「YESと言ってくれないか……?」
トオル君は私の頬を撫でながら言った。
「キスしてもいい?」
何ヶ月振りかのトオル君のキス……
私は、静かに目を瞑り、川のせせらぎを聞いた。
「YESと言うまで、キスするから……」
トオル君のイジワルは健在だった。
「じゃ、ずっと言わない……」
「それは、困る。のぼせてしまうよ……」
それでも、笑いながらトオル君は静かに唇を重ねた。
頬を撫でていた指が、ゆっくりと胸元のバスタオルを解いていく。
つらかった日々が、涙になって零れ落ちた。
トオル君が去って淋しかった日々も、再会した後のつらい想いも、彼の腕の中で全てが幸せな思い出に変わっていく……
嬉しい……
こんなに嬉しい事ってない……
彼の想いを全身で感じながら、もう、迷いはなかった。
何度目かの彼の唇を受け入れようとした時、私の唇から言葉が漏れた。
「イ……」
その時、トオル君の指が優しく私の顔の輪郭をなぞった。
チクンとした痛みが眉の上を走り、
「いたっ!」
と、小さく叫ぶと、私は思わず眉山を抑えた。
トオル君は、その手をどけながら、
「ここのところが、少し赤くなっているね……。どうした?」
と、私の眉を撫でた。
突然、心臓を激しい痛みが貫いた。
「服、ごめんな」
「弁償するから……」
「慰謝料分」
「お前以外の誰に贈るんだよ!」
私ははっとして左手の薬指を見た。
節くれ立った指が、私の左手を引き寄せ、その薬指にリングを嵌めていた。
―――――学生の身で100万円は無理だから。これはそんなに高くないけど、いつか本当に高いの買ってやるよ―――――
照れ笑いしながら、玄関を出る彼の影が鮮明に浮かんだ。
……カズト!
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トオル君は私の頬を撫でながら言った。
「キスしてもいい?」
何ヶ月振りかのトオル君のキス……
私は、静かに目を瞑り、川のせせらぎを聞いた。
「YESと言うまで、キスするから……」
トオル君のイジワルは健在だった。
「じゃ、ずっと言わない……」
「それは、困る。のぼせてしまうよ……」
それでも、笑いながらトオル君は静かに唇を重ねた。
頬を撫でていた指が、ゆっくりと胸元のバスタオルを解いていく。
つらかった日々が、涙になって零れ落ちた。
トオル君が去って淋しかった日々も、再会した後のつらい想いも、彼の腕の中で全てが幸せな思い出に変わっていく……
嬉しい……
こんなに嬉しい事ってない……
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何度目かの彼の唇を受け入れようとした時、私の唇から言葉が漏れた。
「イ……」
その時、トオル君の指が優しく私の顔の輪郭をなぞった。
チクンとした痛みが眉の上を走り、
「いたっ!」
と、小さく叫ぶと、私は思わず眉山を抑えた。
トオル君は、その手をどけながら、
「ここのところが、少し赤くなっているね……。どうした?」
と、私の眉を撫でた。
突然、心臓を激しい痛みが貫いた。
「服、ごめんな」
「弁償するから……」
「慰謝料分」
「お前以外の誰に贈るんだよ!」
私ははっとして左手の薬指を見た。
節くれ立った指が、私の左手を引き寄せ、その薬指にリングを嵌めていた。
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