Randonneur旅日記

おじいちゃんの自転車一人旅
輪行サイクリングと
のんびりポタリング

巡礼街道をたどり、秋晴れの岩殿観音へ      2020年10月25日 日曜日

2020-10-31 15:59:11 | サイクリング・自転車旅
 地図を見ていて、以前から気になっていた道があったんだ。埼玉県東松山市にある岩殿観音へ続く巡礼街道という道だ。
 いつものように小川町駅を出たのは9時過ぎ、雲のかけらもない青空が広がっているよ。これこそが秋晴れというんだ。
 熊谷小川秩父線・飯能寄居線という県道の槻川に架かる橋からの眺めだよ。空も水も青い。空気がとても澄んでいる。寒くもなく暑くもなくちょうどいい陽気だ。



 大きな交差点を越えて裏道を行く。
 いい雰囲気の塀だね。今日はたっぷり時間がある。のんびり走ろう。



 西光寺という大きな屋根のお寺があったよ。室町時代の後期に開創されたといわれる曹洞宗の寺院だ。山門の上は鐘楼になっている。
 山門の右手の境内に立派なしだれ桜があった。花の季節にはさぞ見事なことだろう。





 山門の中には小ぶりな仁王像が安置されている。





 槻川の水面がきらきら光っているよ。気持ちのいい朝だ。



 旧下里分校だ。ここの分校カフェでは地元の食材を使用した軽い食事が楽しめるそうだが、まだ開いている時間ではなかったんだ。





 青空が素晴らしいね。



 下里からは槻川に沿った静かな道を行く。この道は去年の4月、桂木観音や弓立山を訪ね、武蔵嵐山へ向かうときに通ったことがあるが、その時とはまた違う景色だ。





 雨のあとで、路面に水たまりのできているところがあるけれど、とてもしっとりした空気に包まれているよ。人の姿もほとんど見当たらない。





 こんなところも通った記憶があるような気がする。



 車も通らない静かな道だ。そこここに秋を感じるね。









 嵐山渓谷だ。





 しばらくはのどかな山村を行く。



 都幾川に架かる和田橋を渡りさらに進む。





 この先から巡礼街道が始まるんだろう。巡礼街道は道がかなり荒れているらしい。ワクワクもするが不安でもある。



 舗装道路が行きどまったところから、いよいよ巡礼街道に入ったよ。
 この巡礼街道は、その昔、慈光寺と岩殿観音・正法寺を結んでいた旧道だそうだ。慈光寺までのルートはよくわからないが、正法寺まではここから何とか辿れそうだよ。



 砂利と草の細い道を300メートルほど進むと、あっけなく舗装道路に出た。赤貫通りというらしい。



 この赤貫通りを右の方へ少し行くと、「サバゲーの森・鳩山」の看板があった。ここを入って行くのだろう。
 サバゲーとはサバイバルゲームのことだね。ものものしい服装の大人たちが、ジャングルのような密林の中で敵と味方に分かれ、エアー銃を撃ち合い、戦争のまねごとのようなことをする。みみ爺には空恐ろしいゲームだ。





 ふたたび荒れた山道になるよ。
 たぶんサバゲー施設へ行く車が通るのだろう、石ころだらけの上に轍が刻まれていて走りにくい。木々に覆われ、まるでトンネルの中を行くようだよ。





 「サバゲーの森」入り口を過ぎると、走りにくい轍はなくなったが、道はさらに細く、欝蒼とした森の中を進むようになる。二、三日前に降った雨のせいで滑るうえにでこぼこしている。





 広い道に出た。笛吹峠とある。この道は旧鎌倉街道ということだよ。





 トイレと、東屋風の休憩所がある。はじめての道で緊張もしていたし、走りにくい道を頑張ったので何となく疲れた。
 休憩所で一休み。



「今日は風が強いですね」
 と、一人で休んでいたロードバイクの中年男性が言う。
「そうですか、今日は風が強いですか。私は山の中を走っていたのでわかりませんでした」
 少し休んですぐにし出発した。
「気を付けてください」
「ありがとうございます」

