2011年11月18日(金)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原頭無2-1)に行きました。午後から見学した「花の館温室」の北緯40度温室エリアに地植えされている原種シクラメンと思われる植物が、可愛らしい花を沢山咲かせていました。(下記の6つは「ヘデリフォリウム」と思われます。)
http://homepage3.nifty.com/cyclamen/cib/species/hederifolium/index.html [ヘデリフォリウム]
原種シクラメン サクラソウ科 シクラメン属 Cyclamen:地中海沿岸から小アジア、中近東、ロシア南部にかけての森林地帯や礫地を中心に、約20種が分布する塊茎をもつ多年草。「原種」とは品種改良されていない野生種を指すので、野生種のシクラメンと言い換えることもできる。草丈は5~15cmで、鉢花として流通しているシクラメンに比べると、葉も花も小型のものが多い。
心臓形の葉を根出し、花色は白やピンク、紫色のものが多く、やや細長い花びらは上に反り返る。株元から花茎を長く伸ばし、1本の花茎に1つの花を咲かせる。花の咲く時期は種によってまちまちだが、開花時期の違いで、「1.春~初夏咲き」「2.夏~秋咲き」「3.冬~早春咲き」の3つに分けられる。これら3つの中でも広く普及しているのは「2.」と「3.」に含まれる種である。属名はギリシャ語の「キクロス」からきており、「円、旋回」を意味し、花柄が受精後、ゼンマイのように螺旋(らせん)状に株元に巻き込むことによるといわれる。
花だけではなく、葉も美しいのが特徴で、丸みのあるもの、尖るもの、浅く切れ込むものなどがある。葉色は深めの緑色で、銀白色の斑が様々な形で入る。その斑の入った姿が個性的で、花の咲いていない時期でも楽しめる。多くの種は夏に生長が止まり休眠する。
シクラメン サクラソウ科 シクラメン属 Cyclamen persicum
葉は根出し、長柄をもつ心臓形または円形をなす。葉の表面は斑紋、葉縁には歯牙がある。花は長い花柄の頂部に単生し、受精すると花柄が螺旋状に巻く。萼片は5、花冠は5裂、雄しべは花冠基部に合着し短い。雌しべは1で細い。果実は蒴果で、成熟すると先端から裂開する。
ヘデリフォリウムC.hederifolium(=C.neapolitanum)はヨーロッパ南部原産で、塊茎の上部から根を出す。葉形、斑紋は変異が多い。秋咲きで葉が伸びる前に開花する。白花の園芸品種もある。戸外で育つ。
プセウドイベリクムC.pseudibericumはトルコ南部の山地に自生し、葉は微鋸歯縁で斑紋が美しい。花は春咲きで芳香がある。
ミラビレC.mirabileは小アジア南西部の原産で、キリキウムC.ciliciumによく似ているが、花冠の先端部が微鋸歯縁になる。秋咲きで耐寒性もかなり強い。
アフリカヌムC.africanumは北アフリカ原産で、花は秋咲きで微香があり、葯は黄色。
ペルシクムC.persicumは現在の園芸品種の基となった野生種で、冬から春に咲き、芳香がある。種小名は「ペルシャ産(現イラン)」の意味だが、実際はギリシャ、トルコ、シリア、イスラエルなどに自生する。花柄は受精後も株元に巻き込まない。
コウムC.coum ssp.coumはギリシャ、トルコ、小アジアなど地中海沿岸地域に広く分布する。花は冬から春に咲き、耐寒性が強く、多くの地域で戸外栽培ができる。花も葉も円みが強く、小型で小鉢栽培に向く。変異が多い。白花cv.Albumもある。
管理:園芸品種に比べて耐暑性も強く、多年草として栽培しやすい。休眠期は乾燥させる。病害虫もあまり心配ない。実生で殖やす。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」&同「山渓カラー名鑑・観葉植物」&下記Webサイトより]
http://homepage3.nifty.com/cyclamen/cib/charm/index.html [原種シクラメンとは?]
http://yasashi.info/shi_00039.htm [原種シクラメンとは:ヤサシイエンゲイ]
http://www.shuminoengei.jp/ec/html/category/001/001/59/category59_0.html [原種シクラメンの商品一覧:みんなの趣味の園芸]
http://homepage2.nifty.com/matsu2001/wildcyc.htm [イモから育てる原種シクラメン]
http://mouzuika2.web.infoseek.co.jp/bbs_cyclamen.html [原種シクラメンへのいざない2008]
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