ラフマニノフ(1873~1943)の、パガニーニの主題による狂詩曲は、ピアノとオーケストラによる協奏曲風の曲です。
1934年の作で、大曲にもかかわらずわずか数週間で完成したようです。
パガニーニによる独奏ヴァイオリンのための「24のカプリース(奇想曲)」第24番の主題をもとに、24の変奏で成り立っています。
開始はイ短調ですが、第16,17変奏で変ロ短調になり、この第18変奏では、変ロ短調の平行長調である変ニ長調になります。
パガニーニの主題の「ラドシラ」というモティーフが、反行形「ラファソラ」で使われています。

聴いただけでは、どうしてここにこれが出てくるか??という感じなのですが、実は考えられている…ということなのでしょう。
この第18変奏だけが突出してラフマニノフらしい魅惑的な音楽になっているので、単独でよく演奏されます。
いろんな編曲がありますが、今回弾くのは、オーケストラの音の厚みも考慮した重厚な編曲になっています。
大学院のころ、ピアノの先生にこの曲を弾くように言われたのですが、いきなりこの難しい曲を弾くのはためらわれ、結局、別の候補としてあげてもらっていた、モーツァルトの23番の協奏曲を弾くことにした…という思い出の曲。
特にこの第18変奏は、いつか弾こうと思っていたので、今回弾くことにして、楽しく練習しています。