「今回紹介するのは、K30時自走対空砲、通称『飛虎』です」
「兵器にヒトラーなんて名前を付けるとは、事あるごとにドイツを見習えと言ってくるだけはあるわね」「ドイツのティーガーと飛行機を相手にすることから、こういう名称になったんだと思いますよ」「かなり前から、自走対空砲の機関砲では射程が足りていないために、ヘリや攻撃機等にアウトレンジから撃破される危険性が指摘されていたのに、方針転換せずに、飛虎を生産し続けたのよね。しかも、搭載している機関砲は、ゲパルトや87式の35ミリよりも一回り小さい30ミリ。
アウトレンジから撃破する姿しか想像できそうにないわ」
「流石に韓国軍もこのままでは不味いと思ったようで、他国の自走対空砲と同様に対空ミサイル『神弓』と2基搭載できるように改修をしているみたいです」「『神弓』って、以前紹介した出来の悪いミサイルでしょ。そんなの物を搭載して役に立つの？」
「結論を言ってしまうと、ほとんど役に立ちません。その理由は、『神弓』の射程にあります」
エリコン35ミリ機関砲 最大射程：5000メートル 最大射高：4000メートル
9M311（SA-19 グリスン） 最大射程：8000メートル 最大射高：3500メートル
神弓 最大射程：7000メートル 最大射高：3500メートル
「最大射程は、ロシア製対空ミサイルに劣り、最大射高では、35ミリ機関砲に劣るって。しかも、『神弓』の方が後発というのだから、救いがないわ」
「数値で劣っているのは、歩兵用の対空ミサイルだからでしょうね。どうして、車両用の対空ミサイルを搭載しなかったんでしょうね」
「自国生産にこだわっているせいでしょ。そのせいで戦力化する頃には、すでに旧式化している始末。
見栄を張らずに、海外の兵器を導入したすべきだと思うわ。
お金も安く済むだろうしね」
「それができたら苦労はないんですけどね。利権や汚職に紛れた韓国政府では、不可能だと思います」
