PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

公式ブログに方針転換

2009年04月29日 01時51分22秒 | ブログのこと
なかなか、記事更新がままならない、このブログ。
研究室のパソコンがウィルス感染したりしてたり、ちょっと疲弊しています。

ブログが盛り上がらないのは、ちゃんとオフィシャルになってないからでしょうね。
公式ブログということであれば、仕事の一環として取り組むことになります。
大学名も氏名もちゃんと出して、業務の一部として記事更新を図ることになります。
いっそ、そうしてしまった方が、楽な気はしますが。

あえて僕が「半公式」などという形で始めた理由は、一応あります。

全く匿名のブログでは、リアルな大学の日常のことなど書きづらくなります。
専門職としてのPSWの仕事や、精神保健福祉領域の情報発信もしづらい。
日常身のまわりのことを記すだけの、本当に個人の日記になってしまう。

一方、全くオフィシャルな公式ブログとなると、自由には書きづらいことも出てきます。
数多ある大学の研究室ブログを見ても、本当にオフィシャルな情報発信のみで。
個人の顔が見えない、面白みのないものばかりのような気がして…。

単なる個人の日記でなく、それなりにリアリティのある情報交流の場にしていきたい。
さりとて、ホンネを語らない、タテマエだけの一方的な情報発信の場にはしたくない。
そんな、ふたつを融合して、良いところ取りで「半公式」と銘打ったのですが…。

でも、ちょっと、この設定は無理があるようです。
きちんと、所属・氏名を明らかにして語るべきでしょうね。
早くカミングアウトしちゃった方が、自分に無理なく発言できそうです。

…ということで、いずれ「公式ブログ」に転換していこうと思います。
始めて1ヶ月もたたないうちの、方針転換です(笑)。
もともと思いつきで始めただけのブログですから、先々どうなるか、わかりませんけど。

行き当たりばったりの『PSW研究室』を、よろしくお願いします。

<(_ _)>

龍龍



※画像は、今仕事をしている大学の校舎です。
 これだけで、もうどこの大学か、わかる人はわかりますね(^_^)v

パソコンがウィルス感染!?

2009年04月23日 01時22分51秒 | 日々の雑記


職場のパソコンがウィルスに感染してしまいました。
メールについては、大学のサーバーでセキュリティーが保たれているそうで。
まったく不用心に、安心していたのですが…。
どうやら、USBメモリーを介して感染してしまったようです。
あの時だな、と思い当たる節はあるのですが。
データを提供したパソコンの持ち主を、事前チェックすることもできないし。
どうしたものか…。

ウィルス検索が、延々と1日中繰り返されています。
いったい、いつ終わるのと聞きたくなります。
感染ファイルは、既に1万件を越してしまいました。
今までのあらゆるデータが、汚染されてしまったということでしょうか?
講義・講演・原稿用にメインで使っていたUSBも、例外ではないようです。
バックアップ保存用に使っていた、外付けのHDDも…。
やれやれです…。

ウィルスを駆除できればいいのですが、隔離することしかできません。
毎日、あれこれのメールが舞い込んできているものの。
皆さんに、返事をして良いものやら…。
隔離されていれば、とりあえず大丈夫と聞いてはいるのですが…。
自分が感染源になって、あちこち迷惑はかけたくないし。
かと言って、メールなしでは連絡調整もままならず。
はてさて、どうしたものか…。

何かと気ぜわしい新学期。
いきなり、のっけから、うんざりな出来事です。
パソコンに強ければ、あれこれ自分でできるんでしょうが…。
自分では為す術もなく、ウィルス検索のウィンドウを眺めています。
学内LAN管理センターの人、早く来てくれないかな~。
サーバーの業者の人、早く来てくれないかな~。
他力本願の情けない僕です。
とほほほほ……。



※画像は、僕の研究室からの眺めです。

ゼミ・ガイダンスを終えて

2009年04月12日 02時30分17秒 | 専門職大学院

新学期が、いよいよ本格的に稼働し始めました。

4月3日に入学式を終えてから、しばらくはオリエンテーション期間です。
健康診断から始まって、学生生活や単位履修に関するガイダンスが続きます。
既に講義も一部スタートしていますが、今週はゼミ(演習)選択についてのガイダンスがありました。

教員も学生も、初めて出会う者同士ですから、良く知り合う必要があります。
履修登録をしてから、後悔しないように、十分に時間をとって学生達にゼミの紹介をします。
1年間つきあっていく相手との、集団お見合いの場です。

ゼミを持つ教員全員が、学生達の前でプレゼンテーションを行います。
演習の概要を口頭で説明する教員や、パワーポイントを用いる教員、色々です。
学生達からすると、パンフレットでしか顔を知らなかった教員たちの肉声を聞く場になります。

