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peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

祭畤(まつるべ)のケヤマハンノキ(毛山榛の木)

2010年04月06日 | 植物図鑑

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2010年4月4日(日)、朝から天気が良かったので、真湯の「巨木の森」まで行ってきました。2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震で崩落した国道342号線の祭畤(まつるべ)大橋の近くに仮橋が架けられて、現在通行できますが、それとは別に新しい橋の建設が始まっていました。一関市はこれらの被災個所を防災教育の場として活用するため、今後散策路や展望施設などを整備するそうです。

 http://www.iwanichi.co.jp/ichinoseki/item_17650.html [岩手日日新聞社「災害遺構」防災教育の場に 一関市(04/05)散策路、あずまや整備へ]

この橋の付近に「ケヤマハンノキ(毛山榛の木)」と思われる樹木が、花穂を沢山つけていました。

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(上)ぶなの森まつるべ館:この建物の脇を走る舗装路が 祭畤(まつるべ)大橋に続いていた。

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ケヤマハンノキ(毛山榛の木) カバノキ科 ハンノキ属 Alnus hirsuta

全国に分布するが東北や北海道に多い落葉高木。丘陵の上部から山地、川岸や渓流沿いに多い。高さ10~20m、直径15~80cmになる。樹皮は紫褐色。なめらかで、灰色の横長の皮目が目立つ。若い枝には軟毛が密生する。冬芽は長卵形で先は丸く、柄がある。柄を含めて長さ1~1.8cm。表面には毛が生える。葉痕は三角形。葉は互生。葉身は長さ8~15cm、幅4~13cmの広卵形。先端は短く尖るかまたは鈍く、基部は円形~浅いハハ-ト形。縁には欠刻状の重鋸歯がある。側脈は6~8対あり、表面で凹み、裏面に隆起する。表面は濃緑色で短毛がまばらに生え、裏面の脈上にはビロード状の軟毛が密生する。葉柄は長さ1.5~3cmで、軟毛が密生する。雌雄同株。4月、葉の展開前に開花する。雄花序は長さ7~9cm、柄があり、枝先に2~4個垂れ下がってつく。雌花序は雄花序の下方に下向きにつく。

果実:堅果。果穂は長さ1.5~2.5cmの楕円形。果鱗は長さ4~5mmの扇形で黒褐色。堅果は長さ3~3.5mmの扁平な長楕円形で、頂部には花柱が残り、両側に狭い翼がある。植栽用途:砂防樹、緑化樹、根粒菌と共生しているので、治山工事あとの肥料木としてよく植えられる。用途:家具材。現在はアルダー材の名でアメリカから輸入されている。器具材にも使う。

分布:北海道、本州、四国、九州、サハリン、カムチャッカ、東シベリア、朝鮮半島、中国。類似種との区別点:タニガワハンノキ(谷川榛の木)A.inokumae別名・コバノヤマハンノキは、花序や果穂、葉がケヤマハンノキより小さく、各部に絹毛が密生する。備考:葉や枝、冬芽など、全体に毛のないものをヤマハンノキ(山榛の木)var.sibiricaというが、中間型もあり、毛の様子は個体によって変異が多い。[以上、山と渓谷社発行「山渓ハンディ図鑑3・樹に咲く花 離弁花1」より