔵国と相模国にかけて開かれた霊場で、12年に一度卯歳に御開帳を行うので、卯歳観音と呼ばれているそうだよ。



 このお堂でお昼をいただくことにした。



 境内には力石があり、
「IWAさんなら持ち上げられますね」
 などと冗談を言ったりした。IWAさんは何といっても若いし体格がいい。



 お地蔵様もひっそりと並んでいたよ。ちょっと目立たないが、ここはなかなかいいところだね。



 お堂の中を覗いてみた。観音像は閉ざされた扉の向こうにあるのだろう。



 境内からも三井大橋や津久井の街並みが眺められる。



 津久井湖北側の県道515号・三井相模湖線は名手橋の近く、東光寺のあるところから赤馬というところまで完全に通行止めになっている区間がある。今日はそこを行く。
 名手橋を左手に眺め、東光寺の先を右へ入っていくと道はすぐに行き止まりになったよ。足場パイプをがっちりと井桁状に組んだ柵で完全にふさがれていたんだ。だが、さいわい右手の隅に進入できる空間があった。
 みみ爺一人だけだったらたぶん気味悪さに怖気づいて、そそくさと引き返していたかもしれない。しかし、今日は猛者が三人も控えているので心強い。どんどん先へ進んでいったよ。



 道は荒れに荒れていて、崩落個所は数限りなく、次々行く手に現れる。足元の地面には枯れた落ち葉が分厚い布団のように堆積しており、その中には大小の折れた木の枝や、右手の崖から崩れ落ちた石ころや岩のかけらが隠れている。かと思えば草に覆われて道筋がよく見えないところもある。





 たまに景色の眺められるところに出るとホッとする。





 道はほとんどが崖っぷちにある。
 左手からザーザーいう力強い水音が聞こえるあたりは、おそらく沼本ダムの上になるのだろう。この辺りは特に荒れ方がひどく、倒木を乗り越えたり、ガードレールを埋め尽くすほどの崩落土砂の上を自転車を引きずりあげて通ったりと、完全に廃道と化している道を行く。
 写真の個所は、だいたいカメラを構える余裕のある場所で、実際はものすごい道だよ。
 しかし、こんなにいい場所にある道が、このまま廃道となって失われていくのはちょっと悲しい。何とか残せないものだろうかね。







 突然、水の落ちる音が聞こえてきた。思いがけず滝が落ちている場所に出たよ。
 ここでとにかく一休みだ。この滝の水を飲んだのはBさんただ一人。
「うまいから飲んでみなよ」
 しかしみんな無視。Bさんは勇気がある。ちょっとまねできない。飲んでみたいがちょっと怖い。



 沼本ダムから上流は相模川だね。



 道幅は狭いが前半より走りやすいようだよ。



 やがて現れた頑丈な足場パイプの柵を二つ越えると、ようやく赤馬に着いた。アスファルトの道はなんて走りやすいんだろう。



 桂橋へ向かうBさん、断腸さん。



 桂橋の先のトンネルを迂回する道をBさんが選んで進んでいくと、思いがけず諏訪神社の小さな鳥居があった。太いしめ縄が架かって、色あせた鳥居だ。





 寸沢嵐を道志道へ向かう。
 山がきれいだよ。ほんとにいい天気だね。



 道志川に架かる弁天橋からの眺めだよ。今日は日差しが夏のようだ。水遊びをする子供たちは楽しそうだね。





 芝生の広場の先に城山隧道がわずかに見える。これは道志川の水を横浜まで送るため1914年に設けられた水を通すための隧道で、延長4358メートルもあるそうだよ。当時としては日本で2番目の長さだったそうだ。



 こちらは横浜水道青山沈殿池だよ。水は、大きく五つに分けられた池を長い時間をかけてゆっくりと流れ、水中の濁りを沈殿させるそうだ。その後先ほどの城山隧道へ流れていく。



 道志道だ。国道だがそれほど車は多くない。きれいな山並みを眺めながら、緩い勾配を上っていく。









 縄文遺跡のある梶ヶ原から道志道をそれ、伏馬田の道へ向かう。この道は道志川北側にある山の南斜面をたどる明るい道だよ。
 亀見橋からの道志川だ。



 伏馬田の集落への上りだ。けっこうな勾配が長く続くよ。



 途中、こんな石像の置いてあるところがあったよ。山の中に、何とも色っぽい。



 博学の断腸さんは、
「青面金剛だ」
 と、即座に答える。
 後で調べたら、青面金剛とは、もとは流行病を流行らせる悪鬼だったが、のちに改心して病魔を駆逐する善神になったという。



