FC piaZZista

”セールスマン”が結成したフットサルチーム「FC piaZZista」の軌跡とキャプテンの私生活。

東野圭吾「新参者」

2009年12月29日 10時13分49秒 | 小説
本日、東野圭吾「新参者」を読み終わりました。


「日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。『どうして、あんなにいい人が・・・』周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る」

刑事「加賀恭一郎」シリーズ最新作。
短編から構成される人情ミステリー。
このミステリーがすごい2010年版で大賞に輝いたらしい。

情緒溢れる街日本橋界隈で一人の女性が殺される。
日本橋に有り勝ちな煎餅屋や餅屋、料亭が登場しその店の主人や奥様が容疑者と化し、加賀刑事に追い詰められる。
でも、結局、犯人ではない。しかも、数十ページの短編の中で疑問と推理を展開し、最後は下町ならではの人情で締めくくる。
あっぱれ
このような作品構成と知らずに読んでいたため、一つ一つの短編に消化不良が残ってしまったが、この作品は是非一つの事件を軸に街のあちこちで起こった出来事が絡み合い、最後に真犯人に辿り着くという仕上げになっているということを理解して読み始めたほうが数段楽しめるはず。
電車の中吊り広告で児玉清が大絶賛していたが、そこまでは・・・。と思うものの、さすが東野圭吾と思わせるミステリー仕立てや人物への感情移入がすんなりと出来る庶民派の心を良く理解した記述には毎度毎度脱帽です。

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