 ふたたび巡礼街道へ。
 巡礼街道はロードではちょっときつい道だね。
 この辺はまだいい雰囲気だ。



 右手の金網の向こうに倉庫のような建物が見えた。良品計画とは無印良品のことだね。



 林の中をさらに進む。ぬかるみもある。







 ようやくガタガタ道を抜けた。県道41号だね。



 ほっとしたのも束の間、廃棄物処理施設のゲートを入っていくような感じで、さらに荒れた道へ進むよ。





 栗がやたら落ちている。栗のイガでパンクすることがあるので、踏まないように必死でよける。



 細い道だけれどようやく舗装路に出る。
 地球観測センター通りというらしい。力が抜ける感じでほっとしたよ。



 パラボラアンテナだ。ここがJAXAの宇宙航空研究開発機構・地球観測センターだね。





 ここからはもう荒れた道ではない。岩殿観音はもうすぐだね。





 ようやく巡礼街道を出たところは県道343号岩殿岩井線だ。
 物見山駐車場入り口の反対側に、石ころだらけの急勾配の山道がある。100メートルほど頑張って上ると物見山の山頂に出た。山頂からは東松山の街が遠く眺められる。





 ここで、空いているベンチを見つけたので、おにぎりとインスタント味噌汁でお昼にしたよ。
 食後にはコーヒーを入れた。このコーヒーミルは数日前に買ったもので、豆を挽くのは、じつは今回が二度目だ。
 挽きたてのコーヒーの味はやっぱり違う。天気もよく眺めもいい山の上でいただく本格コーヒーは最高だね。



 正法寺・岩殿観音に着いたよ。
 こちらは真言宗の寺院で、坂東三十三ヶ所の十番札所ということだよ。



 観音堂は古刹の雰囲気がすごい。
 みみ爺はこの観音堂を見て、なぜが海辺に佇むひどく年老いた漁師の姿を想ったんだ。擦り切れた洗いざらしの麻のシャツを着て、すっかり膝の出たつぎはぎだらけの古い綿のズボンをはき、裸足で砂の上に立っている。来し方行く末をじっと見つめるような眼差しで遠くを見ているのだ。
 その老いた漁師は、顔も手足も本来の色は消え失せて浅黒く日に焼けし、しかもその皮膚はたくさんの皺としみに覆われている。印象的なのはその眼だけがきらきら光っていることだ。…これがこの古い観音堂の印象だ。







 千手観音を安置するこの観音堂は、創建以来三度の火災に見舞われ、現在のお堂は1872年に飯能市から移築されたという。ちなみに、安置されている千手観音は室町時代のものだそうだ。





 観音堂の前の大イチョウは推定700年の樹齢ということだよ。みごとだね。



 薬師堂だ。その後ろに見えるのは百体地蔵堂というんだね。



 かやぶき屋根の鐘楼だ。1702年に再建され、東松山市で最古の建物といわれているそうだよ。ちなみに、銅鐘は1322年に鋳造されたものらしい。



 鐘楼の先には、まっすぐに伸びる参道と、その両側に並ぶ門前町の家並みが見られる。



 そのほかの境内の様子だ。





 これは絵馬堂というんだね。



 絵馬堂の背後の崖下に並んでいる石仏群は四国八十八ヶ所仏だ。









 参道へ下りる道が分からなかったので、仕方なく自転車を担いでこの石段を下りたんだ。荷物の詰まったかなり重いフロントバックを付けていたので、この長い石段はきつかったよ。



 どうにか仁王門(山門)まで下りて来たよ。



 仁王門の正面だ。



 仁王門の中には、真っ赤な仁王像が収められている。





 ここは正法寺の本堂だね。ひっそりと秋の日差しを浴びている。



 まっすぐに伸びている石畳の参道を行く。


 参道の先には、赤い橋と弁天島の弁天堂のある小さな池があったよ。
 弁天沼とある。別名「鳴かずの池」ということだ。



 弁天沼のそばに大きな榎が立っている。東松山市の名木とあるよ。



 六地蔵の並ぶ背後は墓地になっている。



 斜面に広がる墓地の中ほどに、阿弥陀堂の板石塔婆というのが立っていた。この大きな板碑から当時の岩殿山の繁栄と信仰の高まりが分かるというのだが…。
 阿弥陀堂は今はなく、岩殿会館となっている。



 時間がまだ早い。そこで東松山にある岩室観音堂とその近くにある吉見百穴まで行ってみることにしたんだ。
 途中の、県道41号唐子橋からの都幾川だ。空と水の色がきれいだね。



