翌朝、マンションに戻って鍵を開けようとしたら、逆に鍵が掛かってしまった。
「あれ?おかしいな……。昨日、確かに鍵をかけて出掛けたはずなのに……」
私とカズトは結婚式までもう日がないから、と言う理由で3月から一緒に住み始めていた。
「一緒に住むなんて……。そんな、結婚前なのに……」
と、渋るママに、
「子供が生まれたら二人だけの静かな生活はもう出来なくなってしまいますから、ほんの少しでも2人の時間を持ちたいんです」
と、カズトは願い出て、実現させた。
もう一度、鍵穴を通し、扉を開けると、カズトが「よぉ。お帰り」と声を掛けてきた。
「カズト!昨日は研究室で泊まるって……」
「……のはずだったけど、お前が心配でね」
シャワーを浴びたばかりのようで、半袖にトレパンといった格好のカズトは、タオルで頭を拭きながら、冷蔵庫からウーロン茶を取り出し飲み始めた。
「で、どうだった?」
「……え?!」
「午前中の検査の後、そのまま実家に泊まってきたんだろう?
で、アカンボ元気だったか?」
「……あ、うん」
ドキドキしながら、本当のことを言うべきかどうか息を飲んだ。
「そのこと聞こうと思って、昨日、お前ン家にデンワしたら、誰も出ねーからさ。
やっぱ、心配したよ。食事にでも出掛けた?」
「……う、うん」
「ったく!いい加減、ケイタイ買うぞ!」
と、私の頭をくしゃくしゃにしながらカズトは笑った。
カズトの笑顔に胸が痛む。
何もやましいことなんか無いんだから、言った方がいいのかもしれない。
「あの……!」
そう言い掛けた時、空っぽのペットボトルを頭にコンコン当てていたカズトが、急に大声を上げた。
「あ!やっべー!!ウーロン、ラッパしちまった。ごめん。
今からお前の分、買ってくる」
「え!いいよ」
「よくねぇー。すぐ、戻るから」
カズトは急いで戻ってくると今度はすぐさま着替え始めた。
「今日は早く帰れるから一緒に招待状の続きを書こう」
そう言うと、バタバタと玄関から出て行った。
でも、数秒後、「充電!充電!」と、叫びながら戻ってきた。
「ケータイのこと?」
私が、慌てて、カズトの部屋へケイタイを取りに行こうとしたら、「ちげー」と笑いながら、私の腕を捕まえると、抱きしめて、キスをした。
「充電完了!」
カズトは慌しく扉を閉めると、呆気に取られた私を残してドタドタと出掛けてしまったんだ。
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「あれ?おかしいな……。昨日、確かに鍵をかけて出掛けたはずなのに……」
私とカズトは結婚式までもう日がないから、と言う理由で3月から一緒に住み始めていた。
「一緒に住むなんて……。そんな、結婚前なのに……」
と、渋るママに、
「子供が生まれたら二人だけの静かな生活はもう出来なくなってしまいますから、ほんの少しでも2人の時間を持ちたいんです」
と、カズトは願い出て、実現させた。
もう一度、鍵穴を通し、扉を開けると、カズトが「よぉ。お帰り」と声を掛けてきた。
「カズト!昨日は研究室で泊まるって……」
「……のはずだったけど、お前が心配でね」
シャワーを浴びたばかりのようで、半袖にトレパンといった格好のカズトは、タオルで頭を拭きながら、冷蔵庫からウーロン茶を取り出し飲み始めた。
「で、どうだった?」
「……え?!」
「午前中の検査の後、そのまま実家に泊まってきたんだろう?
で、アカンボ元気だったか?」
「……あ、うん」
ドキドキしながら、本当のことを言うべきかどうか息を飲んだ。
「そのこと聞こうと思って、昨日、お前ン家にデンワしたら、誰も出ねーからさ。
やっぱ、心配したよ。食事にでも出掛けた?」
「……う、うん」
「ったく!いい加減、ケイタイ買うぞ!」
と、私の頭をくしゃくしゃにしながらカズトは笑った。
カズトの笑顔に胸が痛む。
何もやましいことなんか無いんだから、言った方がいいのかもしれない。
「あの……!」
そう言い掛けた時、空っぽのペットボトルを頭にコンコン当てていたカズトが、急に大声を上げた。
「あ!やっべー!!ウーロン、ラッパしちまった。ごめん。
今からお前の分、買ってくる」
「え!いいよ」
「よくねぇー。すぐ、戻るから」
カズトは急いで戻ってくると今度はすぐさま着替え始めた。
「今日は早く帰れるから一緒に招待状の続きを書こう」
そう言うと、バタバタと玄関から出て行った。
でも、数秒後、「充電!充電!」と、叫びながら戻ってきた。
「ケータイのこと?」
私が、慌てて、カズトの部屋へケイタイを取りに行こうとしたら、「ちげー」と笑いながら、私の腕を捕まえると、抱きしめて、キスをした。
「充電完了!」
カズトは慌しく扉を閉めると、呆気に取られた私を残してドタドタと出掛けてしまったんだ。
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