 どうやらこのあたりが上りのピークだろうか。ここで一休みだ。
 このあたりには伏馬田城跡へ登る登山道の入り口があるらしいよ。



 すでに時刻は4時を回っている。日が少し西に傾いた。



 県道76号の菅井というところまで下っていく。



 県道の菅井隧道、天神隧道を抜け、綱子の集落へ下る道に入るとすぐ、今度はちょっといい感じの綱子隧道が現れたよ。





 さらに下ると綱子の集落だ。





 綱子の集落からは綱子川に沿って下っていく。下り坂を走りながら撮った写真で、ひどくピンボケだが、針葉樹の落ち葉に埋まったとても素敵な道だよ。
 ここは2013年の5月、巌道峠を訪ねた帰りに通ったことがあるんだ。その時もこんな感じだったよ。



 道を下りきったところに、秋山川に架かる吊橋がある。これは木製の吊橋なんだよ。





 下を覗くときれいな秋山川の流れが…しかしちょっと怖い。



 みみ爺が写真を撮っている間、みんなは橋のたもとで待っていてくれたよ。



 さあ、上野原へ。日がだいぶ傾き、影がのびたね。





 桂川の桂川橋だ。上野原駅はもうすぐだ。



 自転車を輪行袋にしまった後、みんなで北口にある「一福食堂」に入り、レバニラ炒め、豚キムチ、唐揚げ、冷ややっこなど頼んで、冷たいビールでお疲れさん。
 そして最後にラーメン。どの料理もとてもおいしかったよ。

 とっぷり日が暮れて7時半だ。下りの電車が来たよ。
 Bさん、IWAさん、断腸さん、お疲れ様でした。
 そしてみみ爺もお疲れさん。ほんとに楽しい一日だったね。



*なお、同行して頂いたBさんもこの日のブログを書いています。
 “百尺竿頭/B”で検索してみてください。
コメント (4)
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新緑の房総半島、きついダートの林道を走る…みみ爺一人旅  2017年5月8日 月曜日

2017-05-13 10:41:14 | サイクリング・自転車旅
コース
<上総亀山→林道川俣押込線→林道東山線→林道香木原線→林道渕ケ沢奥米線→林道高山線→林道横尾線→林道大山線→林道山中線→林道鹿原線→上総湊>




五月の連休も終わり、町は日常を取り戻し、駅も電車も通勤通学のサラリーマンや学生たちでごった返していたよ。
 千葉駅からの木更津行の電車は始発だったので座ることができたが、木更津で久留里線に乗り換えると、車内は高校生でいっぱいだった。久留里駅で高校生たちが一人残らず降りてしまうと、それまでヒヨドリの大群の中にいるように賑やかだった車内が、水を打ったように静まり返った。残った乗客は前の車両とこちらの車両を合わせても3~4人だ。聞こえるのは、鉄路を走る車輪の単調な音だけになったよ。

 終点の上総亀山までは、水を張られた田んぼや、新緑の山々や、よく晴れた青空などをのんびりと車窓から眺めて過ごした。

 今朝はちょっと緊張したんだ。4時前からもう目が覚めてしまった。出かけるまでに何度トイレに入ったことか。緊張すると、みみ爺は腸が弛むらしい。
 なぜそんなに緊張したのかというと、今日走る予定の林道のいくつかが、全線ダートの道だという以外に、自転車で走ったという詳しい情報があまり出てこないからだ。深い山の中で、途中で動けなくなったらどうするかね。

 上総亀山駅は無人駅だ。連休中には観光客がたくさんいたのだろうが、連休明けの今日は誰もいない。明るい初夏の日差しが寂しいくらいだよ。
 9時半くらいに出発した。



 走り出して間もなく亀山湖だ。川俣大橋からの眺めだよ。



 あの水色の橋は国道465号の藤林大橋だね。



 川俣大橋を渡りいったん国道へ出て、すぐに林道の入り口だよ。林道に入るときはいつもワクワクする。



 上り坂だがたいしたことはない。林道には上り坂があるのは当然だ。
 みみ爺は上り坂をいやだと思ったことはない。いわゆる坂バカのように上り坂が特に好きだというわけではないが、嫌いでもない。初めて走る道への興味のほうが大きいので、坂はあまり気にならないだけだよ。



