2010年2月4日(木)、比叡山延暦寺の次に向かったのは大原の里にある寂光院。この有料駐車場から800mほどある目的地まで歩くのである。道しるべが要所要所に立ててあるので迷わずに行けそうである。
何かとても穏やかな気持ちになる風景である。
道のすぐそばにある民家の庭に、芸術的に仕立てられた杉の木と思われるものがあった。
観光客用の駐車場と思われる駐車場の後ろに、沢山のナンテン(南天)を植えた民家があった。
メギ科 ナンテン(ナンディナ)属 Nandina : インドから日本に1種が自生する常緑または半落葉性低木。
ナンテン(南天)Nandina domestica:日本では中部以南の山林に自生する常緑低木で、縁起木として庭園に多く植えられている。茎は叢生し、高さ約2mになる。材は黄色。葉は3回3出複葉で茎の上部に集まって互生する。小葉は長さ3~8cmの広披針形で革質。表面はやや光沢があり、先は鋭く尖る。5~6月、茎の先に大形の円錐花序を出し、白い花を多数つける。花は長さ約6mm。花弁は6個。雄しべは6個で葯は黄色。雌しべは1個。萼片は多数が重なりあい、内側のものほど大きい。果実は直径6~7㎜の球形で、11~12月に赤く熟し、咳止めの薬として利用される。ナンテンの語源は「難転」とか「成る天」であるといわれる。用途:庭木、花材、床柱。分布:本州(茨城県以西)、四国、九州、中国、インド。
ナンテンの園芸品種:シロミナンテン(白実南天)cv.Leeucocarpa 果実が白色の品種。葉は紅葉しない。シナナンテン(支那南天)cv.Parvifolia 高さは1.5~2m。小葉はナンテンよりやや小形で丸みがある。矮性のオタフクナンテンcv.Otafukunanten果実は赤く熟し、ほとんど垂れ下がらない。葉が小さくて上品なので、特に花材として人気がある。そのほか、果実が紫色のミナンテンcv.Porphyrocarpaや橙色に熟すウルミナンテンcv.aurantiaca、ササバナンテンcv.Sasabananten、イカダナンテンcv.Ikadananten、キンシナナンテンvar.capillaris、フイリナンテンなど多くの品種がある。特にキンシナナンテンは葉が変形した葉芸(筏、棒、縮緬など葉の変異)をあらわし貴重である。秋の紅葉が美しい品種も多い。果実、葉が美しいので正月の枝物として重要、また鉢植えにもされる。栽培:日陰を好む。[以上、山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」&同「同・園芸植物」より]