Randonneur旅日記

おじいちゃんの自転車一人旅
輪行サイクリングと
のんびりポタリング

浅間林道・時坂峠へ…みみ爺一人旅         2019年9月6日 金曜日

2019-09-11 20:51:11 | サイクリング・自転車旅
 武蔵五日市駅だ。



 朝9時半ごろで、まだそれほど暑くはない。予報では、今日一日は終日晴れるそうだが、明日は午後から曇ってくるという。平日に出かけられるのは、仕事を追われた爺さまの特権だね。



 この駅は目の前にコンビニがあるのでとても便利だよ。水とおにぎりを買ってすぐに出発。9時半だ。
 都道33号、檜原街道を500メートルほど西へ走り、ガソリンスタンドのところから斜め右手に細い道へ入っていく。
 五日市郷土資料館のそばにある立派な茅葺き屋根が目にとまった。
 旧市倉家住宅とある。江戸末期の一般的農家で、市の指定有形文化財ということだよ。保存状態がいね。すばらしい。



都道と並行するように続くこの道は何度走っても気持ちがいい。車がほとんど通らないよ。





 去年の9月、自転車仲間のIWAさんと星竹林道を走ったときもこの道を通っているが、自転車にはいい道だね。



 ちょっとしたアップダウンはあるが、木陰はとても涼しい。



 ここが星竹林道の入り口だ。ダートの上りがきつかったのを思い出すよ。



 ここはコンクリート舗装の急な上り坂だよ。坂の途中にあったお地蔵様に力をくださいとお願いした。





 上りきったところに製材所がある。ホッとして水分補給。水が美味しい。



 今度は下り坂だ。目の前に大きくそびえる緑の山を眺めながら下っていくのは気持ちがいいね。



 青木平橋から見た上流の景色だよ。先の方に、帰りに渡るつもりの西青木平橋がわずかに見えている。



 檜原街道に出てまもなく、きれいなトイレがあったよ。
 以前この場所にあったのも、たしか落ち着いた感じのとてもきれいなトイレだったと思うが、まったく違うイメージだったような気がする。きっと最近建て替えられたんだろうね。



 橘橋を渡ったところから檜原街道をはなれ、右へ都道205号へと進む。
 さあ、目印の「檜原とうふ・ちとせ屋」さんだ。ここからいよいよ浅間林道へ向かうよ。その前に水を飲んで一休みだ。



 払沢の滝入り口だよ。
 払沢の滝は、6年前、2013年11月に奥多摩側から鋸山林道を走って来たときに立ち寄っているので、今日はこのまま通り過ぎるよ。
 この先から林道が始まるんだね。どんな急勾配が待っているのかね。



 石積みの擁壁は緑の苔で覆われている。とても涼しい。



 石の欄干も苔だ。いい雰囲気だね。



 ここが自転車乗りに有名な巻貝カーブだね。夏草に覆われていて、巻貝状に積まれた石は見えないね。
 きつい勾配も道の外側を走ればそれほどではないよ。



 林道はやっぱりいいね。空気が美味しいよ。
 ツクツクボウシの声がしきりだ。秋だね。
 もっとも、みみ爺の耳の奥では、年がら年中アブラゼミやミンミンゼミが鳴いているけれど、今林道で聞こえるのはツクツクボウシだ。



