PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

福祉系大学の「夏休み」

2009年07月20日 03時10分36秒 | 大学という場所


大学には、夏休みがある!
そう、思っていました。

大学で仕事するようになれば、長い夏休みがとれる!
そう、思いますよね、ふつう…。

昨年、大学に勤務し始めて、夏休みを心待ちにしていました。
夏になれば、前期の授業が終われば、夏休みがある!

淡い希望は、7月になって、見事に打ち砕かれました。
「夏休み」は、ありませんでした。





昨年7月、先輩の女性教員に尋ねました。
「もうすぐ、夏休み、なんですよね?」

「夏休みなんか、ないわよ」
彼女は、あっさり、きっぱり、応えました。

「へ?でも、夏休み、あるんですよね?」
僕は、(たぶん)鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして、尋ねました。

「学事日程、見てご覧。
どこにも『夏休み』なんて書いてないから」

たしかに…。
「前期授業終了」と「後期授業開始」という項目があるだけで、どこにも「夏期休業」とは…。

え?でも、学校なんだから、夏休みがあるはず…。
僕の幻想は、ガラガラと崩れました。





他の学部のことは、まるでわかりませんが。
社会福祉分野の学校は、資格取得にかかわる実習が、夏にみっちりあります。

教員は、学生の数だけ、実習先の施設を訪問して「巡回指導」をしなければなりません。
多くの学生は2~3週間×2カ所。

うだるような暑さの中、教員はあちこちの施設を訪ね歩く事になります。
一昨年度まで、実習を受ける側だったので、そのことはわかってるつもりでしたが…。

しかも、今年から、各学生に1週間に1回、会いに行かなければならなくなりました。
単純に考えても、昨年までの2倍の負担です。





おまけに、8月もたくさん会議があります。
会議があるということは、それだけ準備もいる訳で。

昨年は、大学の第三者評価を受ける準備やら、カリキュラム改革の検討もありましたし。
オープンキャンパスやら入試説明会やら、イベントもありますし。

しかも、昔の大学と違って、学部の前期授業は7月いっぱいあって、
後期の授業は、9月早々に始まります。

講義は、前期・後期に必ず各15回、やらなければならないそうで…。
休講は認められず、必ず補講をしなければならないそうで…。

僕らの学生時代は、たしか2ヶ月半以上、夏休みがあるのが当たり前だったような…。
今は、小学生の方が、夏休みが長い…。

今の学生たちは、まるで余裕がありません。
同様に、教員も、まるで余裕がありません。





教員も、学生も、まるで余裕のない暑い夏。
もう、今から、予定がいっぱいの「夏休み」が、まもなく始まります。