 岩室観音堂だ。一見山門のように見えるがこれ自体がお堂なのだ。懸造りという様式で造られている。





 この観音堂は810~824年ころに建立されたと言われているけれど、確かな記録は残っていないそうだ。当時のお堂はその後焼失して、現在のお堂は江戸時代1661~1673に再建されたという。江戸時代のものとしては、懸造り様式はたいへんめずらしいものだそうだ。



 お堂の左右の洞窟内にはたくさんの石仏が安置されている。その数は88体。四国八十八ヶ所の霊地に祀られた本尊を模したものといわれているよ。





 お堂から眺める街の様子だ。



 鎖を頼りに急な岩場を上ると、



 これが胎内くぐりだ。
 岩室観音の胎内くぐりはハート型になっている。胎内くぐりをすると、子宝、安産、子育ての願いに通じるといわれている。みみ爺も行きがかり上胎内くぐりをさせていただいたけれど、さてどんなご利益があるのかね、みみ爺には。



 吉見百穴は岩室観音の少し先にあった。すっかり観光地化されてにぎわっている。



 現在219基の穴が確認されているそうだ。およそ1400年前の古墳時代後期の横穴墓群だ。穴内の台座に棺桶を安置したとされている。







 太平洋戦争中、この岩山には軍需工場が造られた。



 この穴にはヒカリゴケが自生しているというが…。緑色に見えるのがヒカリゴケなのかなあ?


 岩山の上から街を望む。今日の旅の終わりの景色だ。お疲れさん、みみ爺。


 巡礼街道地図


コメント (6)
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林道秩父高原線から釜伏峠へ…みみ爺一人旅        2020年9月29日 火曜日

2020-10-06 08:23:16 | サイクリング・自転車旅
 小川町を出発して、ここは槻川の相生橋のたもとだよ。
 今日は天気がよくなるということで出てきたけれど、重たげな雲が空を覆っている。そのうち晴れてくることを祈りつつペダルをこぎ始めたよ。



 朝まだ静かな街はずれを抜けていく。彼岸花の季節だね。空気がちょっと冷たい。



 空は灰色の雲に覆われたままだが、わずかに薄日が差してきたよ。
 輪行で出かけてくるのは、昨年の11月に柳沢峠を走った時以来だ。新型コロナウイルスの感染が怖くてずっと引きこもっていたわけだけれど、とうとうじっとしていられなくなってしまったんだ。山の景色、山の空気が懐かしい。





 のんびりペダルをこいでいると、一台の車がみみ爺の自転車の右側を並走し始めたんだ。コロナ禍で、何か嫌がらせでもされるのかと思った。気づかぬふりをして走っていると、車はなおもぴたりたりと横につけたまま、こちらのスピードに合わせて並走を続ける。あまりに気になるので振り向くと、窓を開けていきなり、
「素敵ですねえ」
 と声をかけてきた。
「いいですねえ、ランドナー」
「ありがとうございます」
 車はそれからしばらく並走を続け、やがて、
「気を付けてください」
 と走り去っていった。
 てっきり嫌がらせかと思ったのだが、逆に「素敵ですねえ」と言われたので、拍子抜けしたのと同時になんだかとても嬉しかった。

 矢岸歩道橋だよ。この橋は対岸の県道側からは渡ったことがあるけれど、こちら側からは初めてだ。みみ爺の好きな橋だよ。





 県道から見る槻川だ。





 県道の大河原橋から眺めた槻川の上流方向だ。山を背にした静かな流れはいいなあ。



 保育園の子供たちの散歩だろうか。ほのぼのとした、何となく癒される風景だね。



 「道の駅ひがしちちぶ」だ。人が少ないね。平日ということもあるけれど、、コロナの影響もあるんだろうなあ。



 槻川の右岸の道を行く。対岸の県道と違って車も通らずとても静かだよ。青空が少し見える。うれしいねえ。



 杉に囲まれた道をさらに進む。こんな道を走るのは本当に気持ちがいい。。



 あっ!橋がない。



 すぐそばの家の庭先で洗濯物を干していた婦人がいたので訊いてみた。
「去年の19号台風で橋げたまですっかり流されてしまったんですよ。この家もすぐそこまで水が来て、この辺はみんな避難したんですよ」
「いつ頃再建されるんでしょうかね」
「役場では、5年先になるか6年先になるかわからないって言ってるんですよ」

