Randonneur旅日記

おじいちゃんの自転車一人旅
輪行サイクリングと
のんびりポタリング

みみ爺ひとり旅、新緑の厳道峠・天神峠を行く (2)       2013年5月9日 木曜日

2013-05-16 14:18:38 | サイクリング・自転車旅
       道志みち(野原)→天神峠→藤野
       

 
 厳道峠という、いかにも恐ろしそうな名前に、来るまではちょっとビビっていたんだ。その昔、盗賊どもが出没したという伝説のある峠だよ。とにかく無事に越えることができて良かったよ。それにしても鉄塔からの眺めは抜群だったね。きれいな富士山が見られたのはラッキーだったよ。関東地方に住んでいれば、いつでも何度でも見る機会がある富士山なんだけど、見るたびに改めて感動するというのは何故だろうねえ。

 国道413号、通称“道志みち”だ。歴史のある道だよ。ご存じのとおり西は山伏峠を経て山中湖へ、東は津久井湖へと続く。



 けっこうきついアップダウンがあるんだ。
              

 国道だけど、たぶん平日だからだろうが、ここも車が少ない。そのかわり、何度もオートバイ軍団とすれ違ったよ。まるでレーサーのようにかっ飛んで行くんだ。
       


 丹沢山塊だよ。


 
 キャンプ場のようだね。道志みち沿いにはたくさんのキャンプ場があるらしいよ。
       


 この道志みちは、みみ爺が若い頃から一度は自転車で走ってみたいと思っていた道なんだ。この年になってようやく、ほんの少しだけど実現したというわけさ。感慨深いよ。

 上青根というあたりで道志みちをそれ、綱子大川原林道へ向かうんだ。
 大川原橋のすぐ手前にある水神橋だよ。
       


 この橋の上からの道志川の眺めは絶品だったね。浅く幅広い流れで、大小の岩や小石にはじける水が日の光でキラキラ光ってるんだ。みみ爺の目には、まるでとてつもなく広い光の絨毯みたいだったよ。こんなきれいな水の流れを見たのは初めてだ。感動するなあ。今日は本当についてるね。
       

                                    



 こちらは大川原橋だよ。河原の管理をしている地元の環境整備の方に写してもらったんだよ。
       

                                
                                       
    
 橋の下に広がる河原でお昼にしたんだ。家から持ってきた“尾西のチキンライス”の袋を開けて、中に沸かしたお湯を注ぎ、景色を眺めながらできあがりを楽しみに待ったよ。さて、食べようと思って再び袋を開けたんだ。いいにおいがするよ。
 ところが、スプーンを入れてかき混ぜていると、なんだか変なものが出てきたんだ。脱酸素剤の袋なんだよ。すっかりお湯につかって茹であがってしまってるね。食べられないと書いてある。こんなものを一緒に加熱してしまったから、もちろん食べないほうがいいだろうね。いいにおいのするチキンライスは諦めることにしたよ。はじめに作り方をよく読まないからこんなことになったんだよ。これを自業自得というんだ。
 けっきょく、お昼はコンビニで買っておいたあんぱん1つとコーヒーだけになったよ。悲しいね。まっ、仕方ないか。そのかわり、あんぱんがおいしかったね。これから自転車に乗るときは必ずあんぱんを買うことにしよう。
       

                                


 天神峠へ向かうよ。



 ここからが綱子大川原林道というんだが、ゲートは開いているね。
       


 森の中をどんどん上っていくよ。がんばれ、がんばれ。
       

                                       

    
 ほどなく峠についた。眺望もない峠だよ。地図で見ると奥相模湖が近くにあるから、もしかしたら湖を見ることができるかもしれないとひそかに思っていたけれど、木々に遮られていてそれはなかったね。木立に囲まれた薄暗い峠だ。でも、こんなさみしい峠も意外といいもんだよ。
       



                                  
 峠からの下りだ。石ころや木の枝を踏まないように走ろう。こんなところでパンクでもしたらほんとに困るよ。ゲートだ。
       

                                 


 綱子だ。こんな山の中にもひっそりと集落があるんだ。
       




 さらに道を下っていくよ。静かだなあ。
       

                                




 吊り橋へ行くにはここを左へ進むんだ。
       


 道はさらに荒れてきたね。ちょっと心細いよ。
       

                                                                 

 ほら、吊り橋が見えてきたよ。実はみみ爺、この吊り橋を渡るのを楽しみにしていたんだ。吊り橋とトンネルが大好きなのさ。
       


 一度に渡れる人数は10人までと書いてあるんだ。木造の吊り橋だよ。木の傷み具合が、風雨にさらされた年月を感じさせるね。ちょっと怖いよ。壊れないかね。
   
       




