goo

『嫌われ松子の一生』 山田宗樹

『嫌われ松子の一生』
山田宗樹
幻冬舎

アパートで一人殺された松子、53歳の一生を、甥である主人公の
大学生の男の子が辿ってゆく、という形で進んでゆくお話。
普通の聡明であった松子の転落の人生を、不思議なユーモアで
綴ってゆく。
何をしても最悪な方向に進んでしまう。また、立ち直るチャンスはいく
らでもあったのに、自分からその道を選んでしまう!
「ちょっとちょっと~」と思わずにはいられない、作り話のように、とに
かく何もかもがうまくいかない。(作り話なのだけど。(^◇^;))
読んでいて、「何で!」「バカ!」と、いつの間にか松子を応援して
いる自分に気づく。

松子はどうして人に嫌われてしまったのか、どうしてこんな人生になって
しまったのか、どうして殺されなければならなかったのか、どうして
こんなに悲しいラストなのか!
こんな松子がかわいそうで、最後は泣けてしまうのだ。

きっと、松子のような人生(殺されはしないまでも)は、そこかしこに
転がっているのかもしれない。
そして、こんな松子の一生を本を通して見つめ、自分はこうはならない
わよ!と思いつつも、松子がいとおしくなるような、不思議な気持ちに
なった。

映画化が決定したらしい、松子役に、中谷美紀、ということだが、
どうもイメージが違うような?

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ニッポン!ニ... レッサー・パグ »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。