 右手には、新緑の木々の隙間に亀山湖の湖面が絶えず明るく光っている。
 すぐに黄色い橋が現れた。障子竹橋と書いてある。



 右手に見える赤いアーチ橋は、さっき渡ってきた川俣大橋だね。左手は豊田大橋だろう。



 押切沢橋からの眺めだよ。
 右手の遠く、わずかに見えているのはダムだろうかね。明るい湖面だよ。空も水も青い。



 川俣押込線は距離たった1キロと、とても短いけれど、まるで湖畔の遊歩道といった雰囲気で、悪くはない林道だったよ。
 林道を抜けた先の月毛橋から眺めた景色だ。



 月毛橋の先、亀山カントリークラブ入り口を過ぎるまで、道はこのように広く整備されているよ。



 月毛トンネルのすぐ先の鮮やかな赤いアーチ橋がとてもきれいだ。



 赤い橋と青空と新緑の山々の色が、見事に調和しているね。橋は小月橋という。



 ふと振り返ると、親子のサルが橋のたもとを横断していたよ。





 県道24号に出た。亀山湖には実に25もの橋があるらしい。
 右手後方に見える赤い二つの鉄橋は、亀山1号橋と2号橋だ。



 県道をしばらく上っていく。車にはたまにしか出会わない。最高だ。



 ここから房総スカイラインを2キロほど走るよ。ここは有料道路で、自転車は30円だそうだ。しかし料金所はどこにあるのだろうね。



 平日で車は少ないが、たまに高速道路なみに猛スピードで通り過ぎていくよ。
 はじめのうちは緩やかな上りだったが、しばらくすると8%ほどの勾配になったよ。





 林道の入り口は笹トンネルの先だ。トンネルを抜けるときはちょっと緊張したが幸い車は1台も来なかったよ。あ~よかった。

 料金所を通ることもなく林道の入り口についたよ。
 さあ、ここからはずっと林道を走るよ。楽しみ、楽しみ。







 少し上るとトンネルが現れた。いよいよ林道っぽくなってきたね。



 林道の、いい雰囲気の中を上って行くよ。





 ダートの支線が分岐していたよ。この支線林道はまだ新しいようだ。だが、途中で行き止まりになるらしい。



 さらにアップダウンを繰り返しながら次第に高度を上げていくよ。新緑がとても気持ちがいい。





 このあたりからは、しばらくの間左側の崖からの落石箇所が続く。はやく通り抜けよう。しかし上り勾配だ。スピードは出せないね。





 落石箇所がなくなってきたよ。やれやれ。





道が下り勾配になったね。





 ここで林道東山線はおしまいだ。全線舗装されていて走りやすい気持ちのいい林道だったね。
 ここからは林道香木原線だよ。



 トンネルが連続して続く楽しい下り勾配だ。ここを通るのは二度目だがここは下るほうがずっと楽しい。次々にトンネルが現れる。出口の先に次のトンネルが見えたりする。









 林道香木原線はここまで。あっというまだ。
 ここからは左へ、林道渕ケ沢奥米線を上っていくよ。





 新緑が透けるようだ。この時期だけだね。いいなあ。



 だいぶ上ってきたよ。日差しはもう夏のようだね。しかしまだそれほど暑くはないよ。気持ちのいい光が周囲に満ちている。







 おや、またトンネルだ。



 今度は切通しだ。変化があって面白いね。



 崖下を急カーブだ。



 風が出てきたね。枯れた落ち葉が舞っているよ。



 遠くの稜線は嶺岡中央林道の稜線だろうか。



 寒くもなく、暑くもなく、明るい日差しがあって最高だよ。



 ここからは林道高山線だね。



 いよいよダートが始まったよ。
 砂利質のダートだが、時には岩肌と砂利が混ざり合ったところもある。強くペダルを踏みこむと後輪がたちまち滑る。





 おや、こんなところに馬頭観音があるよ。ちょっと手を合わせていこう。



 なかなかいい景色だね。このあたりの標高は300メートルくらいあるからね。



 砂利道が続く。だいぶ乾燥しているね。多少埃っぽいが、ぬかるみや水溜まりよりはいい。



 おお、素晴らしい!嶺岡中央林道の稜線だ。





 ここからは林道横尾線になるんだね。ダートが続くよ。
きっとこの林道は、週末ともなればオフロード仕様のオートバイがたくさん押し寄せてくるんだろうなあ。





 道がえぐられているのは雨水が激しく流れた痕だろう。
 深く刻まれた溝にタイヤを落とさないように走るのは結構大変だよ。しかも、上り坂では力を抜いてペダルを踏まないと、すぐに後輪が横滑りする。
 それにしても、こんなところでパンクでもしたら最悪だね。…パンクだけならまだいいが、怪我でもしたらそれこそ大変、誰も助けてくれないね。



 これは自撮り写真。タイミングが合わず、右足がまだペダルに乗っていない。



 いくらか走りやすいところもある。このくらいなら気持ちよく走れるんだが…。



 こんな具合の上りはつらいよ。砂利がなるべく地面にめり込んでいるところを選んで走るよ。道のわきの草の上を走るときもある。砂利が少ない分走りやすいこともあるんだ。



 この辺はかなり荒れた急勾配で、とうとう自転車を押して歩いたよ。しかし足の置き所が悪いとズルッと靴が滑ってしまうんだ。勾配がきついから、雨水も勢いよく流れ、道をこんなふうに削るのだろうね。