 以前はこんな橋があったんだよ。



 仕方なく来た道を戻り、大門橋を渡って県道を左へ行く。
 先に見えて来たのが落合橋だ。



 落合橋を渡り、そのまま県道11号を行くよ。この県道は熊谷小川秩父線というそうだ。
 落ち合い橋から300メートルほど行ったところにある長谷田橋からの槻川だよ。





 さらに進むと、橋場というバス停の近くに皆谷地蔵堂という小さなお堂があった。赤子を抱いた優しい表情のお地蔵様がいたよ。
 お地蔵様に旅の安全をお願いして再びペダルを踏む。





 道の勾配が少し増してきたころ、こんな看板が現れたんだ。この先各所崖崩れとある。何となく不安になるが先へ進む。



 勾配がさらに増してくるよ。
 擁壁が緑の苔で覆われているよ。しっとりとした山の空気がたまらない。





 槻川の流れが細く早くなってきたね。



 寺の屋根が見えるよ。ちょっと寄ってみよう。



 県道の縁から、いきなり雰囲気のある石段だ。



 簡素で静かな本堂だ。長慶寺という、曹洞宗のお寺だそうだよ。曹洞宗が禅宗の一つであることから、この寺のたたずまいが何となくわかる気がする。



 ご本尊は勢至菩薩像というのだろうか。



 県道11号をさらに上っていく。長慶寺からさほど遠くない白石橋と流れの様子だ。





 さらに先へ進むと工事現場だ。作業員たちは、みみ爺の自転車がのそのそ通り過ぎるまで重機を止めていてくれたよ。ありがとう。



 ふたたび、工事中の看板だ。この先大丈夫だろうかね。



 だいぶ上ってきたよ。道からの景色がだんだんよくなってくるね。



 おや、また工事現場だ。いったい何個所崩れているのだろう。



 沢を下ってくる水が小さな滝の連続のようだ。



 いい景色だなあ。もう少し晴れていればもっといいんだがね。



 いよいよ林道秩父高原線だよ。以前からいつか走ってみたいと思っていた林道なんだ。
 通行止めとなっているよ。しかし、自転車なら何とか通れるかもしれない。もし通れなければ戻ってこよう。よし、行くぞ!もちろん自己責任で。





 古い落ち葉が路面に貼り付いている。だいぶ長いこと通行止めが続いているようだね。



 荒れた感じがするよ。





 ああっ!崩れている!
 どうしよう。これじゃあ通行止めになるわけだ。



 強行突破するなら、狭い側溝の上を行くしかないが、ちょっと怖いね。



 自転車を押して慎重に渡った。途中で足元が崩れないことを祈って。
 おお~、怖かったよ。





 落ち葉が貼り付いた路面は、さっきよりさらに荒れた感じだ。





 あれっ、今度は道がえぐられてなくなっているよ。通れるだろうか。
 遥か前方にガードレールのようなものが見える。あそこまで行くことができれば、また道に出られそうだね。途中が崩れていなければの話だが。
 とにかく行ってみよう。だめだったら戻るしかない。
 自転車を、土が流されて1メートルほど落ち込んだ下へおろし、砂利と草に覆われた道を押して進む。
 後でグーグルで調べたら、ここはもともとダートの部分だったようだよ。それが、表面の土が流されてその分落ち込んでしまったんだね。



 なんとか行けそうだよ。今度は自転車を上へ持ち上げなければ。



 どうにかこうにかクリヤーしたが、この先はどうだろうか。また、もっとひどい崩落現場に出たらどうしよう。


 
 それ以上道をふさがれることもなく、何とか林道は抜けることができたよ。
 崩落で通行止めがなければ、この林道はアップダウンもほとんどなくて走りやすく、静かでいい道だなんだが。
 とにかくほっとした思いだよ。



 このあたりの地名は皆谷という。笠山はじめ高い山々に四方を囲まれている。そのため、日の短い冬などは太陽が高く昇らないとなかなか村に光が差し込まない。皆谷という地名はこのような地形から名付けられたそうだ。
 前方の老杉は朝日根八幡神社の杉だ。



 行く手に暗い木のトンネルの入り口が見える。何となくわくわくするような雰囲気だよ。



 この坂は、自転車を押して上ろうかと思ったほどの急勾配だった。フロント24T、リア32Tの超軽いギアーでもきつい。なぜこんなにきつい坂でも頑張るのか自分でもよくわからない。押して歩けばいいのに。意地になってペダルを踏んでいる。



