ぽてちの「人とはちがうモノ」日記

「人と同じことはしない」ぽてちが選んだ、いろいろなモノたちのお話。

「悪霊の島」

2009-10-26 12:25:24 | 読みモノ

「悪霊の島」(スティーヴン・キング)を読んだ。
上下巻で1000ページ近いボリューム。さすがストーリー・テラー、
上巻こそちょっとかったるく感じたが下巻のスピード感のすごさ!
逆にいえばキングファンでない人は上巻でギブするかもしれない。

建築業で成功者となったエドガーはある日事故にあい、右腕を失い、離婚し、
失意の日々を送っていたが、フロリダのデュマ・キーという小島で第二の人生を
始める。突然絵を描きたい衝動にかられ、ないはずの右腕に導かれるように
次々に傑作を生み出す。さらに自分の絵に不可思議な力があることに気づき…。
ここからはまさにキングの世界。不気味な双子の女の子(どうしても
シャイニングを思い出さずにいられない)や資産家の老女など、脇もバッチリで
下巻へと突入していく。上巻は1週間かかったけど、下巻は2日ちょっとで
読んでしまった。

キング自身も10年前、交通事故で瀕死の重傷を負ったらしい。そのせいか
こっちまで痛みを感じてしまうくらい、描写がリアルだった。
最愛の人もあっさり殺してしまう薄情さ(ほとんどの小説はからくも助かるものだけど)はキングならではかな。貴重だと思う。

次作ももうすぐ発売されそうで、楽しみだ。