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私の男 桜庭 一樹 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る |
この本は、直木賞受賞作品。
今まで読まなかったのは、『近親相姦』がテーマらしいから。
やっぱり苦手な小説だった。
本好きと言っても、文学には疎い頭をしているから、この手の小説はどう自分の中で消化すればいいかわからない。
2008年から始まり、過去に遡り物語は進んでいく。
どうも自分で腑に落ちないから、過去に何かあるのでは・・・と読み進めるが、結局なんだかわからないままラストになってしまった。
この本は推理小説のような緻密さはないから、なぜ死体をアパートに隠したまま、数年も過ごせるのか説明がない。
恋愛小説でもないから、何故いいとこのお坊ちゃんが、みなしごのような花(しかも胡散臭い養父と同居しているのに)を好きになり、結婚までしてしまったのかその経緯がわからない。
なぜ花の母親は、不倫の子を産み落としたのかわからない。
下世話なことしか考えないオバチャンには難しい本でした。
ただ、ありがちな「心中」という手を使わなかったのは自分としては評価したいところです。