ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

「武士の一分」を観てきた

2006-12-17 01:06:02 | Weblog
山田洋次監督の時代劇3部作。そつなく楽しめる。

どの作品にも見られるのは、今の日本には無くなった
清貧さというか、武士の倫理の高さとか、
静かな生活の素敵さを見せられます。

木村拓哉もボーっと気だるい下級武士をうまく演技してて嫌味はありません。
太刀さばきなどはなかなかのものです。

とてもやさしく、とてもしみじみいいなあと思える2時間でした。

映画とは別に、昔の男性(特に武士の)はとても恵まれた環境にあったのだなあ
と再認識。

妻との関係も、徹底的に上下関係があるのが前提だ。
主人が食事する間に一緒の食事は取らず妻は世話をする。
離縁を出来るのも夫だけが判断できる。
家の中ではどしっと座り込んでいればいいのですね。

それと、武士にとって武芸に秀でていることは出世のうえでも重要な要件に
なるのですね。
上昇志向のある上司役の人も免許を持っていることからそんなことを思いました。
人間関係上の力関係では結構そこが反映される部分があるのでしょう。

刀を扱えるというのは誰でも出来ることではないのだ、なんてことも感じた。

主役の彼は免許を持つほどの腕前を持ちますが、ただの毒味役で
風体は上がりませんが。

下級武士だといても使用人を雇わねばならないし、通勤の行き来には
使用人に荷物を持たせる、体裁をとるのも大変です。

うるさい親類付き合いは今も変わりませんね。桃井かおり、そのまんんまです。

しみじみいい映画で十分に楽しい作品だが、スコーンとこれはすばらしい!
といった驚きに満ちたもんじゃない。

3部作の世界に浸りたい方には裏切られること無く見せてくれます。

映画の内容が盲目の武士というだけあって
俺の場合は、弱視の彼氏くんのことを思わない訳にはいかなかったが
優しい気持ちで観れました。

朝日新聞の記事でキムタクがこの映画のインタビューに答えていた。

最近のいじめや自殺に関連して何か伝えたいことは無いか?という質問に

「自殺ができるなら、身を捨てる思いで生きてみて欲しい」と
言ったことが書いてあった。

これは成功者というか、強い意識がある人の考え方でしょうねえ。
そういう考え方も出来なくちゃいけないけれど、今追い込まれている人には
通用しませんよね。それもキムタクにそんなこと言われたくね~でしょ。

武士の一分
http://www.ichibun.jp/
http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/ichibun/index.php


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