明日…日付変わったので、今日ですが、第52回プロムナード・コンサートです。
今日は、ショパンの幻想曲について。
いわゆる「幻想曲」というタイトルの曲は1曲だけです。
初期のころの「~~幻想曲」というのはありますが…。
幻想曲とは何ぞや?ですが、自由な形式と楽想で作られた曲…とでも言いましょうか。
明確な定義はありません。
この作品は、1841年作曲で、バラード3番と同じころ、恋人ジョルジュ・サンドとの関係もうまくいっていて、ショパンの充実した時期で、傑作と言われる曲がたくさん作られました。
この幻想曲も傑作中の傑作です。
バラード(物語風の曲)の要素もありますが、なんとも不思議な曲で、リストは、ジョルジュ・サンドとのけんかと仲直りを描いたものであると聞いた…と語っています。
そう思って聞くと、曲想の激しい展開がわかるような気もするのですが、はたして真実は…???
3~4小節は、「雪の降る街を」の冒頭がよく似ていますが、作曲者である中田喜直氏は、引用はしていない…と。
冒頭は、非常にゆっくりした序奏で始まるのですが、この部分は何とも理解しがたいのです。
リストによると、ジョルジュ・サンドやリストがショパンの家を訪問した時のドアをノックする音に続いて、ショパンが招き入れる描写だということですが、葬送行進曲だという説もあり、まぁ諸説ある中で、そういうことを考えないで音から純粋に理解するのがいいのかも…とも思います。
私は、3回出てくる非常の抒情的なメロディがとても好きなのですが、変イ長調、変ト長調、変ニ長調と毎回違う調で、おまけに伴奏型も毎回変化していて、非常に覚えにくい…。
いかに魅力的に弾けるか…です。
ということで、ご来場をお待ちしています。