 下に流れているのは秋山川だよ。





 県道35号に出て、名倉方面へ向かう。日がだいぶ傾いてきたよ。
       

                                


 あらら、これは最近のことだよ。ちょっとビビるね。フロントバッグにさげてあるクマよけ鈴を手でガラガラ鳴らしたよ。潜んでいるかもしれないクマ君に聞こえるようにね。



 下り坂で通り過ぎそうになるが、ここは右だよ。
       


 小さな茶畑があったよ。そういえば新茶の季節だね。新茶が飲みたいねえ。歳をとるとお茶が大好きになるんだ。それと甘い和菓子。黄身しぐれとか鹿の子とか。
       


 また上り坂だ。
       

                                


 小さなピークだ。金剛山への登山道があるね。
       

                                


 こんどは下り坂だ。
       


 葛原神社(とずらはら)の前だよ。
       


 そしてまた小さなピークだ。石楯山登山道の道しるべがあるよ。名倉峠というのはここのことかね。
              

 もうすぐ藤野だ。何だろう、不思議なものがあるよ。空から落ちてきた飛行機かロケットの一部かね。
       


 そうか、藤野は芸術の街だったね。
              

 …それにしても芸術ってなんだろね。このオブジェを見てもさっぱりわからないよ。みみ爺には、芸術を理解する想像力というものが足りないということかなあ。
 ほ~ら、藤野の街が見えてきたよ。



 弁天橋だ。
       


 いよいよ旅も終りだ。
       

                                                                

 みみ爺お疲れさん。厳道峠、天神峠と変化に富んでいて楽しかったね。そして、またひとつ自信がついたよ。…お腹がすいたなあ。


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みみ爺ひとり旅、新緑の厳道峠・天神峠を行く (1)        2013年5月9日 木曜日

2013-05-12 13:20:08 | サイクリング・自転車旅
         上野原→厳道峠→道志みち
       

 今朝は4時半に起きたんだよ。さすがに眠いね。年寄りは早起きだっていうけれどそうでもないよ。いつもはけっこう朝寝坊なんだ。電車は通勤時間帯で、高尾までずっと立ちっぱなしだったのでちょとつらかったね。高尾から甲府行きに乗り換えて、やっと20分ほど座ることができたよ。
 
 駅を出て、桂川橋の手前のコンビニで水とあんぱんを1個買ったよ。それだけかって?昼飯用には“尾西のチキンライス”を持ってきたのさ。うまいかどうか食べたことがないからわからないけれど、とにかく軽いからね。
 橋の上から上流の方の眺めだよ。空は真っ青だ。今日は最高にいい天気だよ。空の青、山の新緑、静かな水面。これを目にしただけで、眠気が消えていくようだよ。さあ、厳道峠だ。頑張るぞ。

                

 県道35号線だよ。やっぱり平日はいいねえ。車が少ないからね。だから風景ものどかだよ。車の音がしないというのはいいことだねえ。
         

 
 神明社だよ。大きな銀杏の木だね。これは有名な銀杏らしいよ。              
       
      
      
 神明社を過ぎて、道はゆるやかな上り坂だよ。
       


 左の方に見えるのが新天神トンネルだ。ここは右へ行くんだよ。
             

 すこし坂を上って行くと旧トンネルの天神隧道の入り口が見えてきたよ。みみ爺はこちらを抜けるんだ。新しい立派なトンネルより雰囲気がいいからね。旅は雰囲気が大切だよ。トンネルの中は真っ暗だよ。
           


 トンネルを出て再び県道35号に戻るけど、すぐにまた逸れるんだ。35号線は左の方らしいね。ここを右へ行くんだよ。
              


 そしてまたトンネルだ。田野入トンネル。新しいトンネルだから、中は広いし明かりがついているよ。走りやすいと言えば走りやすいが、なんだかつまらないね。トンネルだって味わいが欲しいよ。文句があるなら通るなって? そりゃそうだ。休日ともなればたくさんの車が通るんだろうね。今日は1台も通らないからいい。トンネルの中で車に追い越されるのは怖いからね。それがダンプだったりするとほんとに恐怖だよ。まず爆音がすごいんだ。
       


 トンネルを抜けるたびに山が濃くなるようだね。ほんとにいい天気だよ。
       



 またトンネルだよ。今度は秋山トンネルだ。
       


 このトンネルの手前を右へ行くよ。ほら、また雰囲気の良いトンネルが見えてきたよ。桜井隧道だ。もちろん中は真っ暗だ。水滴が落ちているところもあるよ。サングラスは外そう、何も見えないよ。路面の状態はそんなに悪くないようだがゴツゴツしてるね。
       
