(主に女性の)第六感

2011-02-05 06:33:58 | インポート

世の中には偶然の一致ということがある。しかし、単に偶然の一致と言うにはあまりにも出来すぎている話と言うのも時々本当に起こるものなのだ。ただ、たいていはごく個人的なレベルで済んでいるから当事者たちだけが知っている話題ということになる。

計算で割り切れる科学では説明の付かない現象と言うものも現実に起こっていたりするのだが、話しても信用されないようなこととなると、やたらには言わないだけだ。でも、一歩家庭の中に入ってみれば、たいていの方が、お母さんや奥様方の不思議な洞察力に気がついているのではないだろうか。

実際、知人にも家族の身に起こる一大事を察知していたかのような奇妙な前知らせを経験した奥様もいた。夢でこれから起こることを見ていた知人もいる。ただし、夢はいつでも現実になるわけではないらしい。当人にだけ告げられる知らせというのもあるようだ。

普通、女性は自分の家族や大切に思う人の身辺の変化には相当敏感だ。相手が何も言わなくてもその背後に何かがあることはすぐにわかるし、理屈抜きの直感で事態を察知する。いわゆる第六感の働きは男性には理解しきれないのではないだろうか。

ユング心理学の故河合隼雄先生が、意識と無意識と言う人間の心の中での二つの働きについて紹介しておられた。それでいくと古来から女性のほうが無意識に近い存在であるらしい。そのせいか、女性の予知能力(レベルはさまざまだが)や占い好きはあらゆる場面に登場して特集になるほどだ。

だが、すべてを科学の目で見れば解明しきれるというものでもないのだ。あきらかに、本物の不思議なことと言うのもこの世には存在する。知る人があまりいないだけだ。必要以上に知りたがるのもあまり良い傾向ともいえないから仕方がないだろう。

でも、でも、でも、多分、現代社会の閉塞感を打ち破るものがあるとすれば、それはまず価値観の転換、常識的な判断が万能でないことに気づく視点からではないのか。お金や物ばかりが人生ではないことに気づかせる何かが必要なのだ。ありえない筈の話も現実に起こっていることに少しは目を向けたらどうなのだろう。ま、どうせそのままの形では受け入れられるかどうかは怪しいから、昨日、虚実皮膜に書いた通り、おはなしの世界に持っていくしか手はなさそうだが。