雨の中で

「君は覚えていないかもしれないけど、僕達は２年位前に出会ったんだ」
「え！？」
私は驚いて、顔を上げた。
「ひとめぼれ・・・だったんだ」

いつ？いつのことをトオル君は言ってるんだろう・・・。
出会ったって、どこで？

トオル君の額に流れる金色の髪からは雨の雫が滴り落ちて来た。
私は、手で拭いているうちにトオル君の異変に気付いた。

熱い・・・

「トオル君、熱があるよ！」
私は慌てて、トオル君の体を支えた。
彼は立っているものやっとと言う感じだった。

「とにかく、家に・・・」
私はトオル君の手を引いて家に入ろうとした時、トオル君は膝ががくんと折れてそのまま倒れこんでしまったんだ。








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