        


 おや、何か見えてきたよ。
       


 観音様だよ。やすらぎ観音と書いてあるね。旅の始めに観音様に会えたのはラッキーだね。旅の無事を祈っておこうかね。後ろの新緑がきれいだよ。

     

 秋山川を渡って、いよいよ厳道峠へ向かうよ。覚悟はよいか? 名前からして手強そうな峠だからね。
         


 安寺沢川に沿って上って行くんだ。山がきれいだねえ。朝の眠気はもうどこかへ行っちゃたよ。今はすっかり元気さ。新緑の山々を目の奥にしっかり焼きつけておこうかね。
              



 おっと、クマ出没注意だ! 気を付けよう。鈴は付けたぞ。少し強力にしたんだ。
         


 車の音が聞こえないね。ずっと安寺沢川の瀬音だけを聴きながら上っていくよ。いいねえ。
           

 熊野神社の前を行く。熊野神社というから、ここも紀伊の熊野三山の神様を祭っているんだね。
       


 そばにあった橋だよ。ちょっと渡ってみたくなる橋だね。
       


 安寺沢橋を渡るよ。苔むした古い橋だ。気付かずに通り過ぎてしまうような橋だけれど、この古い感じがなんとなくいいね。
              


 最後の民家を過ぎたあたりから道の勾配がどんどんきつくなってきたよ。そして、安寺沢川を離れるようにヘアピンカーブを曲がり、本格的な上り坂になった。よいしょ、よいしょ。きつい上りだなあ。
         


 崩落個所だ。

       

 一休みだよ。名前のとおり厳しい道だね。汗が目にしみて痛いよ。背中もびっしょりだ。でも、つらいとも、いやだとも思わない。不思議だね。山はいいなあ。
       


 林道の標示板だ。
       


 林道の表示から5分ほど上ると、眺めのいいところに出たんだ。望遠レンズで写真を写している青年がいたよ。白くかすんでいてよくわからないが、空気が澄んでいれば遠く厚木方面のビルが見えるそうだよ。いい眺めだなあ。この場所は厳道峠を訪れる人が必ずカメラに収める所だそうだ。

        


 何だろうね。こんな山の中に子供たちの叫び声だよ。峠に近付いて行くにしたがって叫び声が大きくなってくるね。
 不思議に思いながら峠に辿り着いたよ。何のことはない。峠の碑の前で大勢の子どもたちがお昼を食べていたんだ。遠足で来たんだという。みみ爺は勝手にこの厳道峠を怖い峠、厳しい峠と思い込んでいたから、子供たちの声を不思議に思っただけで、考えてみればこんないい天気だもの、子供たちが遠足に来たってちっともおかしくないわけだね。右手の山道からも、叫び声を上げながら元気に駆け下りてくる子供たちがいたよ。転がり落ちてくるんじゃないかと思うほど元気だよ。子供たちはみみ爺の姿を見つけると、口々に元気な声でこんにちわ、こんにちわと言っている。


       
「この上にのぼると眺めのいいところがありますよ」
 と先生が言う。
「子供たちの足でも2分くらいですから、自転車を置いて行ってみたらどうですか。鉄塔がありますからわかります」
 とっつきの階段の先は山道だよ。土が乾燥していて、うっかりすると足が滑るんだ。子供たちはすごいなあ、こんなところをぴょんぴょん走って下っていたからね。みみ爺はずっとペダルを踏んでいたから足がものすごく重いよ。すぐ頭の上に鉄塔が見えるんだが、足がなかなか持ち上がらないんだ。
 やっとの思いで鉄塔の下に辿り着いたら、そこに子供たちを引率してきた先生たちが休んでいたよ。


         


 もうすぐ世界文化遺産になる富士山が見えたよ。きれいだなあ。ここからの眺めは本当にいい。ここまで登ってきてよかったよ。頑張って峠を上った最高のご褒美だね。


             

「失礼ですがおいくつですか」と若い先生。
 じき64になると言ったら驚いていた。
「お元気ですねえ」
 と明るい声だ。
 みみ爺、そう言われたことがなんだかとてもうれしかったよ。
 