教員のプレゼンは、それぞれ個性が出ますが、内容は似通っています。
まず、教員自身の出自というか履歴(生活史?)を自己紹介します。
兼務の仕事や、様々な公職を兼ねている教員も多く、教員同士でも「へぇ~、そうなんだ?」と初めて聞く話しも出ます。

次いで、専門領域のテーマや、実際のゼミの内容が紹介されます。
シラバス(講義要目)の概要が、ここで要約して示されます。
学生からすれば、自分の考えている研究テーマと、どれだけ合致する先生かを査定することになります。

続いて、卒業したゼミ生の取り組みや卒論テーマが紹介されます。
学生達からすれば、モデリングの対象を、自らと重ね合わせる場面といえるでしょうか。
本当は、実際に卒業したOB・OGに来てもらえば良いのでしょうが、そうもいかないようです。

プレゼンが済むと、各教員ごとのグループに分かれます。
だいたいの学生は、既に「この先生のゼミ」と決めているので、その教員のグループに参加します。
教員は「ティーチャー・ショッピング」をすることを勧めていますが、あれこれ訪ね歩く学生は少数です。

各グループで2時間弱、教員と学生でお見合いタイムです。
教員からは、演習で行う内容や、今年度取り組みたいテーマなどが説明されます。
学生からは、自己紹介と取り組んでみたいテーマなどが話されます。
それぞれの話しに、自然と質問や情報交換なども生まれてきます。

来週から、本格的にゼミが動き始めます。
今年の入学生たちも、なかなか個性的なキャラの方ばかりのようです。
教員2年目のゼミがどう展開していくか、今から、とっても楽しみです。



※画像は、キャンパスで学生達に可愛がられている猫です。
 僕がよく煙草を吸う喫煙所の横で、いつもひなたぼっこをしています。

大学の先生は忙しい…

2009年04月09日 00時32分21秒 | 大学という場所


皆さんは、「大学の先生」というと楽そうな仕事のイメージがありませんか?
僕も転職する時、大学に移れば、少し楽になると思ってました。
そんな考え方が、非常に甘かったことは、すぐにわかりました。
前職の病院と、大学とでは、時間の流れがまるで違います。

病院では、医療機関用の院内PHSを持たされ、常に電話に追われていました。
面接相談やグループワークの最中にも、電話からは逃れられません。
1日に少ない時で20件、通常30件、多い時には40件の電話に対応しなければなりません。
PSWの仕事の内容が、関係者との連絡調整を主たるものとする以上、当たり前のことですが。
毎日、いつも目の前の患者さんの課題を即決処理して、日々が慌ただしく過ぎていました。

大学では、幸いこの電話に追われるということはありません。
研究室の電話が鳴ることは少なく、連絡の多くはメールでやりとりされます。
事務からの連絡も、教員間の連絡も、すべてメールで処理されます。
返信が煩雑な感は否めませんが、大学の忙しさは、別の所にあります。
病院現場よりも、長いスパンでの業務管理と処理が求められる場所だと思います。

メールだけでなく、大学では、すべて文字化することが求められます。
言いっぱなしではなく、すべて資料を文章化して提出することを求められます。
研究論文や報告を「ペーパー」にすることが、職業として当たり前の世界だからでしょう。
ネットを介してのデータ処理が当たり前の今日でも、1年間で驚くほどの量の紙が消費されていきます。
書類のファイルと学内冊子等の印刷物だけで、書棚の2段が埋まってしまいました。

大学というところは、やたらと会議のある場所です。
今週は、月曜日から木曜日までで7回あります。
短いものは1時間程度ですが、一番長い全学教授会になると最短でも2時間半かかります。
会議というのは、あくまでも討議する議決機関ですから、その事前準備も下打ち合わせも必要です。
自分がかかわる議題があれば、その倍以上は準備にかかる訳です。

また大学では、当然本来業務として、授業を受け持ちます。
今年度、僕は9科目の講義と演習を受け持っています。
それ以外にも、通信教育科の一部と公開講座、他教授の学部演習を一部お手伝いしています。
1科目の講義90分を話すには、それなりの準備が必要です。
ベテランの先生であればともかく、新米教員にはそれなりの準備が必要です。
1回の講義90分を話すには、下調べとパワポ資料作成だけで約3倍の時間はかかります。
当然、レポート添削と評価、学生の就職相談や指導も多々あります。
「自分の研究にあてる時間が無い」という嘆きは、教員の皆さん共通のようです。

それでも、大学の教員は、当然のこととして自らの研究活動をこなさねばなりません。
僕は、教員1年目の初年度に、ふたつの共同研究班に属していました。
年度単位の事業ですから、3月には報告書を提出しなければならず、かなり追い詰められました。
福祉現場のフィールド調査となると、飛行機での日帰り地方出張も続きます。
外部資金による委託研究だと、経理処理の事務もこなさねばならず、おそろしく煩雑です。
研究室でゆっくり自分のペースで…という期待は、見事に裏切られました。
教科書をはじめ、出版社等からの執筆依頼に応えて、原稿も執筆しなければなりません。
深夜未明の1時~2時まで、自宅でパソコンに向かうという生活になりました。

