日々の記録

ほどよく書いてきます。

超硬合金

2024年04月20日 00時59分51秒 | その他雑記

超高合金というものがある。一般にはタングステンカーバイドの焼結体を指す。

コバルトをバインダー(粒子を接着させる接着剤)としたものが一般的で、通常はこれらを超高とよび、現代の切削を支えている。

コバルトレスと言っているものはニッケルでつないでいるものもある。

 

さて、合金といっているが、実際には炭化物であるため、合金というにはやや違和感がある。タングステンカーバイドはそのカーバイドの状態がとても硬く安定な状態であるため、温度が上がっても鉄鋼のように焼戻しされることもない。これが加工のツールとしてとても良い特性を持っている。

良いことばかりじゃなくて、加工が大変なので塊からの製造ではなく、粉末冶金をつかっての製造になる。タングステンカーバイドの粒子とコバルトを混ぜて、プレスして整形し、焼結する。そのごダイヤモンド砥石で仕上げて出来上がり。

 

この合金ができるまでは、ハイスと呼ばれる高速度鋼が一般的だったと思う。コバルトハイスなどなど。これらはタングステン、ニオブ、バナジウム、コバルト、モリブデンなど炭化物を作って固くなる元素を添加した鋼材で、材料内部にカーバイドを晶出するためにその特徴(温度が上がっても軟化しにくい=高速度加工ができる)を持っている。マルテンサイトで硬いものは400℃程度で柔らかくなるのであるが、カーバイドは上にも書いたが安定な硬質物質なので熱に強くなる。

たぶん、上のカーバイドだけ集めて作れないか?というところから超高合金の開発が始まって現在はタングステン・カーバイドがその殆どを締めているのだろうなと思っている。

 

温度が上がっても材料が耐えるので、潤滑レス(クーラントレス)での切削なども可能になる。むしろハイスの時代には発熱が問題だったが、高速度で加工することで、加工場所の鉄鋼温度が400℃、500℃、600℃、などと上がっていくと鉄鋼の強度がかなり低下するので、むしろ加工しやすくなるメリットが出てくる。切り屑が青かったりするのは加工場所で一瞬でブルーになるまでの温度が発生している状態の証左である。

 

眠くなってきた

 

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2 コメント

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Unknown (いち)
2024-04-21 16:13:19
なるほど、超硬金属やハイス鋼は、カーバイドで高温でも高度を保ってるんですね

半導体の炭化ケイ素の単結晶もカーバイドの一種だと思うんで、高温でも硬いんですかね

超硬合金の成分のタングステンとかコバルトなんていうのはすごく高価な材料ですよね
超硬刃物の値段がびっくりするほど高価なのもなるほどです
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Unknown ()
2024-04-27 10:29:12
なるほど
切りくずが青くなるのはあるなぁ~~^^
返信する

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