 さあ、下りだ。左の新しい道、野原林道を下るよ。
              


 きれいに舗装された道だが、あちこちに土砂崩れの箇所があったよ。道幅いっぱいに水が広がって流れているところもあったね。
         


 新緑の中をどんどん下っていくよ。気持ちいいねえ。ブレーキは握りっぱなしだ。手の指が疲れて痛くなってくるよ。石ころを踏まないように気を付けよう。
      


 下りは早いよ。なんだかんだ言ってもあっという間に道志みちまで下りてきたよ。ここで野原林道はおしまいだね。
       

       (つづく)

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みみ爺のぼやき       2013年5月6日 月曜日

2013-05-06 14:43:19 | サイクリング・自転車旅
 カシミールの地図を見ていて、新しい道を見つけるとすごくうれしいよ。でも、調べてみるとどれも世の自転車野郎たちに既に広く知られているものばかりなんだ。西丹沢の犬越路林道を見つけたときは本当にうれしかったのに、かなり有名な道だったんだ。あまりにたくさんいろんな道があるから、みみ爺の残り少ない人生ではとてもとても全部走り切れるわけがない。悲しくなるよ。
 地図を見るたびに新しい道(みみ爺の中では)を見つけてしまうんだ。つい何日か前にも、藤野から相模湖へ抜ける林道、栃谷坂沢線というのを見つけたんだよ。その時はすごい発見だと思ったんだ。ところが、すでに走っている人がいるんだよ。まっ、そりゃそうだけどさ、ちょっとがっかりするね。でも、そうして道を見つけるたびに、行きたくなってむずむずしてくるんだ。頭の中のメモ帳に箇条書された峠や林道を、いくつ走ることができるかなあ。交通費もけっこうかかるしなあ。あ~あ、もっと若い時から走っていればよかったなあ。ため息ばかりが出てくるよ。
いつも頭の中が自転車旅のことでいっぱいなものだから、日々の行動がどこかで自転車とつながっているらしい。
「自転車のことしか考えていないんだね」
 いやみが女房の口から出るのはしょっちゅうだよ。
「ほかのことはみんな忘れちゃうんだから」
 だとさ。
 出かけるタイミングがなかなかつかめないんだ。天気があまりよくなかったり、こちらの体調がイマイチだったり、つまらない用事ができたりするんだよ。それで仕方なく、足が弱らないようにと2日に1っぺんぐらい近所を走り回ってくるんだ。この小さな自転車で1時間ばっかしね。なるべく坂道を選んでさ。

          

 ランドナーはいつでも出かけられるように輪行袋の中に納まっているんだ。もっといいミニベロが欲しいけれど、金もないからこの安物の折りたたみ自転車で我慢しているのさ。
 半年くらい前に、どうしても上れなかった激坂があっるんだ。距離は短いが斜度25%ぐらいはありそうな見上げるほどの急坂だよ。ともすると前輪が浮き上がったり、小石をふんで後輪が空転したりする。その坂を2、3日前に再度挑戦してみたら登りきることができたんだよ。

              

 なんだかすごくうれしかったね。上り切っても膝は痛くはならなかったよ。普段から坂道を選んで走っていたからかね。続けるというのはけっこう力がつくもんだよ。
連休はいい天気だったね。みみ爺はどこへも行かなかったんだけどさ。子供たちがきていたし、どこへ行っても混んでいるようだったしね。
 ゴールデンウイークが過ぎて、あたりが静かになったら、いよいよ旅に出るかね。
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みみ爺お気に入りのクロップドパンツ         2013年5月5日 日曜日

2013-05-06 08:59:07 | サイクリング・自転車旅
 ランドナーによく似合うサイクリング用のズボンが欲しいなあって、ずっと考えていたんだ。いろいろ調べてみたけれど、いいものはだいたい10,000円以上するんだよ。年金生活者のみみ爺にはちょいと高すぎるね。そこで、ユニクロへ行ってみたんだ。もしかしたら気の利いたのがあるかもしれないと期待半分だったが、うまい具合に7分丈のストレッチクロップドパンツがあったんだ。マネキン人形が穿いている姿もとても恰好が良かったよ。早速試着室に持ち込んで穿いてみたのさ。7分丈だからマネキンが穿いているのも当然ふくらはぎまでの長さだった。ところが、みみ爺が穿いてみると、裾がくるぶしまで来るんだよ。これじゃあ7分丈じゃなくて、普通の長さだ。いくら短い脚だからって馬鹿にするんじゃあない。なんて腹を立てても仕方がない。けっきょく形やストレッチ素材が気に行ったのでそれを買うことにしたんだ。ついでに、みみ爺の足の長さに対しての7分丈に直してもらったよ。1,990円だ。これ、けっこう気に入ってるんだ。今年はこれを穿いて走るつもりだよ。へへっ、嬉しいなあ。

                    
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