 大きな岩が露出している個所もある。乗り上げるときつい。



 ずっとアップダウンが続いたが、いくらか走りやすくなったよ。しかし深い山の中だ。人にも自転車にもバイクにも全く出会わない。





 上り坂のピークを過ぎると、道はどんどん下っていくよ。ブレーキを握りっぱなしで手が疲れる。砂利がとがっている。パンクが怖い。サドルからお尻を浮かして、ホイールが受ける衝撃を膝で吸収するようにして下った。





 小さな集落に出た。
 何やらお堂のような建物があったよ。ここでお昼にすることにした。
 コンビニで買ってきたおにぎりを食べ、コーヒーを沸かして飲んだよ。上総亀山駅付近にはコンビニはないので、電車に乗る前に用意しておいてよかった。





 お堂の前の景色だ。山の中の小さな集落は静かでとてものどかだよ。






 お堂のあったところから間もなく、林道松節線の分岐点についた。きつかった林道横尾線はここまでで、ここからは林道大山線だ。



 林道大山線は距離こそ短いが、前半は大きめの石がごろごろしていて、しかも結構きつい勾配の上りがあり、やはり走りにくいダートだ。







 林道が県道88号にぶつかったところだよ。大山線は短い林道だったね。



 県道を少し行くと、またすぐに林道の入り口だ。いよいよ最後のダート林道、山中線だ。



 はじめのうちは、ちらほら民家の姿が見られ、道も舗装されていて走りやすかった。









 路面は基本的には砂利質のダートだが、勾配がきつくなるところではコンクリートの舗装が施されているようだった。おかげで急勾配の上りでも走りやすかったよ。





 林道豊岡線の分岐点だ。林道田取線につながる林道だね。



 ここからは結構急な上りが続くよ。







 下りもずっとダートだ。ぬかるんでいないのでたすかる。









 林道山中線はここまでだ。これできついダートの林道もすべて終わりだよ。ホッとすると同時にちょっと寂しくもある。でも楽しかったね。





 志駒川に沿った県道182号、通称もみじロードを下っていく。車が全く走っていない。









 地蔵堂の滝だ。橋の下とある。ここは以前にも立ち寄ったことがあったね。





 さあ、ここから今日最後の林道だよ。この林道は全舗装されているという。眺めのいいところがあるらしいのでちょっと期待している。なにせダート道を走っているときは、まったく景色に目をやる余裕がなかったからね。ずっと路面をにらみつけて走っていたよ。



 前半は8~9%の上り勾配だよ。景色を楽しみながらゆっくりとペダルを踏む。上り坂は苦しいが嫌ではない。





 上るにつれ、時折展望のきくところが現れる。なるほど。







 下りになったと思うと、あっという間に林道は終点だ。







 林道を抜けた先の、鹿原の集落だよ。



 集落を抜けると、あとはずっと下りだ。



 トンネルだよ。もとは素掘りだったのだろうが、内部の壁面はコンクリートで固めてあるようだ。





 トンネルの出口から外を見るのは何となく好きだ。



 なおも道は下っていく。林道鹿原線よりもむしろこちらの道のほうが、雰囲気が林道っぽくて楽しい。









 林道鹿原線は「しっぱら」と読むようだが、この橋は「しかはらはし」と書いてあるね。川の名前は不入斗(いりやまず)川というらしいね。



 水を張られた田んぼは、もうすっかり田植えも済んでいて青空を映して光っているよ。





 今日は一日ほんとにいい天気だったね。





 館山自動車道だろうか。上総湊駅はもうすぐだね。



 湊川だ。



 駅へ行く前に、まだ立ち寄ったことのない岩谷観音堂へ行ってみることにしたよ。



 小さなお堂の背後の岩の壁面に、いくつもの横穴が穿たれている。岩谷観音堂の正式名称は大悲山岩谷堂清巌寺というそうだ。









 とても神秘的で不思議な空間だ。
 洞窟は第1窟から第14窟まであり、阿弥陀如来像や仁王像などたくさんの仏像が刻まれていて、一巡すると全国の霊場を巡礼したのと同じご利益があるというよ。





 横穴と横穴は狭く急な階段でつながれているよ。ちょっと楽しい。子供のころあこがれた謎の砦のようだ。





 ここにはなぜか椅子とテーブルが置いてあり、テーブルの上にはランタンが一つ。







 不思議な岩谷観音堂を今日の旅の最後に、みみ爺は上総湊の駅へ向かった。



 ダートの林道はきつかったが、サルの親子に出会ったり、大きな蛇に驚かされたり、鹿の親子が目の前を横切ったりと、いろいろあって楽しい一日だったよ。
 今日も無事でよかったね。お疲れさん、みみ爺。
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