ぽてちの「人とはちがうモノ」日記

「人と同じことはしない」ぽてちが選んだ、いろいろなモノたちのお話。

「憑かれし者ども」

2009-10-13 14:18:40 | 日記
「憑かれし者ども」(松本清張傑作選 桐野夏生オリジナルセレクション)を読んだ。
このシリーズの中では一番おもしろかった。
中でも「馬を売る女」がいい。
孤独でケチな社長秘書が、馬主でもある社長のもとにかかってくる
競走馬の情報を盗聴し、それを会員を募って電話で売るという
副業を続けている。怪しんだ社長が孫請けの会社社長に頼み、
盗聴の証拠をつかもうとする。しかしこの孫請会社の社長が
とんだ曲者で…。みたいな話。

たしかに「東電OL事件」をもとにした桐野夏生の「グロテスク」に似ている。
でもいつでも女は最後には被害者なのかなぁ。
それを思うと切ない作品。

いま、おなじ松本清張の「砂の器」を読み始めたところ。
何回もドラマになっているけど、観たことはない。
字がすごーく小さい。上下二段。
読み応えあり。