 こんな山の中にも人は住んでいる。
 民家の横を通り、さらに上って行く。汗が額を伝って目にしみる。



 でも、日陰は涼しい。冷蔵庫の扉を開けたときのような冷気が全身にあたる。
 想像していたほどきつい勾配でもない。





 視界が開けてきたよ。すばらしい。





 ガードレールも何もない崖っぷちの道だ。落ちたら最後だ。はるか下に、さっき横を通った民家の屋根が見えるよ。





 そんなに標高は高くないのだが、高い山の山奥を走っているような、そんな雰囲気がある。このあたりはすばらしいビューポイントが続くよ。



 いい林道だよ。本当に来てよかった。





 上りきったね、峠の茶屋だ。



 この最高の景色を眺めながら、お昼のおにぎりを食べたんだ。



 近くに大山祇神社というのがあった。無事に上ってきたお礼をしたよ。





 下りはかなり勾配が急だ。





 ガードレールにもたせ掛けているが、自転車はかってにズルズルと走り出しそうだ。



 いい景色だなあ。





 すごいスピードで下っていく。気持ちがいい。



 あっという間に下りて来たよ。小岩の集落だ。





 都道205号をしばらく走るよ。下り坂だからぐんぐんスピードが出る。車もない。涼しい。気持ちがいい。



 道が大きく左へカーブする手前で、いったん都道を離れ、北秋川に架かる赤い欄干の「夏地橋」を渡るんだ。





 ここからは都道とは川を挟んだ反対側の細い道を行くよ。





 集落を抜けて上り坂になってきたよ。





 まるでここも林道のような、いい感じの道だよ。路面の苔もいい感じだ。





 ピークを過ぎて下っていくと神戸川に出たよ。



 神戸川に沿って下り、ふたたび都道205号に出る。
 都道205号もどんどん下る。ずっと下りで快適だよ。





 北秋川橋を渡り、ふたたび檜原街道にもどってくる。
 檜原街道の橘橋のところから500メートルほど下ったところで、左手の上日向橋を渡るんだ。



 橋を渡ったところから右へ川に沿って走り、コンクリート舗装の急勾配を上りきったあたり、右手にうっかりすると見過ごしてしまいそうな細い道が、上ってきた道に沿って折り返すように下っているんだ。細い道の先には小さなトンネルが見えるよ。



 みみ爺はその小さなトンネルへ向かって自転車にまたがった。
 しかし、そこで自転車にまたがったのがいけなかったんだ。サドルにお尻を乗せたとたん、自転車は坂を動き出した。勾配がかなりきつかったので、ブレーキを強くかけるとでんぐりかえりそうになる。思わず前ブレーキを緩めたが、きつい勾配で重心が前輪にかかっているため後輪のブレーキはまったくきかない。ずるずると滑るばかりだ。
 自転車から降りることも止まることもならず、ただなすすべもなく、しだいにスピードを増して坂を下っていく。そして、トンネル手前のあたりから路面を覆い始めた苔にとうとうタイヤをとられ、転倒してしまったんだ。
 右手小指の第一関節、左ひざの上、右あごの下にそれぞれ小さな擦り傷を作ってしまった。しかし、スピードがそれほど出ていなかったのでそれだけですんだ。
 自転車は左ブレーキレバーが内側にわずかに曲がっただけだが、それはグイと戻すことができたし、フレームにも傷はつかなかった。
 とにかく体も自転車もたいしたことがなくてよかったよ。
 そもそも、道の勾配を見誤ったことが間違いのもとだったんだ。細道の入り口まで10%以上の勾配を上ってきて、その頂点から細道は、上ってきた道に沿って折り返すようにさらに下っていたので、その勾配が上ってきた道の勾配よりきつくなっていることは、よく考えてみれば当たり前のことだったよ。
 勾配と苔には気をつけよう。

 転倒したところからは歩いて道を下ったよ。ともすると靴が滑りそうだ。やっぱり急な坂だった。
 坂を下りきったところに目指していた吊り橋、下日向橋が現れた。いい感じの吊り橋だよ。吊り橋の長さは34メートル、幅は1メートル。


 
 足元は板張りで心細い。
 自転車を押して渡るが、ゆらゆら揺れているのがわかってちょっと怖い。





 吊り橋を渡り、山道を登り、再び檜原街道へもどって道を下る。
 2キロほど走ったところから、また折り返すように左側の白い車止めのある坂道を下る。暗い道だ。ここも路面には苔が生えている。慎重に下ったところが西青木平橋だ。この橋も以前通ったことがあるけれど、とてもいい橋だよ。橋の上から眺める渓谷の姿がとてもきれいなんだ。





 橋を渡ってすぐ右の細い道へ入っていく。川に沿った静かな道だよ。距離は短いがこの道もなかなかいいね。





 朝走って来た道をしばらくもどり、眺めのいい広い道に出た。



 ここは「瀬音の湯」だよ。きれいな温泉施設だね。足湯もある。



 山道と階段を下り、「石舟橋」のたもとに出た。





 なかなかみごとな橋だよ。このあたりの名所の一つであるらしい。橋の全長は96メートルもあるそうだよ。かなり長いね。



 橋から眺める下の渓谷はすばらしい。紅葉の頃はきっと最高にきれいなんだろうね。







 自転車を担いで階段を上り、また檜原街道へ出て道を下る。
 1キロほど走って、右手の細い道へ斜めに入っていくよ。



 この先で本郷通りの青い沢戸橋を渡り、ふたたび檜原街道に合流して、50メートルほど先にある「五日市ほうとう佐五兵衛」の店の右手の路地を下っていくんだ。とても狭く、見つけにくい路地だよ。
 路地を下り、秋川沿いをしばらくのんびりと走る。





 佳月橋という橋を渡る。この辺りの秋川の流れはだいぶ穏やかだ。





 そしてふたたび坂を上り、茅葺きの広徳寺総門前に出た。こちらは臨済宗のお寺だそうだ。1373年、応安6年の創建という。室町時代の初期の頃だね。親鸞が亡くなって100年ほど後になるのかな。