 なんとか急勾配を上り切ったこのあたりから高原牧場の敷地内に入るようだ。勾配が緩くなりほっとする。



 ところが、ほっとしたのも束の間、またも目の前に、さらに巨大な崩落現場が現れたんだ。



 ああ~、これはダメかな、戻るしかないかなと、半ば諦めかけた。
 もう少し近くへ寄ってみよう。
 恐る恐る近寄ってみると、崩れ落ちた崖際の草むらに何となく人の歩いたような痕跡が残っている。行けるかもしれない。
 自転車を押して、そろりそろりと崖際の草の中へ。
 ザザーッ!
 と、崩れたらおしまいだ。だれも助けには来てくれないだろう。息を止めて緊張して進んだ。
 あ~よかった。
 あとで写真を見ると、いつ崩れてもおかしくないようなありさまだった。いまだに、夜、布団の中で何度もこの場面を思い出しては目が冴え返ってしまう。





 もうこれ以上崩落個所がないことを祈りながら先へ進む。



 おやっ、またか?
 しかしこれは大丈夫そうだね。





 ああ、いい感じの道だなあ。静かでいいなあ。



 稜線に出たようだからもう大丈夫だろう。







 崩落個所を手書きで記した地理院地図だよ。



 
 秩父高原牧場の直売所や、「めーめーハウス」は平日で閉まっている。
 大きな駐車場の前のベンチでお昼にした。
 おにぎりとコーヒーとシジミの味噌汁だ。



 牛はたくさんいたけれど、人は中国人観光客が数人いただけで、静かでよかった。ゆっくりおにぎりを食べることができたよ。
でも、天気はいまいちだ。





 崩れている個所はもうなかったが、通行止めになっているところはあった。そこを過ぎると二本木峠だ。
 林道和知場線はこの二本木峠から和知場集落を抜けて県道294号へ下りていく道だね。





 杉木立の間に県道が見えるよ。あれは皆野のほうへ下る361号だね。
 こんなふうに木の間から見下ろす風景は好きだなあ。



 地図には名前が載っていなかったが、ぐみの木峠というんだね。
 このあたりでも熊は出るんだ。まさか熊は出ないだろうと高をくくって、クマよけ鈴は持ってこなかったよ。鈴の代わりに、大きな声で独り言をしゃべってみたりする。



 釜伏峠だ。この先はずっと下りだよ。 もう崩落もなさそうだ。一安心だね。





 さあ、下って行こう。



 あっという間に中間平だ。



 展望台へ登ってみたよ。天気がよければ、きっともっと素晴らしい景色なんだろう。







 小さな集落があった。





 空が分厚い灰色の雲に覆われているうえに、この薄暗い山の中で、突然ナビが電波を受信しなくなった。この道で大丈夫なのか疑心暗鬼のまま下っていく。



 明るいところに出て、ナビが正常に作動し始めたのでほっとした。
 ここはサンショウウオの里というようだ。サンショウウオを見ることができるのだろうか。





 県道294号を少し進む。車は少ない。



 折原小学校の前を通っていくと、實聞寺という小さなお寺があった。覗いてみると、本堂の前に「たわし地蔵」というのがあったよ。
 お地蔵様を自分の体に見立てて、調子の悪いところや病んでいるところをタワシで洗うことにより、回復祈願ができるという。回復したらそのタワシを奉納するそうだ。



 八高線の踏切を越えて、線路沿いの静かな道を小川町まで行くんだよ。





 途中、こんな橋があった。





 折原と竹沢の中間あたりに一か所小さな山越えがあるが、これは大した坂ではない。





 あとはまた、ひたすら線路伝いに行く。







 蟹沢沼緑地だ。小さな公園になっている。
 ここから小川町は目と鼻の先だよ。
 お疲れさん、みみ爺。


 今日は本当にハラハラ、ドキドキするところがあったね。でも過ぎてみれば楽しかったよ。
林道秩父高原線は、今は通行止めになっているけれど、崩落個所が修復されて開通したら、静かで走りやすい、素敵ないい林道だと思う。
 とにかく楽しかった。やっぱり自転車旅はいい。元気なうちはまだまだ走ろう。
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