教育と、研究と、大学運営と。
この三つの業務に、日々追われています。
なんとかかんとか、新米教員の1年を無事こなせました。
2年目の今年、少しは自分なりのペースで仕事をこなせるようになりたいと願っています。



※画像は、キャンパス内の桜です。
 この季節、キャンパスは美しい桜に包まれます。

一期一会の新陳代謝

2009年04月03日 00時01分41秒 | 大学という場所
当たり前の事ですが、大学には年度ごとに、「入学」と「卒業」があります。
目の前の学生への関わりは、けっしてエンドレスではありません。

そんな当たり前の事を、僕はわかっていませんでした。
少なくとも、頭ではわかっていても、実感を伴っては、わかっていませんでした。
かつて自分も、学生として当たり前のようにわかっていたことを、すっかり忘れてしまっていました。

ゼミ合同の卒業旅行に行っていても、あまり卒業と言うことは実感していませんでした。
深夜未明まで酒を酌み交わしながら、楽しいひとときを過ごし、こんな時間が永遠に続くかのように錯覚していました。
帰りのバスの車中で、卒業式の話しになり、急に「卒業」ということが実感されて来ました。

教員になるまで、僕は精神科病院でPSWの仕事をしてきました。
26年間、ひとつの病院で、転職もせず働いてきました。
慢性疾患で治りにくいという精神疾患の特性ゆえ、患者さんとの関わりは長期に及びました。
もちろん、他の医療機関に転院して、かかわりが切れる方もいます。
ご本人の生活状況によって、かかわりのトーンやステージは異なります。
一方で、最初から最後まで、26年間かかわっていた患者さんもいます。
身寄りのないたくさんの方の最期にも、立ち会ってきました。
必要がある限り、エンドレスの対応が求められてきました。

それは、ちょっと特殊な世界であったのかも知れません。
ある意味では、いびつな世界でのかかわりであるとも言えます。
ひとは生活場面を変えながら、新しいひとと出会い、暮らしていくのが当たり前とも言えます。
川の流れのような一期一会を体験できないのは、とても不幸なことなのかも知れません。

一方、大学という場所は、多くの人々にとって巣立っていく場所です。
学生の多くは、そこにずっと滞留することを求めていません。
次の生活のためのステージか、ステップでしかありません。
限られた時間の中で、次の生活のために準備をする場です。
彼ら彼女らは旅立ち、教員は残され、また新しい学生を迎えます。
健康な新陳代謝が、延々と繰り返される場とも言えます。

歳はお互いにとりながらも、十年一日のごとく同じように顔を合わせる、精神科病院という空間。
毎年毎年、年度とともに必ず顔ぶれが変わっていく、大学という場所。
精神科病院も、大学も、どちらも特殊な世界なのかも知れません。
そのギャップの大きさに、僕は未だに戸惑っています…。

明日は、入学式…。
また、新しい学生たちとの出会いがあります。
どんな学生たちが入ってくるのか、今から楽しみです。



ブログ開設のご挨拶

2009年04月01日 23時56分09秒 | 日々の雑記


こんにちは、はじめまして。
『PSW研究室』にようこそ!
大学で教員をしている龍龍です。

僕は、病院の臨床現場で、ずっと仕事をしてきました。
昨年、ひょんなことから、大学の教員になりました。
大学の教員としては、まだ1年経ったばかりの新米です。
もう「新米」とは言い訳できないような年齢ですが。

教員2年目を迎えるにあたり、ブログを開設することにしました。
大学という場は、なかなか刺激に満ちた面白いところです。
改めて考えさせられる出来事や、学ぶことがたくさんあります。
日々の身の回りのことを通して、あれこれ記していければと思います。

大学名と名前をハッキリ出して「公式ブログ」としても良いのですが。
ある程度、記事の内容が伴わないと、みっともないので。
しばらくは、様子見ながら、匿名で運営させてもらいます。
この業界の人が読めば、どこの誰か、すぐに分かるかも知れませんが。

今まで、色々なホームページやブログを見て来ました。
この領域のネット配信は、思ったよりも、まだまだ少ないようです。
当事者の発信は、年々盛んになってきています。
それに比べて、専門職の方が及び腰のような印象もあります。

できるだけ、自由な記述と発信の場にしたいと思います。
ひとりのPSWとして、大学の教員として、一個人として、
書き留めておきたいこと、伝えていきたいことを、記していきます。
ご意見やご感想をお寄せ頂ければ、幸いです。