 山門もまたみごとな茅葺きだ。





 山門を入ると目の前に大きな銀杏の木が2本高くそびえている。雌樹には乳柱が見られるよ。



 本堂だよ。そして玄関。







 鐘楼も重々しさが感じられる。



 静かな古刹を後にし、大和田橋を渡るよ。





 橋を渡ってすぐ右へ、秋川に沿って、静かな流れを眺めながら行く。穏やかな流れの中で釣りをする人の姿が見られる。



 道の先にアーチ橋が見えるよ。あの橋は渡れるだろうか。



 どうやら歩行者と自転車専用の橋のようだ。自転車OKでよかった。あゆみ橋とある。



 その橋を渡り、都道32号・秋川街道に出て、さらに秋川橋を渡って駅へ向かうつもりだったが、まだ3時半だ。
 で、去年星竹林道を訪ねたおり、通行止めで走りそびれた林道横沢小机線へ行ってみることにしたんだ。通行止めは解除されているらしかったから。
 朝出発した武蔵五日市駅前を通り過ぎ、秋川街道をさらに1キロほど進んだところに林道の入り口はある。
 ここが去年は入れなかった林道横沢小机線の入り口だよ。さあどんな道が待っているだろうかね。どきどきワクワクするよ。



 ダート道だ。序盤はそれほどきつい勾配ではなかった。いい雰囲気だよ。めちゃくちゃ静かだ。時刻も時刻なのでかなり薄暗い。





 進むにつれ勾配はきつくなり、ダートもガレてきた。
 そのうちガレ具合がかなりひどくなり、バランスを崩しそうになったので自転車は押すことにした。少し道がよくなるとサドルにまたがったが、またすぐに押すことになる。



 ピーク手前は10%を超える勾配になった。





 どこまでこんなダートが続くのかといい加減いやになった頃ピークにたどり着いたよ。
 さあ、ここからは下りだ。



 ところが、ホッとしたのもつかの間、下りもかなりの急勾配で、しかも上り同様に激しくガレたダートだったんだ。振動や衝撃で自転車がおかしくなるんじゃないかと心配しながらも、必死でバランスを取りながらブレーキを握り続けて下った。



 下りきったところで、パッとのどかな里山の風景が広がったよ。
 ここが横沢入の里山なんだね。東京都が自然保護と里山を守るために指定した「横沢入里山」保護地域だ。山に囲まれ、田畑があり、小川があり、農道がある。なかなかいいところだよ。ホッと一息つける場所だね。





 ゆるい下り坂を下った突き当りを右に曲がると、大きなお寺があったよ。大悲願寺とあった。



 大きな本堂だね。



 大悲願寺は1191年、平安時代に創建された真言宗のお寺だそうだ。国の重要文化財に指定されている古刹だよ。





 立派な観音堂だね。





 こんな堂宇もあった。



 楼門(仁王門)だ。どっしりとした、いかにも古刹といった雰囲気だよ。



 大悲願寺を最後に、みみ爺は今日の旅を終えて、とても満たされた思いで駅へ向かったんだ。楽しい一日だったよ。お疲れさん、みみ爺。
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日暮れ前の手賀沼            2019年9月2日 月曜日

2019-09-04 10:54:13 | サイクリング・自転車旅
 手賀沼を訪ねるのは、いつもは午前中だ。朝8時ごろに出かけて、昼過ぎに帰ってくる。
 今日の午前中は、歯医者に定期健診にいったり、病院に健康診断の結果を聞きに行ったりで忙しかった。
 昼食後、あまりに天気がよかったので、急に思い立って出かけたんだ。2時半過ぎで外は暑い盛りだったけれど、帰りには日も暮れて涼しくなっているだろう。
 夕方、疲れて帰ってくるときに涼しくなっているのは都合がいい。午前中に出かけると、帰りは暑い盛りの時刻になるからだ。
 手賀沼に着いたときには4時を過ぎていて、日もだいぶ傾いていたよ。自転車専用道は人影もまばらだ。



 西に傾いた太陽の光はそれでなくても弱まっていたが、さらに雲に覆われていて、あたりは薄暗い。



 空と雲がとてもきれいだよ。それに夕暮れの静けさが広がっている。





 雲に隠れた太陽から、光の帯が降りそそいでいる。ほんとに静かな光景だよ。



 下手賀川に架かる今は使われていない橋だが、いい雰囲気の橋だ。
 電線にとまっている鳩の姿が、夕暮れの静けさや心細さをいっそう感じさせる。



 すっかり暗くなった帰り道、西の夕焼け空が眺められた。

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