日々の記録

ほどよく書いてきます。

ICP-OESによる有機溶媒測定

2024年10月08日 00時05分11秒 | その他雑記

ICP-OESというと、硝酸など水ベースでの測定がメインである。

しかし、エンジンオイル中に分散される金属粉(摩耗分)などを見るために、オイルの測定が必要になるケースも存在する。

例えば、オイル中の金属を見ようと思うと、通常はオイルを酸分解(例えば硝酸と過酸化水素を加えて煮る)して、水溶液化してから測定といった手法がある。しかし、可燃物に酸化剤を混ぜるのでちょっと危ないし、希釈されるので感度も低下する。

じゃあ、オイルをそのまま測定しようじゃないか。と思うが、オイルは粘土が高いのでうまくいかない。このため、キシリレンで希釈して粘性を下げてネブライザで霧にし、ICP−OESするが、キシレンが劇物に該当する薬品なのでやりにくい。

最近、ケロシンで希釈してICP-OES測定できるらしいので、色々やっている。問題があるとすると
・プラズマ中の煤によるバックグラウンドの増大(煤が黒体放射で光るので、広い波長でバックグラウンドが上がる)
・有機物由来の煤がインジェクタに堆積して障害となる(伝導体なので、プラズマインピーダンスに影響する)

酸素を導入してみたりするが、煤発生領域をインジェクタの先端から遠ざけるのが良さそうなので、補助ガス流量を増大してみるのが良さそう。

PerkinElmerの英語の資料によると、インジェクタとプラズマは2mm程度離れるくらいの補助ガスが良いと書かれてもいる。

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ステッピングモーターの出力

2024年10月06日 09時27分26秒 | その他雑記

メモであるが、ASX-280のXYテーブル駆動用のステッピングモーターの出力を調べないと行けない。出力40W以上のモーターで駆動される装置はちゃんとした保護枠などが必要らしいので。

ステッピングモーターは消費電力からパワー計算出来ないので、モーターのスペックシートを見て、トルクカーブから出力を計算してみた。

最大でも15Wくらいなので、問題ないな。

 

https://www.linengineering.com/products/stepper-motors/hybrid-stepper-motors/4118-series/4118S-04P

rpm Nm Power(W)
100 0.258 2.70
200 0.256 5.36
300 0.251 7.88
400 0.245 10.26
500 0.2365 12.38
600 0.2232 14.02
700 0.2 14.66
800 0.17 14.24
900 0.145 13.66
1000 0.127 13.30
1100 0.113 13.02
1200 0.102 12.82
1300 0.096 13.07
1400 0.093 13.63
1500 0.088 13.82

 

 

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TELEDYNE

2024年10月05日 00時24分15秒 | その他雑記

テレダインのロゴの入ったものが入荷してきた。

Teledyne LeCroyはオシロスコープで有名だが、Teledyne CETACという会社のものが来た。

こういうやつ。オートサンプラーといって、試験管にチューブを突っ込んで順次吸い上げてくれるものである。

手動で、順次切り替えると2分か3分ごとに手を動かさないといけないけど、自動でやってくれるのでサンプルが100個あっても順次装置に送り込んでくれて便利である。買ったのはASX-280というもので、120個の試験管まで載る。

 

 

これにハミルトンの電動シリンジをくっつけたものも発売されていて、希釈作業が行える。

 

任意の体積の液体を吸って吐き出し、そこに別の液体をまた任意の量吸って吐き出すことができるので、希釈というプロセスをすべてカバーできると考えた。

液体Aから0.1mlとって、液体Bから0.2mlとって、合計が10mlになるように液体Cを足す、みたいなことができるのだが、なれるまでちょっと時間が掛かりそうだ。

吐出を勢い良くやると試験管の底で液体がUターンして上に吹き上がるので、吐出量はちょっと調整する必要がある。

失敗したくないので、ゆっくりでもいいから、吐出を控えめにしようと思ったが、今度はノズルの先端に液滴が残るなどのこともある。いい塩梅を見つけるのに苦労するぞ、これ。

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